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「跳ね橋が降りるぞッ!!」
…エニエスロビー本島と司法の塔をつなぐ跳ね橋が刻一刻と降りようとしていた。麦わらの一味…いつもは逃げているであろうナミやそげキングですら、その状況に勇んでいた。…その跳ね橋から黒煙が上がるまでは。
「…止まっちゃった。」
「不味いわね。あの歌姫とニコ・ロビンを救いたいなら正義の門を潜るまでがタイムリミット。」
ヤマトとカリファが汗を流し、そういった。
バンドラは狂骨を引き抜き、その刀身を眺める。何を周りが叫んでいるかはわからないほど集中して。
「…お前。」
「ねぇ!!バンドラさんッ!!あの龍であっち行けないのッ!?」
ナミが叫ぶ。
バンドラは狂骨とナミを見比べた。若干ではあるものの狂骨の刀身が震える。俺がみんなを連れて行く…そう言っているようにも聞こえる。
「ぬおっ!?カティ・フラムッ!!」
…そのスパンダムの声にバンドラは前を向く。
司法の塔では、スパンダムがロビンの手枷とウタの鎖を握り、引きずっていた。それだけでもバンドラの目は引くものの、それだけじゃない。フランキーが、手に何か…紙のようなものを持っていたのだ。
「ん?それはお前…古代兵器プルトンの設計図ッ!?」
「ッ!?」「なに?」
その言葉にそれを知るバンドラとカリファは耳を疑った。
プルトンとは、世界に眠る三つの古代兵器の一つで造船史上最も凶悪な怪物と呼ばれた戦艦である。これがあれば世界中の海を統治できるとして、海賊王を目指す一般海賊のうち、それを知るものは必ず狙う代物であった。
「…本物だ。信じるか?ルッチ、カク…お前らわかるよな?」
ペラペラと捲り、ルッチとカクに見せるフランキー。ルッチもカクも潜入とは言え、船大工。設計図など一目瞭然。そして、冷徹な男ロブ・ルッチが汗をかき、焦っているところを見るにそれは本物であると証明されたということだろう。
「ニコ・ロビンッ!!」
「?」
「お前が世間の噂通り兵器を悪用しようとする『悪魔』じゃねえとわかった。何もウォーターセブンの船大工が受け継いできたものは“兵器の造り方”なんかじゃねえんだッ!!」
…設計図をくれと五月蝿いスパンダムを他所に淡々と言葉を紡ぐフランキー。バンドラ達はその様子をしっかりと黙って見ていた。
フランキーの頭にはアイスバーグの言葉が思い浮かぶ。その決意の目は揺らがない。
「…なぁ、スパンダ。トムさんやアイスバーグが命懸けで守ってきたものは…もし…!!古代兵器がお前らみたいなバカの手に渡り、暴れ出した時もう一つ兵器を生み出し、その独走を阻止してくれという“設計者の願い”だッ!!」
…ニコロビンがいれば確かに古代兵器は蘇るだろう。危険な女には変わりない。しかし、ニコロビンにはそれをする意思も無ければ、それを止めるであろう、守ってくれるであろう仲間わ達がいた。
フランキーはそれを見て、聞いて腹を括ったのだ。自分が
「あァッ!?」
目の前で起こったことにスパンダムが声を上げた。…5年間探し求め、ついに見つけたプルトンの設計図がフランキーによって燃やされ、消えてしまったのだから。
「…お前達が5年間探し求めたものが消え去ったぞ?」
「関係ないわね。もう、あそこは古巣だもの。」
バンドラがニヤリと笑い、そういうとカリファはツンとした顔でそう言った。バンドラはそのまま狂骨に目を向ける。
「おい、バンドラッ!!早くしねえとロビンが…!!」
「わかってる。俺だってウタもロビンも助けなきゃ行けねえ。だがな…。」
バンドラは下を見て顔を険しくした。
「滝の作り出す独自の気流が狂骨の炎雲を壊しちまう…!!炎雲がなければ、狂骨は空を渡れねえんだッ!!」
「だったらあの滝の流れを変えたり、凍らせたらいいんだねッ!?よし、ボクとモネでなんとか…。」
「それだとまた気流が変わっちまう。流れを変えられるのは
ヤマトの提案をバンドラは一蹴する。その言葉に反抗するように狂骨がカタカタと動き出した。刀身は伸び、バンドラの頬に小さな一閃をつける。バンドラが狂骨を上に放り投げると狂骨はバンドラの意志と関係なく、龍の姿へ変わった。
「狂骨…お前…。」
狂骨は大きく天へと咆哮をあげる。
それは聞くものの耳を破壊するような大声量。大気や今いる塔が揺れる。
「『俺もウタちゃんを救いたい。もし邪魔するならお前を食いちぎる』そう言ってるよっ!?」
