燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

206 / 318
バンドラ君(+ヒロインズ)のイラスト募集中です。絵心のある方で暇やからやったるよーって方、よろしくお願いします。

アンケートやってます。皆様ドシドシご投票くださいませ。

ヒロイン案募集中でございます。こちらまで。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=287598&uid=273231

カリーナの悪魔の実(割と拮抗してるので、能力者を選んだ方はよろしければこちらへ案をください)

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=290406&uid=273231


第205話

「…話がしたい?」

 

『………あぁ。』

 

バンドラは電伝虫の受話器を耳につけ、ボソリと呟く。電伝虫の先の主は小さく肯定の意思を示した。

 

「電伝虫じゃダメな案件か?もうすぐ会合の予定があるんだが…。」

 

『……すまない。会って話がしたい。場所は…シャボンディ諸島だ。』

 

「話を聞けよ。…まぁ、シャボンディ諸島なら俺も用がある。」

 

困ったように笑いながら、電伝虫を見るバンドラ。用というのは会合のことである。シャボンディ諸島には歓楽街や遊園地の傍ら、人間屋(ヒューマンショップ)という奴隷市場がある。その近くでとある人物との話をすることになっていた。…隠す必要はない。それはグラン・テゾーロの主、『黄金帝』ギルド・テゾーロだった。

 

「会合の後でもいいか。時間が許すなら先約を優先したいのだが。」

 

『……わかった。』

 

そう言って電伝虫の先の主は通話を切った。ふぅ…と息を吐くと、今日も修行場たるエレジア城の外へと行った。

 

「…ほう。」

 

ビビとレベッカは目を見張るほどの成長を見せていた。母親を、国を守りたいという精神が彼女らの成長を大きく促していた。

 

「ッ!!」

 

モネとレベッカが木刀で斬り合っている。モネは当然、武装色の覇気が扱えていた。薙ぎ、突き、袈裟のその全てが初めて持った時よりも熟練されていた。最も、バンドラが見てきた剣士の中でも最低レベルではあるが。

 

数年育て上げたモネに対し、数日間でそれに追いつかんばかりに力を手に入れているのがレベッカだった。

 

現在もレベッカの縦薙ぎの攻撃をいなすモネ。

 

しかし、弾かれてもなお、食らいつくようにレベッカは突きを放つ。

 

モネはそれを身体を晒して避ける。

 

そのまま間合いを開け、再びモネが足を踏み入れ、縦薙に振るった。

 

それをレベッカが下からかち上げ、その隙に間合いへと入る。

 

「ッ!!」

 

モネは自然種。覇気の纏っていない木刀は通じない。…しかし、レベッカの木刀がモネの腹をとらえた。黒く光る刃がモネの腹に掠める。

 

「…ふむ。」

 

レベッカは達人の域にこそ達していないものの、武装と見聞の両方を使えるようになっていた。たった十数日である。レベッカの執念の賜物と言っていいだろう。

 

さて、もう一方で目を惹くのはやはりビビだろう。ビビと対峙しているのは動物系のシュガー。そもそも、シュガーの強さは速さに起因するもので、翻弄されれば木刀を当てることすら不可能。

 

「行くよッ!!」

 

「…ええッ!!」

 

シュガーは足を雪豹化させ、一気にビビに拳を振るう。

 

ビビはそれを舞うように避けると木刀でシュガーを狙い、横薙ぎに振るう。

 

シュガーは空中で回りながら、それを回避。

 

「…ビビのやつも強くなったなぁ。」

 

レベッカが根気ならビビは足捌き。

レベッカの得意分野たるは一足一刀なのだが、ビビは踊り子の如く、軽やかに舞い、何度も何度も斬撃を打ち込むことが得意なのである。…武装色の練度はレベッカよりも低いが。

 

「ッ!!」

 

「うわっ!!」

 

ビビは後ろに跳んだシュガーを銃で迎撃。

 

シュガーは空中で身動きが取れない。そんなシュガーの脇腹をゴム弾が掠める。

 

