燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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戦闘開始。


第170話

「…取り敢えず、全員いるな。」

 

バンドラは首をコキコキと鳴らして、鞘に納めた狂骨を掴んだ。その前にルフィが立つ。

 

「バンドラ、鳩の野郎は俺がやる。」

 

「別に取りゃしねえよ。…俺はウタとロビンを助けに行くだけだ。なんなら、この組織ごと…潰す。」

 

バンドラの声のトーンが低くなる。

その威圧感は冗談でも嘘とは言えないほど。ルフィはそれに歯を見せて笑った。

 

「そうだ!!ロビン…!!あそこに階段がある!!さっさとロビンのところ行くぞッ!!」

 

「待て。」

 

勇むルフィの足を止める声が聞こえる。

ルフィ達はその方向を見るとまんまるとした口にジッパーのついた男が部屋の角に引っ付いていた。

 

「チャパパパ、侵入されてしまったー!!もうニコ・ロビンは居ないぞー。ルッチが正義の門へ連れてったからなぁ。あ、あと長官もな。」

 

「え!?」

 

「今向かっているところだが行き方も教えないし、俺たち『CP9』がそれをさせない。お前達には抹殺命令が下っているッ!!チャパパパ〜ッ!!お前達は俺たちを倒さなければ、ニコ・ロビンを解放することはできないのだ!!」

 

そう言ってジッパーのついた男…フクロウは懐から鍵を取り出した。バンドラはその様子を見て、狂骨を抜く。

 

「ニコ・ロビンを捕らえている海楼石の錠の鍵だ。」

 

「…それで、ロビンは悶えてるだけと。」

 

バンドラがフクロウを睨んでそう言った。フクロウはまるで首に縄でもかけられているのか…という感覚に吹き出す汗が止まらない。震える口で言葉を紡ぐ。

 

「あ…あぁ、そうだ。お前達が万が一ニコ・ロビンを救い出すことがあっても海楼石はダイヤのように硬いのでその手錠は永遠に外れることはない。それでもよければこのままニコ・ロビンを助けに行け。」

 

「…じゃ、よこせッ!!」

 

ルフィがその鍵を奪おうと腕を伸ばす。

 

しかし、フクロウはそれを剃で避けた。着地したフクロウは…。

 

「チャパパパ、これが本物だとは…「だとしても寄越せ」チャパァァァッ!!」

 

向かってきた拳に顔を歪め、まるで針の刺された風船のように前へと吹き飛んでいった。その拳の主はバンドラである。フクロウは凹んだ顔を確認し、なんとか戻すと驚いた顔でバンドラを見ていた。

 

「チャパパパ〜ッ!!俺の剃に対応するとは…。」

 

「あ?遅えんだよ。…それにさ。お前らのゲームに付き合うほど俺は暇じゃねえ。邪魔すんなら殺すぞ。

 

青く線を引くように棚引く視線。

フクロウはそれに少し恐怖するもの、そこは流石に暗殺組織のCP9。フクロウはそのまま鍵を持って逃げ出した。バンドラはゆっくりと息を吐くと、そのまま地面に座る。

 

「…さっきのセリフ。これが本物だと…で止まってたな。つまりは、アイツらそれぞれ、ダミーの鍵を持ってるってこと…かな?」

 

「ええ。それでいいと思うわ。」

 

バンドラの考えにカリファが賛同する。

 

「となれば、急いだ方がよさそうだな。よし、ルフィッ!!お前は鳩やろうのところへ行けッ!!」

 

サンジがルフィにそう言った。恐らく、麦わらの一味の中で鳩の男…ロブ・ルッチを倒せるのはルフィだけと踏んでのことだった。バンドラは頭の後ろを搔き、息を吐いた。

 

「カリファ。…案内してやれ。そいつだけじゃ心配だ。」

 

「…仕方ないわね。ほら、行くわよ。ボウヤ。」

 

「おう、よろしくメガネの嬢ちゃんッ!!」

 

