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砂糖何杯がお好みで?
「…。」
「ロビンさん?…ここは?」
バタリと閉められる扉。中には机とベッド、家具少数といったこじんまりとした部屋であった。バンドラは俯きながら黙っているロビンを見る。バンドラは少しの違和感を感じつつも、ベッドの方へ歩き、座った。
背を向け、バンドラが歩み出そうとしたその時。
背中に柔らかく、温かな感触が伝わった。時刻はお昼を大幅に過ぎた黄昏と呼ばれる時間の一歩手前ほどである。
バンドラはそれを感じてふと立ち止まる。
「ナミ、可愛かったわね?」
「え?まぁな。」
「…私とどっちが可愛いかしら。」
その声を聞いて、バンドラは考える。ロビンはバンドラの首筋に口を沈めてそう言った。
…はっきり言おう。ロビンは妬いていた。…少しだけ。
「…自分でも大人げないと思ってるわ。あの子たちを選んだのは私だし、彼らとの冒険も楽しい。…でもね。私は貴方が好き。どうしようもなく…ね。だから、他の子と引っ付いてるのを見ると思っちゃうの。何で自分じゃないんだろう…って。」
今でこそ、ロビンはルフィや麦わらの一味の面々が大好きだ。助けに来てくれたときは、それはそれは心躍り、安心したものだ。
…しかし、ルフィや麦わらの一味の“それ”とバンドラへの“それ”は違う。友愛、親愛などという感情ではなく、正しく燃えたぎるほどの愛情といったところだろうか。
「…取り敢えず、座ろうか。」
バンドラのその言葉にロビンは肯定する。
ベッドに座るや否や、バンドラの膝へロビンは頭を下ろした。艶やかな黒髪がバンドラの膝へとかかる。ふとバンドラが下を見るとロビンは柔和な笑みを浮かべ、バンドラの手を握っていた。
「今日は偉く甘えたがりだな?」
…一緒に船に乗っていた時でも、このように無防備な姿は見せなかった。最初の頃は警戒があったから勿論だが、短い時間であってもロビンはバンドラにさえ、隙を見せなかったのだ。
「ふふ。…貴方にしかこんなことしないわ?」
ゆっくりと腕を上げるロビン。起こしてというサインである。
バンドラは彼女の首元に腕を通し、そのまま持ち上げる———と同時に、ロビンは腕をバンドラの首に絡めてそのまま唇を重ねた。
ほのかに甘く、花のような香りがふわりとバンドラへ香った。
「…シャンプー…かな。」
「…来るのわかってたらもうちょっとおめかししたわ。なんで言ってくれなかったの?」
「ごめん、ごめん。」
「だから、ナミと遊んでる間にお風呂だけ入ったの。」
その言葉にそうかと笑うバンドラ。ロビンの髪を掻き上げ、口元へと持っていく。あまりきつくなく、かと言ってわからないわけではない程よい香りが鼻へと通る感覚はとても心地よかった。
「…綺麗だ。」
「ありがとう。」
そう言って笑うロビン。
バンドラの手を持ち、しなやかな指を絡める。熱の帯びた視線はロビンのものか、はたまた、バンドラのものか。…そのままバンドラとロビンは手を繋いだままキスをする。何も言わずに始まるというのに、お互い好きものなのか、じっくりと唇を重ね、舌を絡め合う。
熱を帯びた吐息はどちらのものかはわからない。
唇を離せば、透明な橋が二人を繋いでいた。クールビューティなロビンの顔が少し赤く染まっている。
にっこりと微笑むロビン。悪魔の子…などと言ったやつはバンドラはぶっ飛ばしてやりたいと思うほどで可愛らしい。ロビンの瞳にバンドラが映る。天才の考古学者も、この一人の男には骨抜きと言っていい。
「…おいおい、俺は風呂に入っちゃいないぞ?」
ロビンはバンドラの対面になるように座り直すとそのままギュッと抱きつき、首筋にキスをする。ゴツく太い首筋から鼻で匂いを嗅ぐその姿を見て、彼女のイメージは崩れないだろうかとバンドラはため息をついた。
