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ごちゃごちゃしてる。とてもごちゃごちゃしてる。
…エレジア国内、新たにできた訓練施設。それは簡易的ではあるものの、ドレスローザのコロシアムのようなものであった。そこにバンドラが立っていた。
「…さぁ、やるか。」
バンドラの目の前にはモネとシュガーの二人。
モネは手に木刀を、シュガーは左手の指に装甲のようなものを付けて、立っていた。
「これで一本取ったらお姉ちゃんとデートしてもらうからねッ!!」
「しゅ…シュガー?」
ニヤリと笑うシュガーに対し、モネはぽっと顔を赤くして、目を白黒させていた。
「望むところ。」
バンドラは狂骨…ではなく、名前もない鈍を握っていた。
「…例え、木刀だろうが、楊枝だろうが…武装色を纏えば、名刀と化す。」
バンドラはそう言い、目の前で真っ黒に染め上げていた。その様子をエレジアに集まった武勇達が見ていた。
「自然種なら、武装色相手にどう対抗するか考えなきゃならない。同じ強さの武装色で相手をしろ。それが一番手っ取り早い。」
「ふふっ。…凍り付かせてあげるわ?」
その時はバンドラとモネがニヤリと笑った。
先に動き出したのはシュガー。何やら丸薬を一つ飲み込むと、すらりと伸びた雪豹の足による回し蹴りがバンドラの頭に向かって伸びる。
バンドラはそれを上に跳んで避ける。
「…切れる蹴りか。これでこそ、女は強しじゃの。」
観覧していたハンコックがそう言う。ヤマトはその様子を見てワクワクしていた。父親による戦闘狂の血は健在らしい。
「逃がさないよッ!!」
続け様にバンドラに向かって上から下に踵落としが落ちる。
バンドラはそれを受け止めるとそのまま上へと弾いた。
「良いねえ?前より早えッ!!」
バンドラが後ろへと退く。そのまま地面へと手を置くとバンドラの周りに風が吹き荒れる。
「『
暴風がシュガーを後ろへと吹き飛ばさんとする。
「負け…ない…ッ!!」
シュガーは獣型になると風にも負けじと地面を蹴り、前へと突き進んでいく。
「…なるほどな。」
そう答えたのは見ていたスムージー。ヤマトとウタは小首を傾げて、スムージーを見る。スムージーは二人に向けてふっと笑った。
「…あの娘、元々、俊敏で身のこなしも軽いだろう。それが動物系の身体能力向上と相まって、プラスされている。磨き上げれば、下手な幻獣種よりも強いぞ。」
…そう言うスムージーの目論み通り、シュガーは風を追い風として、バンドラの背後から突進。
「『
その速度は銃弾のよう。バンドラはそれを後ろに取り避ける。
「…ふぅ。」
「あら、一息ついて良かったのかしら。」
次に向かって来たのはモネ。
ユキユキの実の力で二人に増えるとそのまま蹴りをバンドラに向かってかます。
バンドラが横に刀を払うとモネは四散して消えた。
「私見えるの…貴方の動きが…。」
「見聞色に目覚めてるのかな。」
「『
モネの肩甲骨あたりから雪の白い羽が現れる。そのまま天使かのように上へと飛んでいくモネ。
「『
そのまま上空からウサギ型の雪玉を放つモネ。
バンドラはそれを軽々と避けていく。
バンドラはそのまま後ろに飛び避けると、モネが下へと降り立つ。
「『万年雪』ッ!!」
地面に降り積もった雪がバンドラを拘束する。
これを好機とシュガーが歯を剥き出しにして、突っ込んでくる。
「『
先ほどと同じくらいの速度で突っ込んでくる。バンドラは受けるしかないが…。
「…じゃあ、そろそろ行こうか。」
ニヤリと笑っていた。バンドラの周りに炎が巻き上がる。シュガーはそれに突っ込んで行った。
「『
「きゃっ!?」
炎の竜巻の中からシュガーが吹き飛ばされる。
バンドラは周りの雪を溶かしながら、突き進む。
シュガーは人獣型に戻るとまたもう一つの丸薬を食べた。そうするとシュガーの両腕がユキヒョウのしなやかなものになった。
シュガーはそのまま前へと飛び込むと装甲をつけた左指の人差し指で電光石火の如き、突きを見せる。
「『
「『
シュガーの指銃にバンドラの剣先がぶつかり合う。電気を纏う剣による突きでシュガーは後ろへと吹き飛ばされた。
壁に当たり、目を回すシュガー。
バンドラは息を吐くと刀を仕舞った。
「シュガー…!!『
モネは目の前に吹雪と共に現れる。
木刀に雪を纏い、モネの頭身よりだいぶと長い大鎌へと進化させた。
モネはそのまま白いその鎌をバンドラへと振り下ろす。
バンドラはそれを抜刀剣で弾く。鎌の素材は雪であるにも関わらず、重厚感のある金属音が甲高く響いた。
「あの鎌、刀身部分を氷で覆い、更には武装色で保護しているのか。」
スムージーが腕を組みながらそう言った。
「じゃが、あの男の武装色の練度はとてつもないぞ。簡単に突破はできぬ。」
「なんでハンコックが胸を張ってるの?」
「は、張ってなどおらぬわッ!!…ど、同盟相手が強いと言うのは妾にとっても得があって…そ、そうじゃ。別に妾はどちらが勝とうか、関係ない。」
