燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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うろ覚えアラバスタ編。


第126話

「ちょっ…ちょっと待ってよ!?ルフィさん!?」

 

「…坊主。この嬢ちゃんは納得いってねえみてえだぞ?」

 

バンドラはニヤリと笑いながらそう言う。ビビも目を見開いて驚いていた。ルフィは頭の後ろで手を組んで目を細めて笑った。

 

「ビビ、バンドラと居たら安全だ。大丈夫。後は…。」

 

「待ってって。…冗談はよして。私は反乱を止めなきゃ行けないのッ!!」

 

「だーかーらー。お前はバンドラとそこの姉ちゃんと3人で安全な場所でみてたら良いんだよ。俺達は反乱を止めに来たんじゃない。…クロコダイルをぶっ飛ばしに来たんだから。クロコダイルが止まれば、きっと反乱も止まる。」

 

優しい声色でそう言うルフィ。

ビビを含めた麦わらの一味は言葉を失い、バンドラとハンコックは黙って見ていた。

 

「そんな確証はないわ。…早く反乱を止めないとたくさんの人が死ぬのよッ!?」

 

「反乱を止めれば、クロコダイルは止まるのか?また反乱が起こるだけだ。それに、その“カトレア”とかいう街に行っても、何もできねえ。海賊だからな、居ねえ方がマシだ。」

 

ルフィの言い分も尤もだった。尤も過ぎた。

たまに核心をつくようなことを言うルフィにビビは言葉を失った。

 

「お前が反乱を止めるなら、俺たちは止めねえ。だけどな。反乱だけを停めに行くなら、俺はつまんねえ。バンドラとお前で手ェ組んで無傷でそいつら止める方がマシだ。バンドラならお前の願いを叶えられる。」

 

「…で、でも…。」

 

「甘えんじゃねえのか?お前。」

 

その言葉にビビの顔が変わった。

額には青筋が立ち、鬼のような目になるビビ。

 

「…何が言いたいの…?」

 

「お前はこの戦いで誰も死ななきゃいいって思ってるんだ。俺たちも…この国の奴らもッ!!“七武海”の海賊が相手でもう100万人も暴れ出してる戦いなのに…みんな無事なら良いと思ってるんだッ!!」

 

「何がいけないの…!?人が死ななきゃ良いと思って…何が悪いのッ!?」

 

人は死ぬぞ。

 

その言葉にビビがルフィをビンタする。

…ビビの全てをルフィが否定したも同然。バンドラとハンコックはただそれを見ていた。

 

「やめてよ、そんな言い方するのッ!!今度言ったら許さないわッ!!今それを止めようとしているんじゃないッ!!反乱軍も…国王軍も…誰も悪くないッ!!何故誰かが死ななきゃならないのッ!?悪いのはクロコダイルなのにッ!!」

 

「じゃあなんでお前は命かけてんだッ!!」

 

ビビの顔にルフィが拳を入れる。サンジやウソップはそれに抗議の声をあげるが、ゾロとバンドラはその様子を黙って見ていた。

 

「この国を見りゃ一番にやんなきゃいけないことぐらい俺だってわかるぞッ!!」

 

「何よッ!?」

 

…見ればそれは子どもの喧嘩。しかし、双方の意見は同じだった。何方も国を救いたいだけ。その意見が二人の拳を動かし続ける。

 

「お前なんかの命一つで足りるもんかッ!!」

 

「じゃあ、何を賭けろってのよッ!!他に賭けられるものなんて私…なにもッ!!」

 

俺たちの命ぐらい賭けてみろよッ!!仲間だろうがッ!!