そう言うと二人は前へと走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルフィとカリファのように麦わらの一味と天帝海賊団は一時的な同盟という形でツーマンセルないしは、スリーマンセルを組むことになった。

 

内訳は…。

 

「…?」

 

「…なんだよ?」

 

「いやぁ、君…どこか似てるような…。」

 

ゾロとヤマト。怪訝そうにヤマトを見るゾロ。ヤマトは記憶の中にあるとある人物と重ねて見ていた。

 

「チッ…。ナミさんか、ほかのレディが良かったよ。」

 

「なにもぅ…。照れちゃって。久々にお姉様と会ったのが嬉しいの?可愛い奴め。」

 

「撫でるなっ!!」

 

久々の弟の会合に笑顔で頭を撫でまくるレイジュとそれによって顔を真っ赤に染まるサンジの二人。口ではなんだかんだ言うものの、流石は姉弟と言えるだろう。息はあっているように見えた。

 

「…あら、可愛い。」

 

「そ、そんなこと言われたって嬉しかねえぞッ!!このヤローっ!!」

 

チョッパーを撫でて、ほのかに笑うモネ。

チョッパーはその様子に鼻の下を伸ばして照れていた。

 

「…先輩からの命令です。あなたと組んで上げますよ。変態。」

 

「…あのなぁ…。」

 

淡々と紡がれるアインの冷たい眼差しと一言。それを喰らい、フランキーは肩を落としてため息をついていた。

 

「「…。」」

 

対して、仮面をつけた二人。ウソップとビビは一言も離さず、その場を後にする。

 

「よーしっ!!これなら頑張れるわっ!!行くわよっ!!バンドラさんっ!!」

 

「…現金なやつじゃ。」

 

「まあいいだろう。」

 

そして、バンドラが味方にいることをニコニコで満足そうにバンドラの腕に抱きつくナミ。ハンコックはその様子を見て少し胸がちくりとした感覚を感じたが、うちに秘めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈バンドラ・ナミ・ハンコックサイド〉

 

ほかの奴らと分かれたバンドラ達は歌舞伎のような格好の男と戦闘になっていた。

 

「よよい〜!!さぁさぁ!侵入者めぇ〜っ!!絞め殺そうかぁ〜、突き殺そうかぁ〜よぉいっ!!」

 

「なんじゃ、この面白髪の毛は。」

 

歌舞伎のような格好の男…クマドリの髪がバンドラ達に伸びる。ナミはバンドラの横で天候棒(クリマ・タクト)を構える。ハンコックは冷ややかな目でクマドリを睨みつけると、足を上げていた。

 

「…お前に構ってる暇ねえんだわ。」

 

バンドラがきっとクマドリを睨む。

…その憤りを感じたのか、クマドリは額から汗を流し、驚いていた。

 

「よよ〜いっ!!たとえぇ〜あっしが弱くともぉ〜、いな〜かのおっとさんと…おっかさんのためぇ〜、負けるわけにはいかねぇ…よいっ!!」

 

「…そうか。」

 

バンドラは冷静にそう言うとニヤリと笑い、狂骨を抜いた。その時だった。

 

「よよいっ!?」

 

前のクマドリの頭に何かが突き刺さったのだ。

ギザギザとしたノコギリのようなナタの様なそれ。バンドラは上を見ると崩落してきた瓦礫の上に何かが立っているのがわかった。

 

「危ねえっ!!」

 

バンドラはナミとハンコックを抱き、後ろを向いて一足飛びで瓦礫の雪崩から避ける。大きな砂埃が通路に巻き起こった。

 

「…ァア?チッ…。気持ちよく寝てたってぇのに…。」

 

その砂埃の向こうにゆっくりと立ち上がる影が見えた。ナミとバンドラはその声に息を呑む。ナミにとっては母親の腕を折り、殺されそうになった因縁の相手。それが砂埃の向こうに居るというのだ。

 

「シャーハッハッハッ!!なんだ、運がいいッ!!ここでテメェら二人と出会うとはなぁ?」

 

