こんな感じで色々、キャラをいれたいとこもある。
※しつこいですが、film REDネタバレ?あります。
偉大なる航路、新世界。
そこには誰しもが海賊王ゴール・D・ロジャー亡き後、最強の海賊であると言わしめた男の船があった。バンドラ達はその船へ船を近づけ、飛び乗る。
「お久しぶりです。白ひげのおやっさん。」
バンドラが唯一、その寛大な心に憧れる大海賊。チューブに繋がれた姿は何処か滑稽であるもののその偉大なる面影は健在であった。『白ひげ』エドワード・ニューゲートはバンドラの来訪に微笑む。
「グララララ…バンドラじゃねえか。久しぶりにあったな。」
「持病は大丈夫ですか。」
「ふんっ。テメェみてえなハナタレ小僧に心配される筋合いはねぇ。」
そう言って、大きな瓢箪で酒を飲む白ひげ。バンドラはその豪快な姿に微笑んだ。バンドラの後ろをヤマトとウタが立っていた。
「これが…おでんの兄貴分の…白ひげ…。」
「ん?なんだ…。女連れで楽しそうにやってるじゃねえか。なぁ?バンドラ。」
ヤマトは白ひげの姿を見て、目を輝かせていた。かつて、おでんはこの白ひげという人物を兄貴分として慕っていたらしい。下界に憧れを持っていたおでんを海へと連れ出した人物だ。ヤマトもその姿を知っていた。
「ん?おでんを知ってんかよい。」
「マルコ。久々じゃねえか。」
おでんの名前を口にしたヤマトに白ひげ海賊団の船医、マルコが反応を示した。他にもおでんの名前を聞いて、反応した船員は少なくない。特に着物姿の男はそのおでんの名前に聞き耳を立てていた。
「あぁ。コイツはヤマト。光月おでんに憧れてんだと。」
「…ほぉ。おでんに。」
マルコはふっと微笑む。
それを聞いてか、白ひげは大口を上げて笑った。
「女がおでんになれるわけねえだろう。小娘。」
「むっ!!ボクは光月おでんだっ!!女とか関係ない。」
「…おい娘。聞き捨てならんぞ。」
白ひげの影から妙に威圧感を放つ女形のような男がヤマトを睨んだ。当のヤマトはその姿を見て、目を輝かせていた。
「わぁっ!!君はおでんの航海日誌に載ってたイゾウかいっ!?」
「…そうだが。」
じっと睨む女形の男…イゾウの手を握り、ブンブンと縦に振るうヤマト。イゾウも何が起こったかわかってない風にキョトンとした顔を見せた。
「…おい、バンドラ。この小娘はなんだ。」
白ひげもその様子を奇妙に思ったのか、バンドラへヤマトのことを聞いた。その威圧感にウタは怖がり、バンドラの後ろに隠れていた。
「その小娘はカイドウの娘だ。俺が預かってる。」
「ちょっ!?」「…なにっ。」
ウタとイゾウの声が重なる。
イゾウにとっては敵の娘。それが今、船内にいるとわかった。しかも、そいつはあろうことか、光月おでんの名前を語り、愚弄している。
「…ワノ国を統治するカイドウの娘…とは。この広い海に居ても知ってるぞ…!!貴様が…!!」
イゾウがヤマトに銃を向ける。
ヤマトはえっ…という風に驚いていた。バンドラは顔を顰め、ウタはバンドラの身体をゆする。イゾウの顔に青筋が立っていた。
「な、何言ってんのよッ!!」
「し…しまったっ!!おやっさんの船だから油断したッ!!」
「馬鹿ァァァッ!!」
イゾウの指が引き金へとかかる。
ヤマトも金棒を握り、戦闘態勢に入るが…それを止めた人物がいた。
「イゾウ、やめねえか。」
…他でもない、それは白ひげであった。まるで深海のように低く…そして、海のように膨大なその存在に見るもの全てが圧倒した。ギロリと二人を睨む白ひげ。その眼差しは中央のバンドラへと移る。
「…ウチも海賊だ。領地は確保しなきゃならねえ。だがなぁ…。イゾウの怒りもわかるだろう。目の前に討ち取りてえ相手がいるんだ。それを連れてくるたぁ…どういうことだ。バンドラ。」
「…ヤマトは関係ない。おやっさん。」
