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前半は女子会、後半は漢会
ウォーターセブンホテル室内。
「遅いのぉ。つまらぬ。」
ソファーの上に座り、サロメをあやすハンコック。口をつぼみ、足をブンブンと動かしている。ヤマトもうつ伏せになり、本を読みながら、足をぶんぶんと動かしていた。
「…鬼姫よ。はしたないぞ?」
「え?あー、そうだね。」
ハンコックから見れば、ソファーの上からでもヤマトの脇、横乳も露出したいつもの着物姿であるためか、ほぼ全てヤマトの柔肌が見えている状態である。
ヤマトはつまらなそうに立ち上がるとハンコックのいるソファーにもたれかかり、床に座った。
「バンドラ、まだ帰ってこないのかなぁ。」
「…其方は天帝のことがすっ…気に入っているようじゃが…。」
ハンコックは顔を赤らめ、口を窄めながらそう聞く。ヤマトはふっと微笑むと頭の後ろで腕を組んで、天井を眺めた。
「そうだね。うん。好きだよ。…だって、ボクを救い出してくれたのはあの人だから。」
「…救い出した?」
小首を傾げて聞くハンコックにヤマトは歯を見せてにっと笑った。
「昔ね。他でもないお父さんにボクは閉じ込められてたんだ。…でも、ある日、そこにバンドラが居た。何度も挑んで何度も負けるボクの怪我を治してくれたり、必死にお父さんと戦った。…それで勝ったんだよ。ボロボロになりながら。死ぬか生きるか…ギリギリの傷だった。」
その顔はとても優しげな笑みだった。
まるで太陽のようにたおやかな笑み。思い出すほどにヤマトの心は温かくなり、そして、嬉しかったのだ。
「…それからはお父さんとバンドラの激しい
…ヤマトだって、強くなる理由がその時出来ただけ。
二人でボロボロになりながらカイドウと戦い、血みどろになりながら、笑い合った。一緒にお風呂に入ったり、一緒に寝床についたりした。カイドウはその様子を見て、とても嬉しがった。もちろん、親心ではない。二人も
一番の腹心であるキングからも隠し、密かにカイドウは育て続けた。いつしかバンドラはその武装色を極め、カイドウのただの打撃じゃびくともしなくなったという。
「…其方はどうしてそこまでして。」
「うーん。なんでかなぁ。」
ヤマトは指で自分の頬を突っつきながら考える仕草をする。ハンコックはその様子を三角形になった真っ白に輝く長い脚に触れながら、見ていた。
「…やっぱりボクがバンドラのこと、好きだからかな。彼と一緒にいると楽しいし。それに…もうバンドラ以外と一緒にいる気はないから。」
「…そ、それはどういう…。」
「えっとねぇ…それは…言えないか…なぁ…。」
顔をほのかに赤くして、照れ臭そうに笑うヤマト。ハンコックはその様子に小首を傾げた。ハンコックのそういう知識はチューが恥ずかしい程度で済んでいる。というよりも、過去のトラウマからそういうものを感じ取らなくしているのだろう。
「兎に角っ!!ボクを置いて他の子と遊ぶなんて許さないっ!!…帰ってきたら寝首に雷鳴八卦だッ!!」
「…流石に死ぬじゃろうが。」
「ハンコックだって、バンドラのこと好きじゃん。」
「だ、だだだっ…誰が好きなもんかッ!!」
ヤマトの言葉にハンコックが顔を真っ赤にして吠える。ハンコックはサロメに抱きつき、その身体に顔を埋めた。
「わ、妾は別にあやつのことを好いておるわけではないッ!!風呂に入るのはあやつにとって褒美じゃ。この世のどの女よりも美しく清らかかつ美しい妾の肌をその手で触れられるのだから。」
「…美しい、二回言った。」
「ど、同盟も妾と組めるのはこの世にまたとないこと。妾が組んでやることを光栄に思って欲しいものじゃ。…し、しかし、あやつは他の男とは違うのも事実じゃな。じゃが、妾の一番嫌いなタイプじゃ。」
そう言うハンコックにヤマトはムッとした顔で睨みつける。ハンコックはサロメを異常なほど撫でまくり、顔を少し赤く染めていた。
「それじゃあ、ハンコックとバンドラの同盟は終わりだね。嫌いだったらする必要ないじゃん。」
「だ、黙れ、小娘ッ!!…妾を守るのはあやつではなく、あやつの名じゃ。そ、それがある以上妾と女ヶ島は守られる。そのためだけに妾はあやつを繋ぎ止めとかねばならん。」
「じゃあ、ハンコックにとってバンドラってどうなのさ?」
「ど、どう…とは?」
ヤマトの問いにハンコックは髪を弄り、バツの悪そうな顔で聞き返す。近づいてくるヤマトの顔にハンコックはビクッと肩を震わせて、びっくりしたような顔でその顔を見た。
「好きじゃないならどう思ってるのさってこと。」
「だ、だから言うとるじゃろう!?…す、好きじゃないと。不埒で助平でうわついてて…あの歳の割にちと可愛い面もあって、妾の身体を抱き締めてくれて…優しく…微笑みかけてくれて…妾の隣にずっと居てくれて…妾を支配もせず…一人の人間として見てくれて…そ、そんな男のこと好きになるわけがないじゃろうがッ!!」
「えっ…それって…。」
