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「下等種族に負けたあの日、俺ァ全てを失ったッ!!誇りも仲間も、戦う意味もなァッ!!更にはジンベエの野郎にまた情けかけられて…。その惨めさがわかるのかァッ!!テメェらにッ!!」
アーロンの声にエニエスロビー全体が震える。
振り回らされるキリバチはまさに無差別。それをナミを守りながら、狂骨でガードする。
流石に素の力はアーロンの方が上か。
その一撃一撃に火花が散り、バンドラの体が少し押される。
「『サンダーボルト=テンポ』ッ!!」
「アァッ!?」
それは意識外からの攻撃。
バンドラはニヤリと笑い、後ろに大きく跳んで避ける。するとアーロンの頭上から雷が落ち、アーロンの体を痺れさせた。
「クソがァァッ!!」
「私だってッ!!あの頃とは違うッ!!守られてばかりじゃないんだからッ!!」
「…いや、効いてねえ。」
バンドラのその言葉通り。
アーロンはビリビリと電流走る身体で普通にズカズカと歩いてくる。
ナミに向かって大きくキリバチを振るうアーロン。
「下等種族がッ!!この俺に何をしたッ!!」
「ッ!!」
「『
ナミに向かって横薙ぎに振るわれるキリバチ。
それをハンコックが蹴り飛ばす。
アーロンの腕が大きく外へ弾かれる、と同時に二打目の蹴りがアーロンの腹に入った。
アーロンはそのまま後ろへと飛ぶ。
「アンタッ!?」
「…勘違いするな。妾はお前を救いたかったわけではない。あの男にとてつもない苛立ちを感じた。…それだけじゃ。」
凛と澄まし、髪をファサッと掻き上げるハンコック。ナミは少し驚いていたものの、すぐにふっと微笑んだ。
「…シャーハッハッハッ。全くもって痛くねえッ!!」
「…口から血を出してもたじろぐことはない…か。」
アーロンの口から血が滴り落ちる。
しかし、アーロンは狂気的な笑みを浮かべていた。アーロンは自分の口元に手をやると歯をぐぐぐっと引っ張り出す。
「さぁ!!テメェら全員死に去らせェェッ!!」
アーロンは右手にキリバチ、左手にサメの歯を装備し、地面を蹴って飛んでくる。その速度はまさに弾丸。
振るわれたキリバチをバンドラが狂骨で弾く。
「俺ァ二度とお前ら下等種族に負けねえッ!!情けなどかけられねえッ!!オルァァァッ!!」
そう叫び、またも斬撃の嵐を作り出す。
壁は倒壊。傷だらけになり、その機能をもはや果たしてなかった。
「ナミ〜っ!!」
「チョッパーッ!!」
そんなおり、チョッパーとモネが3人に合流した。モネとチョッパーは前の状況に目を見開き、驚いていた。
「えぇ〜ッ!?あの強い兄ちゃんが押されてるぅぅぅッ!?」
「馬鹿ッ!!…相手が全く怯んでないのよ。私も加勢しなきゃっ。」
そう言ってナミはバンドラの方へと走っていく。
バンドラはそれを横目で見て、アーロンはそれにニヤリと笑った。
「シャーハッハッハッ!!少し強えだけの女がまたきやがった。命知らずの馬鹿めッ!!」
「…しまった…!!」
バンドラの目を離した隙にアーロンが地面へと潜り込む。
ナミの方へととんでもない速度で突き進んでいく。その踏破性は、ホームグラウンドである海で戦っているのと同義。
「ッ!?『サイクロン=テンポ』ッ!!」
ナミは突き進んでくるアーロンへ風を打ち込む。
しかし、アーロンはものともせず、そのままナミの前へと飛び上がった。キリバチを構え、全体重をかけて振り下ろすアーロン。しかし…。
「ッ!!」
即座に潜り込んだバンドラによってその一撃は無に化した。バンドラはナミを抱いて、また後ろへと飛び退く。
「バンドラさんッ!!」
「…全く勢いが衰えねえ。本気を出せば数分も掛からねえが…室内に加え、まだ奴らがいる。ウタやロビンも無事じゃすまねえ。面倒な場所を選んだな…あいつも。」
バンドラはそう言うとナミを下ろし、息を吐く。
目の前ではアーロンがまた咆哮を上げる。バンドラとハンコック以外は耳を閉じて五月蠅そうに顔を顰めていた。
「…モネ。少し動けるか。」
「…なんなりと。貴方の為なら命なんて惜しくない。」
「アホか。死んだら、なんもできねえだろう。…少しアイツの動きを止めてほしい。一瞬、高火力を叩き込み、脳をショートさせる。流石のアイツも身体にはダメージが蓄積してるだろ。」
「…了解。」
そう言うとバンドラはモネへ狂骨を預ける。
モネはそれを受け取ると前へ…風と共に飛んでいく。
「テメェはお呼びじゃねえんだよッ!!女ァァッ!!」
「…貴方はウタちゃんを攫った人ね。その鼻…見覚えがあるわ。『
冷徹にそう言うとモネはアーロンを中心に吹雪の渦を作り出した。
それを目眩しに、狂骨を使ってアーロンの胸を薙ぐモネ。
「ぐっ…。」
「『
次の瞬間、アーロンの頭上を黒い雲が覆い尽くす。アーロンはそれを睨みつけるように見る。ナミは天候棒を下へと下ろす。
「ハートの痺れにご注意くださいッ!!『
「グァァァァッ!?」
ナミの電撃がアーロンの胸を突き刺す。
そのままアーロンを中心に周りに放電。しかし、痛覚がないのか、アーロンはそれでも余裕そうな顔を崩さない。
「シャーハッハッハッ!!残念だったなぁッ!!こんなもん、屁でもねえ…!!」
「くっ…。私はもう…誰も失わないッ!!」
ナミの目がきっと強くなる。
ハンコックも口元に手をやり、「チュッ♡」と投げキッスのようなポーズで作り出したハートマークの弾丸を…。
「『
アーロンの胸に高速で打ち出した。