「…グララララ…。カイドウの娘で…関係ねえはねえだろう。お前…この船に戦争でもしに来たのか…?」
「いいや…だが、それが所望ならいくらアンタでも戦わせてもらう。」
白ひげの睨みに静かな睨みを返すバンドラ。
柔らかな風が二人の間に吹いていた。
「…グララララ…。確か…天竜人を殴って、来た海軍を返り討ちにしたんだったな…。命知らずのハナタレ小僧…。」
慌てるウタ。
しかし、二人の睨みは一気に消え、張り詰めた空気が緩む。マルコ達もその姿を見届けていた。
「…イゾウ。許してやんなぁ…。」
低い声でそう言う白ひげ。もちろん、イゾウはいくら親父の命令でもと食いつくが、それをマルコが止めた。
「…あぁは言ったがな。俺にはその娘がカイドウのようになるとは思えねえ。親の罪を子に望んでもないのにつけるのは…ダメだろう。違うか?」
「…くっ…。」
イゾウは白ひげの言葉に最早、言い返すことができなかった。マルコはその様子を見てふっと微笑んでいた。
「…感謝する。おやっさん。」
「ハナタレ小僧。お前も覚えておけ。…たとえ仲が良くても相手は海賊だ。テメェと違って立場ってもんがある。船内での言葉には…気をつけな。」
「あぁ。気をつけるよ。」
フッと笑うバンドラに白ひげは大口を開けて笑った。ヤマトも金棒を下ろすと、バンドラの横へ歩いてきた。
「…で?そこの娘は。」
白ひげが次に話に出してきたのは、ウタだった。ウタの驚きが髪に現れ、ぴょんっと立つ。すぐさま、ウタはバンドラの後ろに隠れた。
「…あぁ。赤髪の娘だよ。名前は…ウタ。俺が預かってる。」
「ロジャーんとこのか。…あれも海賊か。エレジアの襲撃の件然り。まぁ、俺が問いただす必要も無いわな。」
「ほぉ。可愛らしいお嬢さんだよい。」
マルコがバンドラの後ろへ行く。
ウタはそんなマルコから逃げるように、次はヤマトの裾を掴んだ。
「すまない。そのエレジアの件で疑心暗鬼なんだ。詮索はしないでくれ。」
「しろと言ってるようなもんだよい。…まぁ、ウチの面々でそんなことするやつなんざ居ないと思うが。」
ありがとうとバンドラは笑う。
マルコはまるで旧知の友と会ったときのように、微笑んだ。その様子を一人の船員がじとっと見ていた。その人物の名前は『マーシャル・D・ティーチ』である。
「しかし、あの赤髪に娘がいるたぁ…驚きだな。」
白ひげがそう言う。
ウタはじっとその白ひげを見つめた。兎に角、身体が大きく、兎に角威圧感のすごいその人物にウタは飲み込まれていたのだ。
「まるでロジャーのときの赤髪坊主みたいだ。不思議な縁だな。」
「…そうだな。」
そう言って、バンドラはタバコを蒸す。
立ち上る煙が曇天へと吸い込まれていく。
二人が話す内容が、ウタには初耳の話だった。
「…どういうこと?」
「グララララ!!赤髪の野郎、娘にも伝えちゃいねえのか。」
大口を開けて笑う白ひげ。バンドラは話す必要も無いからなと答える。
…数十年前、白ひげも乗っていた船の船長、ロックスがゴッドバレーという場所で当時のロジャーとガープに負けた。この島には天竜人も居たそうだが、その時、奪った宝箱の中に入っていたのが当時一歳のシャンクスであったのだ。
「なんともまぁ、数奇な運命よ。」
「ねぇっ。どういうことよ?」
「シャンクスにあった時にでも教えて貰いな。」
そう言ってバンドラは笑って、ウタを静止した。白ひげもその様子を見て、笑っていた。
「…おい、マルコ。」
「なんだよい。親父。」
「久々にバンドラの野郎が来たんだ。宴だ。宴にしようじゃねえか。」
白ひげが大声でそう言う。
…といっても白ひげが酒を飲みたい口実を作っただけだ…というのはこの場にいる船員の誰もが周知の事実であった。しかし、白ひげの親父に文句のあるものはただの一人も居なかったのである。