指を合わせ、クネクネとさせるや否や、顔を真っ赤にして叫ぶハンコック。それにヤマトが答えを言おうとする。…その時だった。激しく部屋の扉がノックされる。ヤマトとハンコックが警戒して、その扉の方へと向かう。
ガチャリと開けられた扉の前には…ボロボロのモネとそれをおぶるビビの姿があった。
「「ッ!?」」
ヤマトがモネの身体を優しく抱き抱える。
「あ、アイスバーグさんが撃たれて…必死にバンドラさんを探してたら…モネさんが血だらけで倒れてたんです…!!」
ビビも何が起こったかわかっていないように顔を青ざめてそう言った。先程とは打って変わり、ハンコックが冷静な顔を取り戻す。
「…何があった。雪女。」
「…ごめん…なさい…。う…ウタちゃんが…攫われた…。」
そう言ってモネが気絶した。
「ラァァッ!!」
「ダァァッ!!」
…ウォーターセブン2番ドッグ。
バンドラの狂骨とゼファーのバトルスマッシャーがぶつかり合う。
その海楼石の武器と狂骨の鋼が擦れ合い、火花を散らした。
「くっ。」
バンドラが後ろへバク宙をして距離を放つ。
ゼファーはバトルスマッシャーを上へと上げて、ニヤリと笑った。
「…若返るのは反則だろう…先生ッ!!」
「フハハッ!!力が漲るぞッ!!バンドラァァッ!!」
…そう、今のゼファーは全盛期。アインの力でその年に戻っているのだ。そうなれば、いくらバンドラとはいえ、肉弾戦はきついものがある。
何せ相手は、カイドウやビッグマム…そして、若き日の白ひげとしのぎを削っていた海軍の生ける伝説なのだから。
「貴様を必ず、此方へと引き戻してやるッ!!うぉぉぉぉッ!!」
ゼファーがけたたましい咆哮を上げる。
そして、地面を蹴り、バトルスマッシャーをバンドラへと振るう。
「ふっ!!」
バンドラはその振るわれたバトルスマッシャーを足場にして、懐から苦無をいくつか取り出し投げた。
それをゼファーの左手の黒腕が弾く。
バンドラはそのまま後ろへ跳び、左手を銃のような形にした。
「『
バンドラがそう言うとバンドラの指先から真っ青な電気の球が放出される。
そして、ゼファーがそれをバトルスマッシャーで粉砕するとそのまま周りに放電した。
「グゥゥゥ…!!」
「ウッソだろ…。先生よォ…アンタ、自然災害も関係なしかい…!?」
ゼファーはニヤリと笑うと身体が雷で痺れているにもかかわらず、そのまま前へと地面を蹴り、飛んでくる。
そして、バトルスマッシャーを振るい、バンドラの身体を横からぶん殴った。
バンドラは咄嗟に武装色でガード。
しかし、流石に威力は殺しきれず、地面に転がり、飛ばされる。
転がりが終わり、ゆっくりと立ち上がるバンドラ。その頭からはたらぁ…と血が垂れていた。バンドラは口からぷっと血を出す。
「流石だ。海楼石のパンチを能力者が耐え切るとはなぁ…!!」
「…体術はアンタとガープさんに教え込まれたもんだ…!!剛腕を避ける術は…いつも心得ている。」
そう言ってバンドラは胸元から玉を取り出した。
「お前はいくつ隠している?」
「…さぁね。念には念を…だッ!!」
バンドラはその玉を下へと投げつける。
すると目を焼くような閃光がゼファーを襲った。
「ぬぅ…!?」
「行くぞ…!!狂骨ッ!!『
バンドラは風を纏った狂骨を上へと切り、斬波を飛ばす。
すると斬波がまるで上から降る矢のように散り散りになり、ゼファーに空中から降り注ぎ、襲った。ゼファーはそれをバトルスマッシャーで薙ぎ払い、止める。
「まだいけるぞッ!!バンドラァァァッ!!」
「チッ…元気なジジイだ。」
バンドラもニヤリと笑いながら、口元から流れる血を手で擦って笑った。
…ウタちゃんが攫われた。こういうのってさぁ…書きやすいんだわぁ…。というのは嘘で。作者はハピエン厨なので基本、殺すのには躊躇します。大丈夫。どんなに悲惨な目になっても大丈夫です。
それでは。
ウォーターセブンの後※改訂版
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ヤマト
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ウタ
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モネ
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レイジュ
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ハンコック
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ビビ
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ナミ
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ロビン
-
カリファ