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レイジュだと言ったな?あれは嘘だ。
「…何のようじゃ。」
「別に?資料確認もひと段落ついたからさ。」
…ホテル、バルコニー。
既に残暑を超え、茹だるような熱は変わり、普段は過ごしやすいにも関わらず、夜は冷たい風が吹き付ける。随分と伸びたバンドラの結んだ髪がほのかに揺れる。
対して、ハンコックは湯浴みを終え、寝付けない為、夜風に当たっていた。彼女の艶やかな黒髪と少し派手な真紅のバスローブが夜空に映える。
「ハンコックこそ、どうした?」
「…他意はない。ただ寝付けぬゆえ。」
そう言って耳に髪をかけて言うハンコック。
バンドラはそうかと笑った。最初は不埒ものとして、ハンコックからの評価はゼロ、いや、それ以下だった。
しかし、いつしかハンコック自身にとってバンドラは縋る対象となっていた。対等、かつ、ここまでハンコックにとって都合が良い存在は居なかった。
「…其方には感謝しとる。」
「どうした?頭打ったか?」
「殺すぞ。貴様。」
ハンコックの目がきつくバンドラに刺さる。
はぁ…とため息を吐くハンコックにバンドラはどうしたんだと問いかけた。
「…よし。」
小さく頷き、呟くハンコック。
バンドラが嫌な予感を感じるや否や、ハンコックはバンドラの手をガシッとくすねるように掴んだ。
細く真白の指が少し太めのバンドラの指へと重なる。夜風によって多少は冷えているものの、人肌の暖かさは色濃く感じる。バンドラは驚いた顔でハンコックを見るとハンコックはぱぁっと明るい笑みを浮かべていた。
「外へ出るぞ。天帝よ。其方に護衛を命ずる。」
「は?え…は?」
それに対して、バンドラは頭が回っていない。
ハンコックはそのままバンドラを引っ張る形でホテルから飛び出す。
天真爛漫…というよりもただ我儘なだけだった。
外へ出ればより一層、涼しく感じる。特にいつもの着物を着ているバンドラなら兎も角、ローブだけのハンコックはつん裂くような寒さを感じているだろうとバンドラは思っていた。
時刻は草木も眠る夜更け。
ハンコックが連れてきたのは、あの噴水広場。無論、人などおらず、虫の鳴き声と共にザーザーとなる波の音、そして、噴水から流れる水の音しか残っていなかった。
「噴水が見たかったのか?だったら明日でも。」
「…夜の噴水を其方と見たかった。」
「…あ?」
別にライトアップなどされていない。
ただの噴水を見ながら、ハンコックは落ち着いた声色でそう言った。バンドラは頭の後ろを掻き、ため息を吐くとそのままハンコックをエスコートする形でベンチに座る。
「もう一度言うぞ。妾は其方に感謝しておる。…天竜人を処し、剰え、世界政府に属しながら喧嘩もするような馬鹿者。其方しかおらぬよな。」
「属したつもりはねえ。ただ、俺ァ…っ。」
ハンコックが近づいてくる。
バスローブの襟元から見えるのは立派に実った真っ白な双丘の谷間であった。バンドラはその異様な雰囲気にゴクリと息を呑む。ハンコックはほのかに頬を赤らめ、優しく微笑んでいた。
「…なんだ。今日はやけに積極的じゃないか。」
バンドラもニヤリと笑い、そう言った。
いつもなら顔を赤らめてバンドラをぶん殴っているであろうハンコックもくすくすと笑い、そうじゃなと返す。
確実に…そう、確実にハンコックの中で何かが変わっていた。だが、普段ならそれを外に出すことはない。その秘められた気持ちを吐露することはない。
その答えをバンドラの鼻が感じ取った。
ほのかに香る酒臭がハンコックの違和感の原因だと言うことに。
「お前、酔ってるな…?」
バンドラが口元を引き攣らせながらそう言った。
ハンコックはこくっと首を傾け、何のことか問う。確実に酒は入っているものの、彼女はそれを告げるつもりはなかった。
ハンコックがバンドラの首へ腕を回す。
バンドラの胸板に彼女のふくよかな双丘が軽く潰れた。そのまま唇が触れる。軽くバンドラの舌に乗るのは、桃のような優しい匂い。
長く、10秒ほどの抱擁と接吻ののち、ハンコックが離す。
「酔い覚ましに外に出たのじゃが、良いもんじゃの。」
「…やっぱ酔って。」
「ふふっ…♡酔っとらん。もう、酔っとらんよ。」
くすくすと笑うその姿にバンドラはまだ酔っていることを確信した。しかし、男の前で酔えると言うのはバンドラとハンコックのリハビリの賜物であると言えよう。
