燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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第208話

「本当…ですか…。無事…なんですね…っ!!…良かった…本当に…良かった…。」

 

地面に崩れ、泣くテゾーロ。

バンドラはその様子を優しく見ていた。

 

「あぁ。…さて、後はここから逃げるのみか。」

 

「…バンドラ。あれ。」

 

ヤマトが奥を指差す。

そちらへバンドラが目を向けると、巨人族の掌にのった冥王レイリーの姿があった。

 

「見ろ、巨人君。会場はえらい騒ぎだ。オークションは終わりだ。金も盗んだし…さぁ、ギャンブル場に戻ろうか。」

 

「…うぅ…レイリー…。」

 

「おおっ!!ハチじゃないかっ!!久しぶりだなっ!!どうしたんだ、こんなところで。その傷はどうした…。ふむ。いやいや、何も言わなくていいぞ?…ふむふむ。大変だったなぁ。お前たちが助けてくれたのか。」

 

顎を押さえてそう言うレイリー。

その直後、会場中を覆うほどの覇王色の覇気を放つ。シャルリア、チャルロス、そして衛兵たちはその覇気になすすべなく倒れた。

 

「…誰だ?あの爺さん。」

 

「…久しぶりですね。レイさん。」

 

「おお。バンドラくんじゃないか。…いやはや、先ずはこのお嬢さんの首輪を外してあげねばな。…じっとしていなさい。」

 

ゾロの斬撃で切れた水槽。そこから顔を出すケイミーの首に手をかけるレイリー。慌て出す一同。それを黙って見るバンドラ。

 

そして、レイリーはその首輪を外し、空中へ投げると同時に首輪は爆発した。

 

「…ほう。会いたかったぞ。モンキー・D・ルフィ。」

 

そう口にすると柔和な笑みを浮かべるレイリー。バンドラはそんなレイリーに近寄る。

 

「君の英雄譚は聞いているよ。…天帝、バンドラくん。」

 

「…さすが、レイさん。情報通ですね。」

 

「勿論、彼らも。…あの麦わら帽子がよく似合っている。」

 

懐かしそうにルフィを見るレイリー。バンドラもどこか誇らしげにええ…と笑った。二人が思い浮かべる人物は別物。されど、その何方も精悍な男でかつ、ルフィのような自由人であった。

 

「…さて、外は完全に包囲されてるようですが。」

 

『犯人は速やかにロズワード一家を解放しなさい。じきに大将が到着する。どうなっても知らんぞ、ルーキー共ッ!!』

 

外からの叫び声が聞こえる。

不敵に笑うローとキッド。とんだ巻き込まれ事故だったが、血に飢えた彼らにはどうでも良かった。

 

「俺たちは巻き込まれるどころか共犯扱いか…。」

 

「麦わらのルフィの噂通りのイカれ具合も見れたんだ。文句はねえが、大将と今ぶつかるのはごめんだ。」

 

そう言ってキッドはニヤリという笑みを浮かべるのをやめ、バンドラを見る。バンドラは隙だらけ…に見えて、いつでも交戦できるといった様子。キッドはそれを見てケッと唾を吐き捨てた。

 

「モノのついでだ。お前らを助けてやる。…表の掃除はしといてやるから安心しな。」

 

そう言って背を向けるキッドにローとルフィはキッとした睨みを向けた。頭に来たのだろう。二人はそのキッドを追いかける。

 

「お前ら、下がってていいぞ。」

 

「お前ら二人に下がってろと言ったんだ。」

 

「次俺に命令したら消すぞ。ユースタス屋。」

 

単純脳の三船長は人間屋を取り囲む海兵たちへ向かっていく。

 

「ホンットにもー。単純なんだから。」

 

「この隙に早く逃げようぜ?」

 

「…なんで俺の近くにいる。」

 

暴れ出す三人を見て、ナミとウソップがバンドラの近くに陣取る。てへっと笑う二人にバンドラははぁ…と肩を落とし、ハチに肩を貸すレイリーを見た。

 

「…どうやら、話してる時間はないようですね。また会えたら。」

 

「あぁ。君も無事に来たまえ。」

 

そう言って麦わらの一味は騒ぎの最中、出て行こうとする。バンドラは自身の仲間に目を向ける。ヤマトたちはそれに対し、コックリと頷いた。

 

「…テゾーロ。お前たちもさっさと行け。」

 

「バンドラさんはどうなさるんです…?」

 

