燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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…長い。そして、すごい。


第145話

…エレジア城に行く道中。

ウタはバンドラの手をギュッと握り、顔を俯かせていた。

 

「…殺したの?」

 

「あぁ。」

 

「…確かに私の新時代には彼らは必要ない。だけど、殺す必要なんて…。」

 

浮かない顔で問い詰めるウタ。

バンドラは優しく微笑む。ウタはひどく殺しを嫌う。それをバンドラはわかっていた。

 

「…報復は大事だったんだ。わかってくれ。」

 

悲しげに微笑むその顔。

…その意味をわかっているスムージーは深く頷く。ヤマトだって強い海賊団の一員。しなきゃいけないことはよくわかっていた。ヤマトだったやる気だったのだ。

 

その時、ウタがシャンクスの言っていたあの言葉…。

 

『ウタ。この世に平和や平等なんて言葉はない。』

 

ふっと微笑むとウタは脇腹を押さえる。

 

「…ありがとう。」

 

涙ながらにそういうウタにバンドラはニカッと満面の笑みを浮かべた。その時、くぅ〜…と可愛らしい音が響く。後ろを向けば、ヤマトがお腹を支え、顔を真っ赤に染めていた。

 

「うっ…その、ご飯…まだだったから…。」

 

そう言って照れるヤマトにバンドラは大きな声で笑う。スムージーやレイジュ、ウタ…ゴードンですら笑っていた。ヤマトはなんだよぉ…と少し不貞腐れながら、バンドラを見る。

 

「よっしゃ。だったら、今日はヤマトの好きなもんを作ってやる。何が良い?」

 

「ほんとっ!?じゃ〜あ〜…おでんっ!!」

 

「おでん?…ハハッ。了解。」

 

そう言ってエレジア城の扉を開けたバンドラ。そのバンドラの胸元に…飛んでくる黒い影。

 

「うおっと。」

 

それは…ハンコックであった。

紫のスレッドのついたドレスを着たハンコックがバンドラの胸に飛び込んできたのだ。

 

「…は、ハンコック?」

 

その声にハンコックはハッと正気に戻ったのか、バッとバンドラの胸から離れる。その顔は林檎のように真っ赤であった。

 

「わ、わわわっ!!わりゃわは…そ、そうじゃっ!!つ、躓いただけッ!!躓いただけであって…断じて、天帝が戻ってきたので抱きついたぁ…とか、そんなんじゃないッ!!」

 

「誰も聞いてないんですけど?」

 

慌てたように早口でそう言うハンコック。

バンドラはじとーとした目でそう言った。ゴードンを抜いたヤマト達もその様子に笑いが込み上げてきているのか、我慢しているようにも見える。

 

「さぁて、昼飯にするかッ!!」

 

そう言って厨房へとバンドラは入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…昼食後、バンドラは一人、部屋で珈琲を飲みながら本を読んでいた。今日はもう疲れたからと、何も考えたくないと自分の世界に浸っている。そんな日がな一日。コンコンと扉がノックされるまで何度も読んでいた本を読み返していた。

 

「…どうぞ。」

 

どうせ、ウタかヤマトが入ってきたんだろうとでも思っていた。ガチャリと空いた扉からは艶やかな黒髪がバサリと動くのが見えた。…このエレジアに今、黒髪ロングの女性は一人しかいない。

 

「珍しいな。お前が俺の元を訪れるなんて。」

 

「なんだ?悪いか?妾が其方の部屋に来て。」

 

そういうとハンコックはバンドラの部屋のベッドに座る。まだ新品のようにふかふかとするそのベッドはハンコックの臀部を優しく包み込んでいた。

 

「…其方、天竜人を殺した…というのは本当か?」

 

「さぁな。死んだかどうかは知らん。ただ、もう立てやしねえほどには切った。」

 

「愚かな。…歯向かうとは。天竜人に。」

 

震える声でそう言うハンコックにバンドラはにっと歯を見せて笑った。ハンコックはその表情にどうも言い難い安心感に…ふっと表情が綻ぶ。

 

「ウタが撃たれた。俺が怒る理由はそれだけだ。奴らはもう俺には近寄ってこない。」

 

「…それは本当か?其方と居れば…もう支配されずに済むのか…!?」

 

「あぁ。」

 

その言葉にハンコックはとてつもない高揚感に満たされた。もう、あの地獄は訪れない。この男といれば…もう…と。

 

ハンコックはそのままベッドから跳び、バンドラへと抱きつく。普段の傲慢で気位の高い高飛車なハンコックから先ずしないその行為にバンドラは珈琲を避難させることしか出来なかった。