顔を真っ赤にして声を荒げたかと思えば、すぐに冷静になるハンコックにヤマトとウタはけらけらと笑っていた。スムージーもふっと笑い、前の戦いに目を向けた。
「『
モネが鎌を大きく振るうと銀色の鎌鼬がバンドラを襲う。
しかし、バンドラにそんなものは効かない。
「ハッ!!」
その銀色の鎌鼬をバンドラは切り裂く。するとそこにはモネの姿はなかった。
「『肌刀 たびら雪』ッ!!」
バンドラの背後に急に現れ、手を氷で纏い、刀のようにしてから叩き切るように動かすモネ。
バンドラはそれを指で掴み、受け止める。
「くっ…。」
「流石に聞こえてるし、見えてる。」
バンドラはニヤリと笑いながら、鈍刀の峰でモネの頭をコツンと叩く。
「あうっ…。」
モネはそのまま頭を押さえて地面には垂れ込んでしまった。カランという音と共に鎌は溶け、元の木刀へと戻っていく。
「シュガーは速さこそ良いが、威力が乗ってない。モネはもう少し早く動いた方がいいな。技の振りが大きくて隙が大きい。…まぁ、中将に二人がかりなら勝てるレベルにはなってきたんじゃないか?」
そう言って膝を曲げてモネに手を伸ばすバンドラ。モネはその優しげな笑みに顔をぽっと赤く染め、手で口を隠しながらその手を取った。
「さぁて、そろそろゴードンとビビの話し合いも終わったろう。」
「おい。」
バンドラが歩いて行こうとしたとき、胸の下で手を組んだハンコックがバンドラを見下す。バンドラはジトーとした目でなんだよ、と返した。
「そろそろ妾の湯浴みの時間じゃ。其方も来い。天帝。」
「お一人でどうぞ。」
「…妾よりも優先することなどないじゃろう。妾の美しき裸体をまたその目で拝むことができ、剰え、その背を流せるのじゃ。これ以上の幸運はな…「さあ、帰ろう。」うわぁッ!!ま、待てッ!?」
もはや見下しすぎて見上げてしまっているポーズのハンコックを置いて、エレジア城に帰ろうとするバンドラ。ハンコックは慌てた顔でバンドラに向かって走っていく。
「わ、妾をほったらかしにするなぁッ!?同盟相手じゃぞッ!?」
バンドラの腕をギュッと抱き、慌てた顔でバンドラを見るハンコック。バンドラは面倒くさいと声を上げるも、ハンコックを腕から剥がそうとはしない。
「わーかった!!わかったからッ!!早く、準備してこいッ!!」
「…本当か?ほったらかしにするんじゃないぞ?」
「本当だっつのッ!!」
バンドラが声を荒げてそういうとハンコックはほのかに笑みを浮かべて、エレジア城内へと帰っていった。
「…バンドラ、ハンコックにはあまいよね。」
「まぁ、あいつがいるから女ヶ島の女達が手伝ってくれてるからな。アイツの我儘にも助けられてるんだよ。」
ジト目で言うヤマトにバンドラは優しい笑みでそう言った。そのままバンドラ達はシュガーをおぶったモネとウタ達と共に城の中へと入っていった。
前回の追記。
六式は覇気ということでシュガーは武装色使えるってことでいいのかな。モネはモネで見聞色方面特化。武装も使えますが、そこまで練度は高くない。
ハンコックは恋愛クソ雑魚蛇姫でみんなにチヤホヤされてきたから多分ほったらかしにされることに耐性がないんや…いいね?
…そんな蛇姫様、これから少し大変な目に遭います。あ、可哀想な目…いや、読む人によっては可哀想な目?
…また、アイツがやらかします。アイツです。皆様、アイツでございます。ハンコックにとってはトラウマですね。はい。
割とこのバンドラ×ハンコックが人気だからもうちょっと置こうかなとも思ったけど、せっかくビビもいるし。エレジアに来たし、少し一波乱。では。
スッ…
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ヤマト
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ウタ
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モネ
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シュガー
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レイジュ
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スムージー
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ビビ
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ハンコック
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うるティ