ハンコックの手がバンドラの手に覆いかぶさる形で乗る。柔らかな夜風がハンコックとバンドラの髪を撫ぜた。奇しくも、その姿は流石は世界一の美女と言えるような…美しいというよりは可愛らしい笑みだった。
…そして、ハンコックが切り出す。
「…のう。妾とお主はいつか別れが来るじゃろう?」
「そりゃあな。お前は九蛇の船長でアマゾンリリーの皇帝だ。いつまでも他の船に乗るわけにはいかないわな。」
バンドラはいつものように冷静にそう言い放つ。顎に手を当てて、ニヤリと笑う。ふとハンコックがぷくりと頬を膨らまし、バンドラの頬を手で挟んだ。くいっとバンドラは首をハンコックの方へ向けられる。
「な、なんだよ…!?」
「…離れとうない。」
「は?」
「離れとうないっ!!」
そう言ってハンコックはバンドラにギュッと抱きつく。バンドラは困惑するも、その強くなる酒の匂いが正解と告げていた。うるうるとした目でバンドラを見るハンコック。
「妾はこんな気持ち初めてじゃッ!!誰か一人の…しかも、男と共に居たいと思うこんな…こんな気持ちはッ!!じゃから、離れとうないッ!!妾はお主と離れとうないっ!!」
「…流石に酔いすぎだ。」
穏やかにそう言うとぐすんと泣くハンコックの頭にポンっと手を置くバンドラ。アクアラグナを超えたウォーターセブンの海は静かに揺らめいていた。
「わ、妾に好かれるなど普通の男なら起こらんようなことじゃっ!?あ、明日は槍が降るぞっ!?」
「全く。酔って素直になったと思えば…。」
指をバンドラに向けて、叫ぶハンコック。顔はさ茹蛸のように真っ赤で、今の様子を言葉にするならば目はぐるぐると回っているような、書き殴られているような…。動揺が明らかに出ている。バンドラはその様子を見て、呆れたように笑った。
「…今度は酒の力も使わずに言ってほしいもんだ。」
そう言ってバンドラはハンコックの唇を奪った。
ハンコックは一瞬戸惑いを見せるものの、腕をまたバンドラの首に回し、離さないように固定した。バンドラはそのまま唇を離すが、すかさず飢えていると言わんばかりにハンコックが奪う。
「ぷはっ…息できねえだろうが。」
「…なんじゃ。妾とは嫌か…?ヤマト達とは所構わずしておるというに…。」
「あのなぁ…。」
しゅんっとしてそう言うハンコックにバンドラは何度目かのため息を吐く。その顔を右手でぎょむっと掴むとバンドラは歯を見せてニヤリと笑った。
「酒の力を使わなくても言えたらいくらでもしてやるさ。」
「っ!?」
ポッと顔を赤くし、ハンコックは手で顔を仰ぐ。
「あ…暑い…。天帝っ!!おぶっていけッ!!妾は疲れたっ。」
「はいはい。」
バンドラはハンコックの目の前に腰を下ろし、ハンコックをおぶる。少し太ももや回された指先が冷たいような感じがしたものの、バンドラはその背で眠るハンコックを連れてホテルへと帰っていったのだ。
この後悶絶してたら可愛い。してることにしよう。うん。
ハンコック、ビビはいずれ居なくなるからね。ハンコックは別にだけど、ビビは居なくならないとまずいのさ。それでは。
エニエスロビー編後のイチャイチャ(最終)
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ヤマト
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ウタ
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モネ
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レイジュ
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ハンコック
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ビビ
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ナミ
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ロビン
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カリファ
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アイン