 

「…ッ!!」

 

…溢れ出す涙。16の少女に、6人が命をかけると言っているのだ。国を救う為、クロコダイルを倒す為に。

 

「…教えろよ。クロコダイルの居場所ッ!!」

 

「…坊主。」

 

「あッ!?」

 

バンドラはニヤリと笑い、ルフィの名前を呼ぶ。ルフィは鬼気迫る表情でバンドラを見た。

 

「レインベースっつうギャンブル施設へ行けッ!!コイツを持ってなッ!!」

 

バンドラが投げ渡したのはレインベースまでの地図。それをルフィがガシッと受け取った。

 

「…そこにテメェの探してる男はいる。行ってこい。そこの王女さんと一緒に止めに行ってやる。反乱はッ!!」

 

不敵に笑うバンドラにルフィは大きく頷いた。

ルフィ達はそのまま突き進んでいく。…レインベースとは全く違う方向に一人行ったような気がするが、バンドラとハンコックは気にしないことにした。

 

「…で?妾達はどうするのじゃ?」

 

「俺たちもレインベースへ行くか、アルバーナでウタ達と合流するか。」

 

「…ねぇ。」

 

消え入りそうな声でビビがそう言う。バンドラはそのビビに目線を合わせて、しゃがんだ。

 

「どうしたんだ?」

 

「…何故貴方は私たちを殺さなかったの?…出来たはずなのに。」

 

「そりゃ、鰐やろうとは友達だが、仲間じゃねえからなぁ。アイツが何やろうと知ったこちゃないが…同じ国を持つものとして、アンタに同情の念がねえわけじゃあねえ。」

 

俺は名前を貸してるだけだけどな?と笑うバンドラ。ハンコックもその横に立ち、髪を掻き上げ、笑う。

 

「…其方の気持ち、痛いほどわかるぞ。死を知っている人間はあんなこと、軽くは言えぬはずじゃ。でも、あの男は言って見せた。死を恐れぬ信念か、それとも誰かさんみたいなただの無鉄砲か。」

 

後ろを見てジトーとした目をするハンコック。バンドラは小首を傾げて誰のことだ?と笑った。

 

「お前のことじゃ。唐変木。妾の二度と言わぬ感謝を無碍にしよって。」

 

「感謝は言いなさい。もうおぶってやらんぞ。」

 

「…それは…困るというか…。

 

ほのかに顔を赤らめそう言うハンコック。

バンドラはため息を吐くとビビの頭を優しく撫でた。

 

「よく頑張ったな。たった一人で。」

 

優しく笑うその顔にハンコックはぼーっとし、ビビは…泣き出した。目から溢れ出る涙。それは先ほどの比ではない。バンドラは優しく受け止めるとビビの頭を撫でる。

 

「…手慣れとるのぉ?」

 

「ウタが小さいときはいつもこうしてたからな。…懐かしい。」

 

バンドラはビビが泣き終えるまで抱きしめた。

 

「…ぐすっ…バンドラさん…。」

 

「ん?」

 

「…一緒に…止めてくれますか…ッ!?私と…反乱を…。」

 

バンドラはふっと笑うとビビの頭を撫でると左手の指でビビの涙を拭った。

 

「当たり前だろ?俺の命もお前にかけてやるよ。」

 

歯を見せてにっと笑うバンドラ。

ビビは袖で顔を拭くと、歯を見せてにっと笑った。立ち上がるバンドラとビビ。バンドラの袖をハンコックが握る。

 

「…誰か、忘れとるぞ。阿呆が。」

 

「忘れてねえよ。ほら、行くぞ。」

 

「はいっ。」

 

太陽のような笑みを浮かべるビビ。そのままバンドラと共に歩き出す。ハンコックは「あっ…」と軽く声を上げて立ち止まっていた。

 

「…わ、妾を置いていくでないッ!!愚か者ッ!!」

 

「んあ?歩いてきたら…あっ。」

 

バンドラは思い出したかのようにハンコックの方へと走っていく。ハンコックはムッとしたようにバンドラを睨み、胸の下で腕を組んでいた。

 

「ほら。」

 

バンドラが背を向ける。

 

「なるほど?妾はもう要らないと。だから、こんな砂の真ん中で置いていくというのだな。」

 

「そんなことねえから。ほら、行くぞ。ハンコック。」

 