 

「は、ハンコック?」

 

「妾は其方が同盟相手で良かった…!!ありがとうっ!!ありがとうっ!!」

 

無邪気にバンドラににぱっと笑うハンコック。バンドラは一瞬、虚を疲れたような表情になるものの、その頭を優しく撫でる。…2回か3回か撫でたくらいにハンコックは正気に戻ったのか、バサッと無言で立ち上がり、バンドラの向かい側にトコトコと歩き、座る。

 

「ハハッ。意外と海賊女帝様にも可愛らしい面があるじゃないか。」

 

「か…可愛いとか…言うな…。」

 

悪戯に笑ってそう言うバンドラ。

ハンコックは正座をして、顔を赤く染め口をとんがらせてそう言った。不貞腐れたように言う彼女。照れ隠しからか髪を指でくるくると弄っている。

 

「さっきと言ってることが違うじゃないか。可愛くて美人なんだろ?」

 

「…それは…そうじゃが…。なんか…ムズムズする…というか…。

 

ベッドからバンドラの枕を持ってきて、それに顔を埋めるハンコック。聞こえないほど小さな声でそう言うハンコックは枕に口を埋めたまま、上目でバンドラを見る。

 

「…それ、俺んなんだけど…。」

 

引き攣ったような笑みでそう言うバンドラ。

…何故だか、ハンコックにはバンドラが少しキラキラして見えた。いつからだろう、あの抱きしめられたときからだろうか…バンドラという人間をもっと見たいと、知りたいと考えていた。

 

「お、おいッ!!」

 

しかし、ハンコックは素直になれない。

バンドラを睨みながら、声を荒げる。バンドラもあまりの声の大きさに耳を両手で閉ざした。

 

「な、なんだよ…。」

 

「…妾との約束…忘れたわけじゃないじゃろうな。妾が男に慣れる練習…するぞ。」

 

「…ま、まぁ良いけどさ。その抱きついたりしてるわけで。」

 

「それは…その…不可抗力というか、妾だってしたくてたまらなかったわけじゃなく、妾だってしたかったわけじゃ…。

 

どんどんと顔を枕に沈めていくハンコック。バンドラははぁ…とため息を吐くと珈琲を机に置き、くいっと眼鏡を上げた。

 

「ほら、なんでも好きにやれ。」

 

バンドラがそう言って笑うと、ハンコックは枕に口元を埋めながら、足先を使ってそろりとバンドラの横へといく。

 

「じゃ、じゃあ…先ず…手から…。」

 

ハンコックはそう言うと生唾を飲み、そのまま手をバンドラの手に重ねる。しなやかに伸びる白い手がバンドラの大きく無骨な手と重なり合う。

 

指先が触れた瞬間、びっくりとハンコックが震え、手を離す拒否反応を示すが、そのまま手をバンドラの手の上へと乗せる。バンドラに比べれば、ハンコックの手は小さく、指は当然細い。

 

「…そ、其方の手は…大きいのじゃな…。」

 

「お前に比べるとな。」

 

ハンコックの顔がほのかに赤く染まる。

ペタペタとバンドラの手を握ったり撫でたりするハンコック。まるで初めて見たオモチャを触るように。

 

「…いつまで触ってるんだよ。」

 

バンドラはじとーとした抗議の目をハンコックに向ける。ハンコックはムッと口を紡ぎながら、バンドラを見る。

 

「なんじゃ。妾に触られるのは不満か?」

 

「そうじゃねえけど。…くすぐったいんだよ。」

 

「…こ、この先…どうするんじゃ?」

 

「知らねえよッ!?」

 

…ハンコックは触ることしか出来なかったわけではない。触る以外のことを知らなかったのだ。ハンコックの知識はハグとキスと手を繋ぐ程度しかない。

 

ハンコックは少しキョドキョドとしながら、バンドラに聞く。バンドラはため息を吐き、ハンコックでも出来そうなことを考える。

 

「…腕にでも抱きついてみるか?」

 

「わ、妾がかッ!?そ、そんな媚びるような真似…うぅ…。」

 

…いくら恩人とはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしい。しかし、それではバンドラに笑われてしまう。それはハンコックのプライドが許さない。

 

恥ずかしい気持ちをグッと堪え、ハンコックはバンドラの上を強引に剥ぎ取るとギュッと抱きつく。ヤマトやロビンにも劣らない柔らく立派なものの感覚がバンドラの細くもガッチリとした腕に当たる。