「…トナカイ。…狂骨…わかった。一か八かだ。」
バンドラがふっと微笑む。
狂骨はそんなバンドラに合わせるように頭を下げるとバンドラは狂骨の頭を優しく撫でた。狂骨は金色に光る目でバンドラやヤマト達を見た。首を軽く震わせ、狂骨は宙を舞い、バンドラ達の前に身体を下ろした。
「全員乗れッ!!振り落とされんなよッ!!」
バンドラのその声にルフィ達、ヤマト達も狂骨に跨り、ギュッと狂骨の身体を抱いた。バンドラも狂骨の首元に跨り、狂骨は空へ飛び立った。しかし…。
「ぐっ…狂骨、下だッ!!橋の架かってるとこに潜り込めッ!!」
とてつもない下降気流により、急激に狂骨の身体が滝の方へと持っていかれる。時同じくして、激昂したスパンダムにより、フランキーが滝の方へと落とされた。
空を飛べるモネとレイジュが狂骨の身体を支えるようにするも、その重さは流石に二人では耐えきれない。当たり前だ。狂骨の長さはほぼほぼカイドウと同じ。重さも軍艦一隻なんてくだらない。
「「なんまんだぶ、なんまんだぶ…!!」」
「頼む、龍ッ!!お前が飛べねえとウタもロビンも救えねえッ!!」
ナミとそげキングは涙を流しながら祈る。ルフィはそんな狂骨に声を上げて叫んだ。狂骨はそんなことはわかっているという風に咆哮を上げて、転がり込むようにその橋の先へと入った。
とてつもない砂煙と共に狂骨が潜り込む。
麦わらの一味もレイジュとモネを抜いた天帝の一味も司法の塔のロビーへ投げ出されてしまう。それと同時に狂骨は刀へと戻っていった。
「あっぶねぇ…。」
バンドラはそう言うとゆっくりと立ち上がる。なんとか、ビビとアインだけは守ることができた。崩落した石壁から恨めしげにヤマトとハンコック、そして、カリファがバンドラを見る。
「…限りがあった。」
「なるほどね。ボク達は守らなくてもいいって言うんだ。」
「まぁ、妥当じゃな。じゃが、貴様は妾を真っ先に助けるのが仕事じゃ。この狼藉何で償ってもらおうか。」
バツの悪そうに目を背けるバンドラ。
ハンコックは腰を屈めて、ヤマトはじとーとバンドラを見て苦言を呈した。
「…えーと。悪かった。」
「謝っている暇があれば、早くいったほうがいいと思うけど。彼女らがあそこを通ったら終わりよ?」
「そうだった。おい、ルフィッ!!」
カリファの言葉にバンドラはルフィの名前を呼ぶ。瓦礫の下、ゴゴゴッという音共に、ルフィがその瓦礫を跳ね除け、手を上に伸ばし立ち上がった。
橋の間をモネとレイジュが潜って、バンドラと合流する。
「お前ら、早く起きろッ!!こんなもん平気だろッ!!」
「ご…ゴムのお前と一緒にするな…。こんな突入の仕方して…平気なわけ…。」
『あるか〜ッ!!』
続いて麦わらの一味も五体満足で立ち上がった。それだけ言えるなら元気だろうとバンドラ達は笑う。
「…無理させたな。恩に着る。狂骨。」
そう言ってバンドラは狂骨を鞘に納めた。
まぁこんなもんで。次回からはしっかり戦闘入ります。
アンケートします。カリファの悪魔の実決めます。
何か案があれば此方まで。
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カリファの悪魔の実(last)
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アワアワの実
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バルバルの実(風船)
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モジャモジャの実(髪、毛)
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テカテカの実(油)
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ネコネコの実(ホワイトタイガー)
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ウシウシの実(羊)
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ロズロズの実(イバラ)
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食べてない