「あっぶっ…!!ここからは手抜かず行くよ…ッ!!」

 

そう言ってシュガーが地面を蹴る。

シュガーから目を切ってはいけない。剃を使ってないにも関わらず、その速度は迅撃と言って良い。

 

ビビもそれをわかっているのか、まるで銃弾のような速度で向かってきたシュガーの拳に合わせ、足を上げて受け止めた。

 

「ッ!!」

 

そのまま地面の足を軸に回転し、銃の乱射で間合いを開ける。

 

「うわっとッ!!」

 

シュガーも後ろに飛んで避けるが、ビビがまた胸の谷間から何かを取り出す。

 

「ハッ!!」

 

「ッ!?」

 

シュガーの目を覆うのは目を焼き尽くさんとする閃光。閃光弾がシュガーの目を眩ませる。その閃光を目眩しに使い、ビビが距離を詰めた。

 

「くっ…!!」

 

「…ッ!!」

 

シュガーの頭部に目がけて木刀を横薙ぎに振るう。

 

シュガーもそれに合わせて、見えないながらも爪を合わせる。

 

「そこまで。」

 

そんな二人の間にバンドラが割って入った。シュガーの爪を指で、ビビの木刀を手で掴んで止めた。

 

「強くなったなぁ。二人とも。」

 

バンドラはビビとシュガーの頭を笑顔で優しく撫でた。満足げに目を細めて笑う二人。その様子を見ていたヤマトがバンドラに駆け寄ってくる。

 

「話終わったの?」

 

「あぁ。…まだエレジアの復興やら何やらあるが、一度、シャボンディ諸島に出ることにするよ。海軍が近いのとまた襲撃されたらことだから、少人数で行きたいんだよなぁ。…まぁ、スムージーとカタクリももうすぐ帰ってくるし、鏡もおっきいの見つけたから大丈夫だと思うが。」

 

そう言って自身のものと言っているかのようにバンドラの腰を抱くヤマトの頭を撫でるバンドラ。ヤマトはそっかとにっこりと笑った。

 

「ヤマトと…ウタとカリーナとカリファで行こう。」

 

「ええー。お姉ちゃんと私は?」

 

「遊びに行くわけじゃないからなぁ…。カタクリにレベッカとビビの見聞色の鍛錬頼んでるから二人は行けないし、モネもシュガーもレイジュも…まだ傷が癒えてねえだろ。ハンコックは戦力保全として置いていく。これは本人にも言ってるしな。」

 

そう言うバンドラにぷくりと頬を膨らませるシュガー。バンドラは彼女をあやすように頭を優しく撫で、微笑む。

 

「またグレープケーキ作ってやるから。な?」

 

「うっ…。今度は連れてってよね。」

 

「はいはい。そら、出航の準備だ。」

 

その言葉にヤマトはこっくりと首を縦に振った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天竜人の巣マリージョア。

鼻を垂らしながら醜悪な顔で男の奴隷に乗るチャルロスとその護衛のSP二人が闊歩していた。チャルロスは額に青筋を立てて、その男奴隷から降りる。

 

「この奴隷は遅いえー。殺せ。」

 

「そんなチャルロス…へぶっ…!!」

 

SPによって蜂の巣にされる男。彼にも文字通り、幸せな生活があっただろうが、天竜人に飼われた奴隷にあるものは死のみ。生きていても常人の生き方はできず、ただそこにあるのは言葉を発する天竜人のペットのみ。

 

チャルロスは結局自分の足で歩くことに憤慨しながら、自身の住まいへと戻っていく。

 

「そろそろ奴隷が減ってきたえ〜。人間店に行かなきゃいけないえ〜。準備しろ。」

 

「はっ。」

 

自身を守るSPも天竜人に逆らうことはできない。マリージョアではそれが自然の摂理なのである。…ただ一人、まさに『天竜人を揺るがす災害』に触れぬ限り、天竜人は幸せだった。…そのはずだった。

 

「…おーい、シャルリア?…またかえ〜…。」

 

「はぁ…。」

 