 

「…く、くぅ…。」

 

「…無理ならやらなくても。」

 

「う、うるしゃいっ!!…妾だって…勇気出してやっとるんじゃッ!!ちょっとは褒めんかッ!!」

 

顔を茹蛸のように真っ赤にして叫ぶハンコック。その姿に海賊女帝としての威厳はない。バンドラはそのハンコックの頭を撫でる。

 

「偉い偉い。」

 

「そ、そんなので…妾が…んっ…。」

 

何か言いたげだったハンコックだったが、撫でられるのが心地良いのか、怒っていた顔も少しおとなしくなる。

 

「…つーか、お前、俺のシャンプー使っただろ。」

 

「なんじゃ?…男の貴様があんな良いのを使っているのが悪いのじゃろう?シャンプーも妾に使われてさぞ嬉しかろう。」

 

「…まぁ、何も言うまい。」

 

「で?次は何をするのじゃ?」

 

背丈的に上目遣いになるハンコック。

…とは言ってもこれ以上のことをハンコックができるとバンドラは微塵も思っていない。バンドラは敢えて意地悪く笑う。

 

「これ以上は出来ねえだろう。お前、意気地無しだし。」

 

「なっ!?誰が意気地なしじゃッ!!妾はアマゾンリリーの女帝じゃぞッ!?」

 

「ハッ!!意気地無しだねッ。第一、俺一人にこんなに苦戦してるようじゃ…ッ!?」

 

そこまで言ったところで、バンドラの言葉は遮られる。ハンコックがバンドラの唇を奪ったのだ。軽く唇を離すとハンコックは唇を腕で拭き取り、不敵に笑った。

 

「妾だってこのくらいできるわッ!!撤回せえッ!!」

 

「…お前、初めてだろ。」

 

「…あっ。」

 

その言葉を聞いた途端、ハンコックの顔が徐々に赤くなっていく。今までで一番、真っ赤にかつ、熱くなった顔をハンコックは枕に埋めていた。

 

「うぅ〜っ…!!」

 

「はぁ…。そういうのは好きになったやつに置いとくべきだろうが。」

 

バンドラはため息を吐きながら、右手で頭を抱える。ふと横を見ると、正座から足を伸ばしたハンコックが悶えながら足をバタバタと動かしていた。

 

「だってだってッ!!そ、其方が煽るからぁ〜ッ!?」

 

「…アホか、お前は。」

 

「それに…。」

 

「それに?」

 

顔を枕から上げたと思ったらまた顔を埋めるハンコック。何をしてるんだとバンドラはため息を吐き、珈琲を飲んだ。

 

好きってなったら…変に意識するじゃろうが…。

 

「なんか言った?」

 

「何も言っとらぬわッ!!この唐変木ッ!!」

 

顔を真っ赤にして激昂するハンコック。

…なんで怒られたか知らないバンドラはそのまま珈琲を飲みながら、ええ…と抗議の目を向けていた。




おうちデート?
海賊女帝(男嫌いの恋愛ウブ)と天帝(女好きだが鈍感な方)のイチャイチャ劇場ここに推参。

ビビもせっかくいるだから書きたいんだけど、最近、かけてやれてないヤマトも書きたい。え?カイドウさん?ちょっ、待って、まっ…!!あっ。

バンドラへの好感度
ヤマト…どうしようもなく愛してる、裏表無し
ウタ…愛してると思い始めてきた
シュガー…お姉ちゃんを愛してあげて
モネ…何番でも良い、大好き
スムージー…傷つけたのだから責任取ってやらねば
レイジュ…誰にも渡したくない…彼を誘惑する毒研究中
ベガパンク『悪』…早く早く早く早く会いたい会いたい会いたい
ロビン…忘れられない人…好き
ナミ…好き(羽織は宝物)
ビビ…好き、酔ったあの日のことは覚えてる
ハンコック…安心はするものの、好きと言うと我慢できないので秘めている。




…そういえば公式からウタについて色々あったみたいですね。まぁ、二次創作なんでそんなの気にしない気にしない。

そのうち、ビビかヤマトかウタあたりでデート回書きます。この空島編のところはもうやることないし。ハンコックのアレもいろいろやっちゃったしね。ハンコックとはこんな感じで…実は歯痒い感じにしたいちゃあしたい筆者です。

それでは。

スッ…

  • ヤマト
  • ウタ
  • モネ
  • シュガー
  • レイジュ
  • スムージー
  • ビビ
  • ハンコック
  • うるティ
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