燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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バンドラ君(+ヒロインズ)のイラスト募集中です。絵心のある方で暇やからやったるよーって方、よろしくお願いします。

アンケートやってます。皆様ドシドシご投票くださいませ。(前回のものとは改訂してあります)

ヒロイン案募集中でございます。こちらまで。

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第175話

「ゴムゴムのォォ…『JET(ピストル)』ッ!!」

 

「ぐっ!!」

 

高速の拳がルッチを迎撃する。

 

見えるか見えないかの刹那、ルッチはそれを咄嗟に後ろに跳んで衝撃を減らした。

 

更に、ルフィの後ろに回った豹は、指を構える。

 

「『指銃(シガン)』」

 

完全に取ったと思われた背後からの奇襲。

 

ルフィはそれを避ける。

 

ルッチはそのまま二打目を入れようとする。

 

ルフィはそれを掌で受け止め、カウンターの拳を入れる。

 

ルッチはそれを腕で受け止める。受け止めた腕からミシッ…という音が聞こえた。

 

ルフィが一度腕を引っ込める。

 

「『JET銃弾(ブレッド)』ッ!!」

 

そして、何度目かの拳がルッチの腹を捕らえた。

 

ルッチが口から血を吐く。それを好機と言わんばかりにもう一度拳をルッチへと入れた。

 

「『ツイン』ッ!!」

 

ルッチはその拳をモロに受け、壁に激突した。

上に倒れてきた瓦礫をルッチは腕で避ける。しかし、既に目の前には腕を後方に伸ばしたルフィが居た。

 

「ゴムゴムのォォ…『JET(ピストル)』ッ!!」

 

その高速の拳はルッチの腹を大きく凹ませる。

 

ルッチはそのまま壁に吹き飛ばされた。…ルッチは息を切らしながら、そのまま立ち上がる。

 

「…ハァ…ハァ…見せてやる。『六式』の全てを究極まで高めた者の最強の体技『六式』奥義…ッ!!」

 

直後、ルフィの前へとルッチが飛び出し、ルフィの腹へ拳と拳で上下に挟み込むように入れる。

 

「『六王銃(ロクオウガン)』ッ!!」

 

その一撃はガレーラでバンドラを襲ったあの一撃だった。ルフィの腹を衝撃が走る。と同時にルフィの口から血を吐き、膝をついた。

 

「『嵐脚・凱鳥(がいちょう)』ッ!!」

 

ルッチは続け様に縦の嵐脚を打ち込む。その飛ぶ斬撃はまさに鳥。

 

ルフィは間一髪で避ける。支柱塔に大きく亀裂が入った。

 

睨み合う二人の横の壁が大きく音を立てて、穴が開く。外の砲弾が当たったのだ。

 

橋が半分崩壊する。

 

『第一支柱、切り離し完了。第一支柱には『CP9』ロブ・ルッチ氏と“麦わらのルフィ”』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『全艦“ためらいの橋”の周囲へ布陣。護送船には“海賊狩り”のゾロ、ニコ・ロビンを含む麦わらの一味、“天帝”バンドラ、“鬼姫”ヤマト、“海賊女帝”ボア・ハンコックを含む海賊18名を確認。上記の天帝、鬼姫、海賊女帝以外の海賊は麦わらの一味と共にCP9の主力メンバーを倒したものと思われます。』

 

「おい、あそこッ!!」

 

そげキングが指を指す。

 

そこには体から蒸気を出して、ロブ・ルッチと戦うルフィの姿があった。

 

「ルフィくんッ!!ここだぁッ!!」

 

ルフィはその声の方を向く。そこには、叫ぶ麦わらの一味。そして、安心したように笑うバンドラとその仲間たちの姿があった。

 

「全員無事、船に乗り込んだぞッ!!」

 

「こっちは大丈夫だ!!」

 

「ロビンちゃんも救い出したッ!!」

 

『後はお前ッ!!そいつに勝てッ!!生きてみんなで此処を出るんだッ!!』

 

コクッと頷くルフィ。

ルッチはその様子を黙って見ると、そのままルフィの方へ首を向き直す。

 

「現状、お前の言った通り、全員生きてたな。…天帝ならいざ知らず、大したものだ。だが、数分後に同じ顔をしていられるか…見物だな。この世に悪は栄えないッ!!」

 

再びルッチとルフィがぶつかり合う。

しかし、ルフィの身体は徐々に悲鳴を上げていた。ルッチはその様を見抜く。

 

「どうした。心なしか、その()()()()()の技の切れも落ちてるぞッ!!」

 

「ゲホッ…ハァ…。」

 

…両者一歩も引かず、その戦いは激化する。

 

「所詮、貴様らにはこのエニエスロビーは超えられん、そういうことだッ!!たとえこの島の形が滅んでも…!!世界政府の志向を邪魔するロビン(あの女)は地の果てまで追って、俺が消し去るッ!!闇の正義の名の下にッ!!」