ジトーと見下すようにバンドラを見るハンコック。バンドラは前でアワアワとするビビを見てため息を吐きながらハンコックへと眼差しを移した。

 

「海賊女帝たる妾を置いていくとは、背流し係で同盟相手の風上にも置けない所業。万死に値する。」

 

「それして困るのはお前だろうがッ!!…わかった、わかった。もう置いてかねえから。」

 

「…ふん。当たり前じゃ。」

 

口ではそうは言うものの、表情は先程よりも明るかった。首をぎゅっと握り、バンドラへとしがみつくハンコック。バンドラはため息を吐きながら、そのまま身体を上げた。

 

「さっき言ったばかりなのに忘れるとは、其方、痴呆でも始まっておるのではないか?」

 

「まだそんな歳じゃあないですよ。ビビ王女、行くぞ。」

 

「あっ、はいっ!!」

 

進み出すバンドラとハンコックの後ろをビビがトコトコと着いていく。ハンコックを落ちないようにしっかりと支える。

 

「お二人はそう言う?」

 

「小娘。此奴はただの妾の同盟相手じゃ。特別な感情は…ない。」

 

首を傾げてそう言うビビにハンコックは笑いながらそう言った。バンドラはそうそうと相槌を打ちつつ、足を進める。その言葉にハンコックがムッと口を窄み、バンドラの背をつねった。

 

「いっ…!?何しやがるッ!!」

 

「其方は否定せんでもいい。イラつくじゃろうが。」

 

「五月蝿いなぁ。」

 

嫌そうな顔をしながら、ハンコックを下さないバンドラにビビは不思議に思っていた。

 

「仲良いですね。お二人。」

 

「なっ!?」

 

ビビのその一言にハンコックの顔が真っ赤に染まる。ビビはニコッと笑い、バンドラも微笑んでいた。

 

「な、仲良くなんかないわッ!!…な、仲良くなんか…。

 

「暴れるな。ハンコック。落ちる。」

 

冷静にそう言うバンドラの背中の上でハンコックが口をとんがらせて小さな声で言った。ビビはトコトコと歩いていく。いつのまにか、目の前を歩くビビの背を追いかけながら、バンドラは歩いていくのであった。




ハンコックぅぅ…。ゆっくりじっくり行こうぜ。(どこまで乗せるか決めてないけど)

ビビちゃん、多かったからね。ちょっと落とします。ちな、ビビちゃんに関しては一つ、あれなのを用意してます。どう捉えるかは…ふふふ。
てか、うちのビビちゃん、多分皆んなが求める感じじゃないかも。ヤマト以上に元気っこでじゃじゃ馬なイメージがあるんやけど…。

そして、ハンコック…これはツンデレなのか?めんどくさい女にしてるけどこれでいいのか…聞きたい。教えて…。そしてちょうど良いタイミングで落としたい。

まぁ、バンドラが居ないと風呂にも入れないし、アラバスタでは常時、おんぶだしな。ヤマトが爆発するで…。

あ、あとアラバスタ編終了後は多かった順位のうち、二つか三つ書きます。多分そのくらいしないと時系列が合わん。空島編に当たるところはどうするか。考えよう。

暫くはアラバスタでハンコックと色々しながら続くんじゃ。ここのヒロインはビビ&ハンコックといって過言ではない。ウタ、ヤマトはアレかもしれん。あんまり…。

麦わらの一味+スモヤン、たしぎ…レインベース
バンドラ、ハンコック、ビビ…アルバーナ
コブラ王…バロックワークス組に捕らえられそうになってる
クロコダイル…Mr.3をシメたあと。レインベース。ビビに関しては対処してあるのでコブラ王と反乱軍を使うことしか考えてない。
ロビン…クロコダイルの近く。実はバンドラがいると確信している。(全部船のせい)

スムージー…船で一人で連絡待ち。ちょっと寂しいのは内緒。

ってな感じです。では。次は別視点かもなぁ…。

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