砂埃の向こうの男は思いっきり手に持ったノコギリのような刀…キリバチを振るった。晴れた砂煙の向こうにはクマドリを踏み台にし、左右の目の形を変え、下品に笑うアーロンが立っていた。

 

「…アーロンッ!!」

 

「待てッ!!ナミッ!!」

 

それを見るや否や、天候棒を持って一足飛びで前へと出るナミ。バンドラはそれを止めようと前に出るが、次の瞬間、ナミの身体から鮮血が飛んだ。

 

「…ッ!!」

 

「あー、なんつうんだっけ?これ。…『指銃(しがん)』だっけか?」

 

ナミの肩をアーロンの指が貫く。咄嗟のことにナミは地面にへたれこむ。アーロンは高らかに笑うとキリバチを構えた。

 

「まずは一人ッ!!」

 

「ッ!?」

 

ナミの首を目がけて、振り下ろされる凶刃。それをバンドラが狂骨で弾き、ナミの身体を抱き上げ、後ろへと瞬時に跳び下がった。

 

「バンドラ…さん…。」

 

「前に出たことは感心しねえな。全く。綺麗な肌に傷がついた。残ったらどうするんだ?」

 

そう言ってバンドラはアーロンを睨む。ナミは自分の服で肩を巻き、天候棒を構えた。その反対側でハンコックも戦闘体制に入る。

 

「シャーハッハッハッ!!次はそんな減らず口、言えなくしてやるよッ!!」

 

「…退け。次はあの時みたいに逃げさせるような優しさはねえぞ。」

 

バンドラがアーロンに向けて狂骨を向ける。

 

アーロンはそれに対して、なんと文字通り、地面に潜り込んだのである。地面を水のように遊泳するアーロン。

 

「『鮫・ON・DARTS(シャークオンダーツ)』ッ!!」

 

地面からアーロンが魚雷のように飛んでくる。

 

バンドラはそのアーロンの違和感に気づきながらも、その一撃からナミを守りつつ、避けた。

 

「…悪魔の実。あんなの前は食べてなかったのに…!!」

 

「それだけじゃないの。あやつの目、見たか。」

 

ハンコックもバンドラの感じた違和感を感じていた。バンドラがその言葉の答えを出すように向かってくるアーロンの肩を貫く。

 

横薙ぎに切られた傷から鮮血が舞うも、アーロンは止まらない。地面、壁、天井に至るまで全てがアーロンにとっての遊泳空間なのだ。

 

「シャーハッハッハッ!!テメェら全員、皆殺しだッ!!」

 

「…アイツ、痛みを感じてねえな。」

 

バンドラはそう言うと再び刀を構えた。

そう、まるで()()()()()()()()()()()()かのようにアーロンの目の奥が黒ずんでいたのだ。

 

その言葉にナミは目を見開くも、すぐに天候棒を構えた。

 

「理性のないものは妾でも止められぬぞ。」

 

「…お前は蹴ってればいい。ウタが待ってんだ。どんな障壁もぶち壊す。」

 

そう言ってバンドラはニヤリと笑った。




基本はバンドラサイドを進めます。多いからね。流石に。他のはサラッと。要望が有れば1話程度かな?

ゾロ&ヤマト、ウソップ&ビビ→カク、ジャブラと抗争中(ウソップとゾロは拘束状態)ヤマトがいるのでなんとかなってる。
サンジ&レイジュ→鍵を探して奔走中。近くにカク・ジャブラ。
バンドラ・ハンコック・ナミ→VSアーロン。
モネ・チョッパー→アーロンとバンドラ達のところへ。
フランキー&アイン→vsフクロウ
カリファ&ルフィ→ルッチを捜索中。

それでは。

カリファの悪魔の実(last)

  • アワアワの実
  • バルバルの実(風船)
  • モジャモジャの実(髪、毛)
  • テカテカの実(油)
  • ネコネコの実(ホワイトタイガー)
  • ウシウシの実(羊)
  • ロズロズの実(イバラ)
  • 食べてない

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