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ウタのライブ後夜。まだ起きぬ麦わらの船長を待ちながら、バンドラ達も少し休みながら滞在していた。
「…ぐっ…。」
…暗闇の中でバンドラは腹の傷を押さえていた。
焼け爛れたような傷痕。昔、海軍の現大将…当時は中将だったサカズキ(赤犬)に殴られた時の傷。内臓に大きく激しい損傷をし、
果たしてそれは、あの正義の暴走と言える狂犬の生きる意志か、自身が傷ついたことへの悔しさか。信念の象徴とも取れるそれは、バンドラをひどく苦しめていた。
着物を着直し、一人、城を出るバンドラ。…別にヤマトやウタ、ハンコックを置いて行くわけではない。…待ち合わせをしているのだ。
まだ虫も起きぬアラバスタ。
起きているのは護衛兵のみ。バンドラは顔パスが効くため、そのまま外へと出られるのだ。
アルバーナの路地裏へとバンドラは入って行く。
少し歩いて行くと近くの壁から何かが生えてきた。バンドラはその何か…腕を辿って、路地裏を歩いて行く。
辿り着いたそこには椅子と机、そして、一人の女が座っていた。バンドラはふっと笑うとその向かい側に座る。
「手紙で誘うなんてなかなか粋じゃないか。」
その言葉に答えるかのようにバンドラの目の前に腕がニョキッと生える。悪質とも言える花のように生えるそれ。バンドラは手を優しく掬うように上げるとその甲に流れるような動作で口づけをした。
「…少し焼けたんじゃないか?ミス・オールサンデー。」
「その名前で呼ばないで。折角の再会なのに興が冷めてしまうわ。こんなにも心が満たされてるから。」
机の上まで身体を上げて、バンドラの顎を手で上げて、次は自ら口づけをする女。ロゼ色に光る唇は砂漠の月明かりに照らされて、淡く光り輝く。
「…悪かったよ。ロビン。」
唇を剥がし、そう微笑むバンドラ。
その言葉が嬉しかったのか、女…ロビンも美しく微笑む。月明かりが上から照らす影の差した顔はまさに魔女のような…悪魔のような…。
「…何年かしら。貴方の顔を思い出しただけで思うの。…“もっと早く好きになっておけば楽だったのに”ってね。」
微笑む瞳の奥には満月と共に。悲しげに光る瞳はバンドラが言葉を飲み込むほどには美しかった。
「夜はこれから。今夜一夜は貴方は私のもの。逃げたいなんて泣いても…許さないわ。だって、寂しくて寂しくて…嬉しくてたまらないんだもの。」
バンドラの頬を手で触れるロビン。
…バンドラとて片時も忘れたことはない。それがロビンとの
「しっかたねえなぁ。まぁ、眠くもねえし。少しは一緒に居てやるよ。」
「…あら、お馬鹿さん。私は離したくないほどに飢えているのよ?どうしてくれるの?」
そう言って舌なめずりをするロビン。
彼女の着る服からは谷間が見えていた。バンドラはへぇ…と笑いながら、そのロビンの顎をまるで盃を傾けるかのようにゆっくりと上げる。
「…やっぱり、良い女になったな。ロビン。」
「はぐらかさないで。」
むすっとした顔でそう言うロビン。
バンドラといる時は大人びているものの、少し子どもらしく表情をコロコロと変える。ヤマト達と話をするよりも…スムージーやモネの方が近いだろうか。
「…ねぇ。私をこんなにして、どういうつもり?」
「何がだ?」
「私、焦らされるのは嫌いよ。一人ぼっちは慣れっこだけど…こんなの初めて。」
そう言って次は違う角度でキスをするロビン。
唇を剥がすとそのまま、バンドラの首筋へ、そして、手の甲へとキスをする。
「…私は故郷からもどんな組織からも嫌われた。オハラも、バロックワークスも私の居場所じゃなかった。誰かに絶対否定されるの。バスターコールに、クロコダイル。…でも、貴方は受け入れた。良い?貴方は私の毒牙を抜いたのよ。人を嫌い、世を嫌い、ただひたすらに生きる意味を探した私を受け入れたのは…貴方。」