「…俺はもう一人会う約束をしている男がいる。おら、ナミとヤソップの息子もしっかりしなさいっ。」

 

そう言ってバンドラはナミとウソップの背中を押す。ええー…?と少し沈んだような顔をする二人。しかし、仲間達に置いていかれるのが嫌なのか、二人も仲間たちを追いかけていった。

 

「…ふぅ。テゾーロ。必ず、ステラと会える。…その時は。」

 

「はい。グラン・テゾーロはエレジアに必ず出資します。」

 

「…その言葉だけで嬉しいね。」

 

そう言ってバンドラは狂骨を抜き、麦わらの一味を追いかけていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

状況は海軍側にまさに逆風と言って良い。

武器はキッドの腕に吸い取られ、鉄の拳を作り出す。

 

あるものは首や四肢をまるでパズルのように切り離されたり、大きな腕で殴られたりしていた。

 

「…化け物ばっかりだねえ。」

 

「…君が言う?バンドラ。」

 

ジトーとした目でバンドラを見るヤマト。そんなバンドラ達の目の前にも海兵達が現れる。

 

「なっ!?七武海、天帝ッ!?」

 

「…おやおや。これはこれは。…やる気か?」

 

低い声を出して、刃先を向けるバンドラ。海兵達はなんでこんなところに…と言った様子で少しビビっていた。ビビとウタ以外の面々もお面を外す。

 

「アイツは…鬼姫ッ!?それに、元CP9のカリファ氏までッ!?」

 

「よしっ!!行くよッ!!みんなッ!!」

 

「…暴れる予定はなかったのだけれど。」

 

ワクワクとした様子で金棒を振り下ろすヤマト。カリファは少しため息を吐き、腰から巻いたムチを取り出した。

 

ビビも腰につけていたサーベルと足のホルスターのピストルを取り出す。

 

「何者だッ!?あの狐仮面。」

 

「おっと、そいつにゃ手ェ出すなよ?俺の妹だ。エルピスとでも呼んでおいてくれ。」

 

「…違う名前じゃありませんでした?」

 

「まぁいいだろ。どうでもいいッ!!」

 

そう言ってバンドラは海兵に向かっていく。

本来、味方の筈の天帝が向かってくることに戸惑う海兵。

 

「道は切り開くッ!!『風の断ち(コルタール・バン)』ッ!!」

 

縦薙の刃風に海兵達は捌かれる。

 

銃を撃ちまくる海兵。

 

その弾丸はほぼ黒い鞭に弾かれ、残った数発はビビの銃弾に相殺された。

 

「ぐっ!?気をつけろッ!!強い…ッ!?」

 

叫ぼうとした一番偉いだろう海兵が叫ぼうとする。しかし、その首に黒い鞭が巻き付いていた。青ざめる海兵に不敵に笑い、メガネを上に上げるカリファ。

 

「当たり前でしょう。強くなければ何も得られないのだから。さて、縛り上げて、そのまま…苦しみもがいて死ぬといいわ。」

 

「ウギュェェェ…!!」

 

『隊長ッ!!』

 

徐々に血の気がなくなる海兵。

それを見て隙だらけのカリファを狙おうと周りの海兵達がピストルを抜くが…。

 

「うぉぉぉぉぉぉッ!!」

 

「ギャァァァァッ!!」

 

金棒を振り回すヤマトによって、ドミノ倒しのようにどんどんと取り囲む雑兵が倒されていく。

 

「ふぅ…。おい、テメェら。さっさと行け。こっちは全員、暴れたりてねえみてえだからよォ…。」

 

そう言って不敵に笑うバンドラ。

ゾロとサンジは少し暴れたりないようだが、ナミが二人を静止する。

 

「ありがとうっ!!バンドラさんっ!!今度、しっかりサービスするからねぇっ!!」

 

「…金銭面は考えねえくせに。」

 

逃げていく麦わらの一味。

ウィンクしてそう言いながら、走るナミにバンドラはため息をつき、前を見た。前で暴れるビビを見てふっと笑う。

 

「ふっ。はっ。やっ!!」

 

ビビは踊り子のように剣を振り回しながら、舞い踊る。銃弾は剣で裂かれ、向かってくる海兵も切り裂いていく。…だが。

 

「わぁっ!?」

 

ルフィやキッド達が相手をしていた迫撃砲にはなす術がない。ビビはサーベルで切り裂こうと構えるが…おおよそ、ビビのサーベルでは切れるようなものではない。

 