チャルロスはマリージョアの室内にて、妹シャルリアの様子を見て頭を抱えていた。シャルリアを言葉で表すと美しき花には棘がある…どころか、花びらも隠れて棘まみれと言っていい。いくら顔が良くても中身は腐っている。…だからこそ、女好きなバンドラも惹かれなかった。

 

…チャルロス曰く、帰ったシャルリアは何かに取り憑かれたようにぼーっとしていたと言う。父の葬儀も心ここに在らずという様子で、彼女はSPにとあるものを持ってこさせた。それは…。

 

天帝様ぁ…♡

 

…チャルロスでも、ましてや護衛も聞いたことのない彼女の声。その熱視線は天帝バンドラの写真に注がれていた。

 

シャルリア15歳。

その刺激的な出会いに、恐怖に、彼女は言いようのない快感を覚えた。吊り橋効果…的な意味なのだろうか。ゾクゾクと胸を打つその感情が別の意味でシャルリアの頭を昂らせる。初めは病気かとも思ったが…いや、ある意味で病気だろう。その病に男を虐げることに快楽を覚えていたシャルリアは耐性がなかった。

 

「シャルリア、シャボンディ諸島へ行くえ〜。」

 

「行くなら兄上様一人で行ってくださいまし。私は天帝様と共に一夜を過ごすのです。」

 

…その様子をバンドラ本人が見たらどう思うだろうか。シャルリアはバンドラの写真を皺一つつかないように額縁に飾ると、はぁ…と息を吐き、ハンカチで拭く。

 

「し、しかし、奴隷が居ないと困るえ?お前も生活に使っておるし…。それに、その男はお父様を殺した…。」

 

「あれはお父様が悪いアマス。天帝様♡の大切なものに手を出すなど畏れ多いにも程があるアマス。…確かにお父様のことは残念アマスが…私が天帝様を諦める理由にはならないアマス♡」

 

…毒でも盛られたのかと思われるその代わりようにチャルロスも頭を抱えた。間違いなくおかしくなっていく妹。額縁を命よりも大切にし、四六時中、その写真に話しかけている妹にチャルロスはどうしてあげたら良いかわからなくなっていた。

 

それに奴隷を取らないとは…。あのドンキホーテではあるまいし。

 

チャルロスの頭ははてなマークで埋め尽くされる。

 

「チャルロス聖ッ!!」

 

そこへ焦った様子のSPが現れた。頭を抱えるチャルロスはギロリとそのSPを睨む。

 

「五月蝿いえッ!!殺すぞ、貴様。」

 

「も、申し訳ありません。しかし、すぐにお耳に入れたい情報が。」

 

そのSPの言葉を疲れ切ったチャルロスは聞くことにした。…その情報こそが。

 

「な、なにぃッ!?天帝がシャボンディにッ!?」

 

「ッ!?」

 

…チャルロスの叫びにシャルリアは胸を押さえてびっくりしたように目を開いた。シャルリアは再び熱を帯びた視線を写真に向ける。

 

「じゃ、じゃあやめ「行くアマス。兄上様。」…正気かッ!?シャルリアッ!!」

 

シャルリアのその言葉にチャルロスは青ざめた顔で叫んだ。シャルリア以外の天竜人にはバンドラに関わることは氷山を裸で登頂するようなもの。そんなことは絶対したくないが、妹の視線がそうはさせない。

 

「く…くぅ…わかった。行くえ。」

 

「ほ、本当アマスかっ!?はぁ…♡天帝様ぁ♡お待ちくださいませぇ♡シャルリアが、必ずや貴方の元へ♡」

 

うっとりとした様子でバンドラの写真を見るシャルリアを他所に、チャルロスは遺書の準備をしていた。




…シャボンディに(鼻)血の雨が降りそう。正直、シャルリアは今迷ってる部分もあるけど、ヒロイン入りはしないかなぁ。

シャルリア→→→→バンドラ

バンドラ(無関心)

みたいな感じですかね。そもそも、ウタを撃たれてるわけだしね。なんならハンコックもいるしなぁ…といったところ。

では。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。