息の混じった声で耳元で囁くロビン。
バンドラも黙ってその言葉聞いていた。茹だるような昼の暑さとは違い、夜の寒さは険しいもの。今更と思われるほど、歩いてきたロビンがバンドラへの膝の上に乗り、身体を預ける。
「そして、麦わらの船長さん。彼も私を助けてくれた。…彼らなら私の夢を叶えてくれるかもね。それに、わかったの。私、一緒に居るよりちょっと離れた方が燃えるみたい。一緒に居るより感情が大きくなるの。…“一緒に居たい”“愛されたい”“滅茶苦茶にされたい”って。」
…ずっと一人ぼっちだったロビンにとって、バンドラは心の大きな支え。愛情か、独占か。ただ目の前のバンドラが愛おしくてたまらない。バンドラもため息をついて、そんなロビンの体を腕で優しく包み込む。
「…ヤマトの気持ち、少しわかったわ。…心地いいのね、二人っきりって。」
「とんでもない
「…私を悪魔にしたのは貴方でしょ?」
そう言って手の甲でバンドラの頬に触れ、振り向くロビン。ハンコックとは違う艶やかな黒髪が怪しく靡く。その顔はレイジュに似た何か。だが、バンドラは優しく迎え入れる。それに違いがあるのかと言われると違う。
…レイジュだって、ロビンだって根本は同じ。
「…好きよ。バンドラさん。貴方は私を檻から出してくれた。」
「…あっそ。」
そっけなくプイッと横を向くバンドラ。
その様子を見て、ロビンが口を隠してくすくすと笑う。
「あら。お嫌いかしら。それとも、冷めてしまった?数年も私と一緒に居なかったから。」
「馬鹿。別に冷めやしないよ。俺を本気にさせる女はこの世にそう居ねえ。…お前もその一人だ。」
「そう。……嬉しい。」
ふっと笑うとバンドラの方へ身体を向け、首に抱きつくロビン。バンドラはロビンと額をくっつける。目を細めて笑うロビンとバンドラ。
「…ねぇ。これで満足?」
「…え?」
「言ったでしょ。私は離したくないほどに貴方を愛してる。狂っちゃったの。貴方のせいで。だったら…私を…ニコ・ロビンをメチャクチャにしてくれない?暫く会えなくても寂しくないほどに。」
熱を帯びたその言葉にバンドラはジトーとした目で返す。
「…外でか。」
「まさか。…場所はあるわよ。もちろん、声も聞こえない。」
「あっそ。じゃっ。」
そう言って、バンドラはロビンを抱き上げる。片腕でロビンの臀部を支え、ロビンも腕をバンドラの首に回し、落ちないように抱きつく。
「おもくなぁい?」
「あぁ。大丈夫。」
「そう。」
…そう言って男女は闇へと消えていった。
…翌朝。
アルバーナ宮殿に帰ってきたバンドラ。その帰りを待っていたのはヤマトだった。
「どこ行ってたの?」
ヤマトが聞く。
バンドラはニヤリと笑いながら、横目でヤマトを見た。
「ちょっと夜遊びに。」
そう言ってバンドラは腕に抱きつくヤマトと共にアルバーナ宮殿へと帰って行く。そこでは麦わらの一味とビビが楽しそうにご飯を食べていた。ハンコックとウタも不機嫌そうな顔でそれを見ている。
「どうした?」
「寝不足なんだよ。二人とも。」
機嫌悪いから向こう行こ?とヤマトが指を指す。
バンドラはこっくりと頷くとそのまま足をすすめようとする。
「おっ、バンドラっ。」
そんなバンドラを呼び止める声。
バンドラが後ろを向くとそこには肉に食らいつくルフィの姿があった。他にも、血の涙を流すサンジ、頬を膨らますナミや顔を真っ赤にして逸らすビビなどなど。麦わらの一味の面々がバンドラを見ていた。
「俺ら、そろそろこの島から出るからよ。もうお別れだなっ。」
「…どうせまた会うだろうよ。」
そうだなと歯を見せて笑うルフィ。
バンドラはそのままヤマトと共に廊下へと消えて行ったのだった。
とりまロビンを回収。
まぁ、ビビを乗せるってなっても自然な感じのを考えてはいますがね。アラバスタを愛してるビビが乗るにはちょっと不自然と思う方もいるかもだけど。
それでは。