「『氷牙波(グラシエ・ヴァーグ)』」

 

寒風を纏った斬波がビビの前の迫撃砲に向かって飛ぶ。その空間の大気そのものを凍らせた。迫撃砲が空中で止まる。それに向かって横一閃。狂骨を振るうバンドラ。そのまま氷塊ごと弾け飛んだ。

 

「ありがとうございます。バンドラさん。」

 

「あれも、切れるようにならねえとな。…さて。」

 

狂骨を構えるバンドラ。その目は海兵…ではなく、前に現れた人物を見ていた。

 

「…バーソロミュー・くま…じゃあねえな。」

 

「…対象、天帝。抹殺する。」

 

目の前にいたのは七武海バーソロミュー・くま…の姿をしたなにか。そのくまの姿をした何かは手のひらをバンドラ達に向ける。

 

「…チッ!!」

 

「きゃっ!?」

 

バンドラはビビを横に手で押し退ける。

瞬く間にバンドラの視界を覆う極光。バンドラはそれを狂骨の刃で切り裂いた。

 

「…すまねえ。怪我は?」

 

「だ、大丈夫です。」

 

「…こうやって話してる暇はなさそうだな。…そっちがその気なら。」

 

バンドラはギロリとそのくまに似た何かを睨む。ドッと周りに出る覇気。くまに似た何かは口をパカリと開けて、そこからレーザー砲を射出する。

 

「カリファッ!!横に跳べッ!!」

 

その射線上にカリファが。

 

バンドラは地面を蹴り、速度を上げて、くまに似た何かに向かう。

 

カリファは言葉通り、横に跳び、そのレーザーを避けた。

 

バンドラはニヤリと笑い、くまに似た何かの前に出る。

 

「悪いが、俺の仲間を狙う不届きなやつは…真っ二つになってもらうぜ。『刃雷・閃』ッ!!」

 

縦薙の下ろされる斬撃。雷を纏った刃が腕を豆腐のように切り裂いた。落ちた腕からは血と共に血管や筋肉では無く、コードのようなものが露出していた。

 

「腕を切られたくらいじゃ動きを止めねえか。なぁ?木偶の坊ッ!!」

 

切られていない左拳がバンドラに向かって飛んでくる。バンドラはそれを後ろに跳んで避けると、気絶したシャルリアを背におぶったウタが遅れてやってきた。

 

「バンドラっ!!テゾーロさん達はッ!?」

 

「先逃げた。…あの門番を破らねえとここは通れねえな。で、なんでまたそいつを?」

 

「だって、ステラさんの居場所がわかったところで、こんな騒ぎになるような天竜人とどうやって会うのよ。」

 

そうやってジト目を向けるウタ。バンドラはため息を吐くとそのシャルリアの胸元に入れるようにと命の紙(ビブルカード)の切れ端をウタに渡した。

 

「…今はそれで対処しておけ…来るぞッ!!」

 

くまのような機械はバンドラに向かって左拳を下ろしてくる。バンドラはそれを狂骨で受け止めた。後ろにウタがいたからだ。

 

「さっさと行けッ!!」

 

「わ、わかった!!」

 

ウタはシャルリアを安全なところに置くと、そのまま逃げて行った。バンドラはキッとくまのような機械を睨むと、狂骨を握った腕に力を込める。腕の筋肉が隆起し、血管が張り出ていた。

 

「力勝負か?潰れねえようにしろよッ!!『暴刃』ッ!!」

 

そのまま力任せに振り払うバンドラ。

 

くまのような機械はそのまま後ろに吹き飛び、そして、爆発した。

 

「ん?バンドラぁー!!だいじょーぶー?」

 

「あぁ。…どうしちまったんだよ。一体。」

 

ヤマトの声にぶっきらぼうに答えると、バンドラはくまのような機械のいた方を見て…少し寂しそうに言った。

 

「…ルエノルーヴに戻るか。」

 

そう呟くとバンドラを筆頭に歩き出した。




パシフィスタくらいなら一人で倒せます。ヤマトでも楽勝だろうね。もうすぐアイツがシャボンディに来るんよ。…園長先生め。彼とも戦います。その時にバンドラは…。

エルピスっていうのはパンドラの箱の中に入れられていた希望の名前らしいです。バンドラとピッタリでしょ?これが生きることはあるのかないのか…。

それでは。
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