 

「…そこからロビンを逃す為に俺たちは来たんだッ!!」

 

ルフィは一度宙へと飛び、足を構える。

 

「『JETスタンプ』ッ!!」

 

その蹴りは壁に当たり、破壊。

そこにはルッチは既におらず、ルッチはルフィの懐を取っていた。そして、その腹へ先ほどルフィを苦しめた六王銃の構えを取る。

 

「『六王銃(ロクオウガン)』ッ!!」

 

二打目の六王銃はルフィの疲労した体にとてつもない衝撃を与えた。ルフィは口から大量の血を吐き出すと、地面に大きく倒れる。もはや終わりか、そう思った時、ルフィを呼ぶ声がした。

 

ルフィが倒れながら、そっちを向く。

 

「ウソップ…お前…来てたのか…。」

 

「か…勘違いするんじゃねえぞッ!!俺はロビンを助けるために来たんだッ!!お前の顔を見に来たわけじゃねえッ!!」

 

何を叫んでいるか、海軍の相手をしているバンドラたちにも聞こえた。本当は心配していることを喧嘩別れしたせいか、憎まれ口ばかりを叩くウソップにゾロを含めた麦わらの一味は呆れていた。此処まで来て口喧嘩か。そう思ったその時。

 

「だったら、立てよッ!!此処が地獄じゃあるめいしッ!!お前が死にそうな顔すんなよッ!!」

 

「…あぁ。此処は地獄なんかじゃねえ…。」

 

「勝って、みんなで一緒に帰るぞッ!!ルフィッ!!」

 

「当たり前だァァァッ!!」

 

ウソップの声にルフィが咆哮を上げる。

まさに火事場の馬鹿力というふうに血だらけでぶさまであるものの…立ち上がる姿はまさに戦士だった。

 

「まだ動けたか。」

 

「参ったなんて言ってねえ…!!」

 

「『生命帰還』解除。一思いにパワーで潰してやろう。仲間のことは心配するな、麦わらッ!!一人残らず、同じ地獄に送ってやるッ!!『斑』ッ!!」

 

ルッチの『指銃・斑』とルフィの『JET銃乱打』が相対する。お互いの正義を貫くその戦いは今刻一刻と幕引きへと迫っていた。

 

ルフィの身体を豹の尾が捕まえる。

 

「ッ!?」

 

最大輪…『六王銃』ッ!!

 

ルフィは口から血を吐き、白目を打つ。

これが最期か。ルッチはその姿を目に焼き付けた。カリファも息も絶え絶えになりながら、その様子を目に入れる。

 

ルッチは勝ちを確信し、ルフィに背を向け、立ち去ろうとした。

 

…その時だった。

 

「「ッ!?」」

 

「はぁ…はぁ…。ゴムゴムのぉぉ…。」

 

残る力で拳を握り固めるルフィ。

 

「『鉄塊』ッ!!」

 

これを耐え切り、次で決める。ルッチはそう思っていた。しかし、ルフィの決意の拳はその鉄の体すらも貫いた。

 

「『JET銃乱打(ガトリング)』ッ!!」

 

決死の攻撃はルッチの身体を穿つ。

何度も何度も入った拳に流されて、ルッチは壁へと追い込まれる。ルフィは下を向き、拳を振るい続ける。

 

 

第一支柱の壁の崩壊と共に天才ロブ・ルッチは…麦わらのルフィに負けた。

 

バタリと後ろに倒れるルフィ。

カリファは左肩を押さえながら、右目のレンズにヒビの入った眼鏡でその様子を信じられないと言った様子で見ていた。

 

「…はぁ…これで良いんだ…。勝ったんだ…。一緒に帰るぞッ!!ロビンッ!!

 

その声にロビンの目から一筋の涙が落ちる。バンドラはその声を聞いて、にっと笑った。

 

「よっしゃぁ!!お前らッ!!必ず、麦わらの一味をこの島から逃すぞッ!!」

 

その言葉に各々声を上げる。

バンドラは狂骨を上に引き上げて、にっと笑った。その横にヤマトが立つ。…後は逃すだけ。バンドラは覇気を出して、前を見た。




長かったウォーターセブン編もそろそろ終わり。
イチャイチャかけます、漸く。皆様、アンケートのご協力よろしくお願いします。全員可愛い感じかな?ロビンちゃんだけ大人びちゃうかな?わかんねえや。まだ、ロビンちゃんはちゃんと考えてない感ある。全員書いてもいいなら、それで何話か潰します。では。

エニエスロビー編後のイチャイチャ(最終)

  • ヤマト
  • ウタ
  • モネ
  • レイジュ
  • ハンコック
  • ビビ
  • ナミ
  • ロビン
  • カリファ
  • アイン

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