怒り狂い、洗脳されたアーロンにハンコックの美貌は効かない。鉛玉を食らったようなものなのに、アーロンはズカズカと向かってくる。
「…よし。そろそろだッ!!」
バンドラの合図にチョッパーに乗ったバンドラが走り込む。手にはモネの木刀。それを槍のように持ち、雷を纏わせる。
「『雷槍』ッ!!」
チョッパーの走力とバンドラの血管浮き出る腕の腕力を利用し、木刀をぶん投げた。大きな音と目が痛くなるほどの光を放ち、木刀は迅雷と呼ぶべき速度でアーロンに向かっていく。
「ウォォォッ!!クソッタレがァァァッ!!」
その瞬間、木刀がアーロンの胸に突き刺さった。
耳をつん裂くほどの轟音と共にアーロンは絶叫する。いくら、痛覚がなくとも身体中を焼かれる感覚は残るもの。チョッパーはそのままアーロンを横切り、バンドラはモネを抱き、回収した。
直後、アーロンの身体は大きく爆発する。
バンドラはモネと近くにいたナミ、ハンコックをなんとか抱き上げ、避難。チョッパーも爆風によって姿勢を崩し、バンドラ達は前のめりに転がった。
「あっぶねぇ…。次は守ったぞ。ハンコック。」
「…当たり前じゃ。」
そう言って、ハンコックはそっぽを向く。素直じゃないなぁ…とバンドラはモネから狂骨を受け取り、前へと歩く。
そこには煙を出して体が焼け焦げてもなお、立ちはだかるアーロンの姿があった。
「…タフな野郎だ。」
「ガフッ…この俺に傷を…テメェら…覚悟しろよ…!!」
「覚悟するのはアンタよッ!!私たちはロビンを救いに行かなきゃならないんだからッ!!」
ナミはギロリとアーロンを見てそう叫んだ。バンドラも狂骨を引き抜き、息を吐く。
「…テメェの誇りも立派だが。俺たちゃ、テメェに割いてる時間はねえ。だからこそ、テメェを超えていく…!!」
その声と共に狂骨がバッと燃える。その一刀をバンドラが縦に構えて、足を広げ、腰を下に下ろす。
「『サイクロン=テンポ』ッ!!」
その炎の刀身に、ナミの風がまとわりつく。それによって烈火の勢いはさらに増し、頭上の天井へたらう程だった。火の光がバンドラの狂気的な笑みを照らし出す。
アーロンは流石にやばいと避けようと動くが…。
「あ、足が…動かねえッ!!」
「当たり前だッ!!脳が痺れてんだよッ!!動けるはずねえッ!!大人しく食らいなァッ!!」
アーロンは歯を剥き出しにして、何度目かの咆哮を上げる。そのまま天井を焦がすほどの烈火の太刀がアーロンに向けて振り下ろされた。
「『
「ぐ、グァァァァッ!!」
そうして、アーロンは縦に呆気なく切られた。噴き出す血と共にアーロンはそのまま膝をつき、目を白眼にして倒れた。バンドラはそんなアーロンを一瞥すると、目の前でへたれこむナミに近づき、頭を撫でた。
「終わった…。」
「よく頑張ったな。」
流石のナミでも疲労が勝つのか、顔を少し赤く染めながら…んっ…と小さく声を上げた。バンドラは笑顔でそんなナミの頭を撫でる。
「…よし、さぁ。いくぞ。」
バンドラはそう言うと下で気絶するクマドリの鍵を取り、歩こうとした。しかし…。
「ん〜よよいっ!!頭が痛え〜が、関係ねぇッ!?」
「チッ…生きてやがったか。面白歌舞伎。」
バンドラが苦々しく顔を顰め、そう言うとすぐに狂骨を構える。しかし、そんなバンドラと立ち上がったクマドリの間にモネとチョッパーが立ちはだかった。
「バンドラさん、ハンコックさんッ!!ウタちゃんのところへ!!早くッ!!」
「ここは俺たちが食い止めるからッ!!」
「…助かる。」
そう言ってバンドラ達は前へと走り出した。
というわけでアーロン戦はすんなりと。
少し他のところを書こうかなぁ…とか思いつつ、次回は多分ルフィスタートか、バンドラスタートか。
バンドラ・ハンコック・ナミ→移動中。ロビン達を助けに。
レイジュ&サンジ→カリファの代わりのCPの奴らをボコして2番の鍵ゲット。
ウソップ、ゾロ、ビビ、ヤマト→カク&ジャブラとバトル中。ヤマトは剃に苦戦しつつも、善戦していた。
カリファ&ルフィ→ロブ・ルッチと交戦中
モネ&チョッパー→vsクマドリ
アーロン→ラフィットが気づかれないうちに回収
アイン&フランキー→コーラゲット
といった塩梅。それでは。
カリファの悪魔の実(last)
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アワアワの実
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バルバルの実(風船)
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モジャモジャの実(髪、毛)
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テカテカの実(油)
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ネコネコの実(ホワイトタイガー)
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ウシウシの実(羊)
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ロズロズの実(イバラ)
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食べてない