「…いいの。今は独り占めしてもいいんでしょ?」
…離す気など毛頭ないくせに。
バンドラはそう思いながら、不敵に笑う彼女の顎を右の人差し指でくっと上げた。
「嬉しそうだな?」
「当たり前よ。…今までは誰かの視線を気にしなくちゃいけなかったもの。貴方が隣にいるこの時間がすごく好き。みんなと一緒に笑っている時間がとても好き。…子どもの頃にはなかったから。」
寂しそうに笑うロビン。
バンドラは少し口を開けて、驚いたような表情になるとそんなロビンの頭にぽんっと手を置いた。
「だったら、今から作りゃいいだろ?…楽しい思い出も、好きな思い出も。」
ニヤリと笑うバンドラにロビンは虚をつかれたというようにぼーっとしていた。すぐにふっと笑うと、その手を両手で握ると胸へと持っていく。
「…全く。そんなこと言って私をどうする気?ほんと、ずるいわね。」
「天の皇帝…で『天帝』だろ?小狡くなくちゃ、皇帝なんざ収まらねえよ。」
歯を見せてニヤリと笑うバンドラにロビンは口元を隠してクスクスと笑った。ロビンはそんなバンドラの手を離すとそのまま前を向き、バンドラの胸へ頭を預けた。
「…ね〜え?…まだ貴方の口から聞いてないの。」
「…っ。…何をでしょう。」
バンドラはすこしバツの悪そうな顔をする。
ロビンはその顔を見上げるように見て、ふふっと笑った。
…いつもは大人のように見せて、こういう時は子どもっぽい。その姿にロビンは庇護欲というか、愛情というか…そう言った何かを覚えた。とどのつまり、どうしようもなく好きだということである。
「…ねえ、バンドラさん。私のこと、好き?」
「…あぁ。好きだよ。」
「ほんと?…嬉しい。」
ロビンの髪を手で上げて、微笑みながらそう言うバンドラへロビンはふっと笑いながら返した。
…ふたりとも子どもっぽいところもあり、比較的大人っぽいところのある大人、似ているところが彼ら彼女らを惹き合わせたのだろうか。
その美貌で騙し続けていた魔性の女ニコ・ロビンはもういない。バンドラの前では彼女もまたうら若き恋する乙女なのである。その純情の裏に隠し事はない。
三度目の口づけを交わし、バンドラは彼女を見る。大変なことがあったにも関わらず、ロビンは嬉しそうに笑っていた。この笑顔を守れた。それだけでここに来た価値があると、バンドラは思った。
「…さて、そろそろ帰るかな。」
「え?どこへ?」
「どこへって…俺らも泊まってる場所が…。」
そこまで言ってバンドラはハッと気づいた。ロビンの手にはとある鍵の束が持たれていることに。見せつけるように不敵に笑いながらそれを見せる彼女を見て、バンドラはため息をついた。
「…この部屋の鍵…だな。」
「そうよ?…わからない?ここまでして。貴方は私を
そう言ってバンドラに抱きつく様はまさに悪魔の子と言っていい。不敵に笑うその顔を見て、バンドラの心臓の鼓動が少し早まった。
「…全く。まだこんなにお天道様が高えってのに。」
「ふふ、いいでしょう?」
「わかったよ。」
そう言って二人はまたキスをする。
…ただじっくりと熱情的に。
時刻は黄昏。
男女二人が部屋から出てきた時には、ロビンは満足げにバンドラの腕を抱き、笑っていたという。
ロビンちゃんはどうしても大人っぽく書きたいのさ。さてさて、何をしたかは野暮というものです。
長らく続いた彼女たちとの話もヤマトで最後よー。次回でねっと。これからの展開を予想するなと言っておきながら作者の頭の中をすこし出しますと…。
バンドラが次にルフィたちと会うのはモリア戦の最後ですが…その後、とんでもないことが起こります。死人も出ます。バンドラが激しく怒ります。怒りを通り越して無です。これはどうだろうね、年末かな?年明けかな?
次はエレジアだけどねー。
ビビちゃんについては何も決めてない。だけど、頂上戦争の前には降りてもらいたいな。それではでは。