燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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第209話

「…。」

 

「バンドラ、どうしたんだ?浮かない顔をして。」

 

ルエノルーヴ号に戻ったバンドラ達。甲板に座り、顎を触りながら唸るバンドラを覗き込むようにヤマトが見ていた。

 

「…ありゃ、バーソロミュー・くまじゃあなかった。身体に刻印があったんだ。PX–5ってな。…全く、本物はどこで何してんだ。いや、本物が生きてる保証もねえんだが…。」

 

「うーん。バンドラはそのくまさんと会おうとしてたんだよね?なんの話をしようとしてたんだろ。」

 

「さぁ…皆目見当もつかねえ。ただ、アイツがなにか重要な話をしようとしていたのは間違いねえな…。」

 

そう言って立ち上がるバンドラ。ヤマトだけでは無く、他の船員もその様子を気掛かりに思っていた。シャボンディを見渡すようにバンドラは目を凝らす。

 

「嫌な予感がするな。ともかく、バーソロミュー・くまと会う前にこの島を出たら、寝覚めが悪いどころの騒ぎじゃあねえ。場所だけ言わずに切りやがって…。」

 

「…でも、いいの?七武海の緊急招集、かかっているのでしょう?」

 

そんなバンドラにカリファが声をかける。

シャボンディ諸島へと船を進める前に伝書バットがエレジアへと飛んできた。その伝書バットが持ってきた伝書には七武海の緊急招集の旨とポートガス・D・エースの確保の知らせが書かれていた。

 

「…あのふざけた話か。ロクに読まずに破り捨てちまった。」

 

「嘘ね。なんだかんだ言って、貴方はそういうの、見逃すタイプじゃないわ。」

 

その言葉にそう?と茶化すように笑うバンドラ。しかし、直後としてバンドラの顔から笑みが消える。

 

「…白ひげ海賊団の2番隊隊長ポートガス・D・エースが捕まった。それだけなら、海軍が俺たちを招集する理由になりゃしねえ。海軍がもし、何かを迎え撃つ為に俺たちを招集するのならば…。」

 

「まさか…。」

 

カリファの顔が青ざめる。

バンドラもあぁ…と肯定の意を返す。カリファ以外の他の船員は何が何だかわかっていない様子だった。

 

「世界最強の男、白ひげと真正面から戦おうとする奴らは先ず居ねえ。だが、エースを見殺しにするような男じゃねえ。戦力補充として俺たちが呼ばれたっつうことは…。」

 

「海軍本部と四皇白ひげ海賊団がぶつかる…ってことね。」

 

「…そうなるな。」

 

「ねえ。」

 

話を割って入るようにウタが声をかける。バンドラとカリファはそのウタの方へと体を向けた。

 

「もしそうなったら、バンドラはどっちにつくの?だって…どっちもバンドラにとっては家族みたいなもの…でしょ?」

 

「…ウタは優しいな。」

 

「わっぷ!!なにし…!!」

 

くしゃくしゃと乱暴にウタの頭を撫でるバンドラ。ウタは冗談で言ってないとぷくりと頬を膨らまして、バンドラを見た。バンドラは優しげな笑みを浮かべて、息を吐く。

 

「…白ひげのおやっさんへの恩は計り知れねえ。例え、ガープさんやセンゴクさんに仇を返すことになろうと…俺はあの人に返しきれねえ恩があるんでな。だからこそ、七武海であろうとなんだろうと俺はおやっさんを見捨てる真似は出来ねえんだよ。」

 

「…そう。」

 

「まぁ、そんなことはないに越したことはないがな。」

 

目を細めて笑うバンドラ。

そうだねとウタも肯定の意を伝えた。

 

「ルフィ達は無事に抜けれたかなぁ?」

 

ウタはシャボンディを見ながら、そう言った。バンドラはそんなウタの横に立ち、腕を組んだ。

 

「まぁ、大丈夫だろう。図太さと運の強さだけはピカイチだ。ナミもロビンも任せてるんだ。無事じゃなきゃ俺も困る…ッ!?」

 

「え?なにッ!?どうしたのッ!?」

 

…突如としてバンドラの顔が青ざめた。ウタは言葉が途切れたバンドラに向かって焦った様子の眼差しで見つめる。

 

見聞色の覇気が教えてくれたのだ。

バンドラは狂骨をギュッと握り、ルエノルーヴ号から飛び降りた。

 

「ヤマトッ!!留守の間は頼むぞッ!!」

 

「うえっ!?ちょっ!?どこ行くのッ!?だったらボクも…!!」

 

「頼むッ!!」

 

「…ええ…。何があったんだよ…バンドラ…。」

 

ヤマトは肩を落として息を吐く。

ウタの不安そうな眼差し。それにヤマトは気づき、ウタの近くに歩み寄る。

 

「…多分、ルフィ達に何かあったんだと思う。ルフィ達の話をした後にあぁなったから…。」

 

「そっか。多分、ビビやウタちゃんに心配かけたくなかったんだろうね。」

 

「逆に心配するでしょッ!!…全く、後先考えないんだから…。」

 

額に手をやり、ため息を吐くウタ。ヤマトはそんなウタの様子を見て全くだと目を細めて笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…チッ!!まだアイツらにゃアレの相手は無理だッ!!クソッタレッ!!」

 

バンドラは走っていた。

見聞色の覇気が告げたのは、大将黄猿の来襲。天竜人に手をかけたのだから、わかっていた事実ではあったが…ここにもし、バンドラが相手をしたようなくまの機械が現れたとするならば…。

 

「万全の状態でもキツいってのに…!!居たッ!!」

 

バンドラの目の前に広がるのは惨状というほかなかった。不幸中の幸いなのは、一番脅威となる黄猿をレイリーが止めていることだった。

 

「チッ…そりゃ、5がいるんだから他もいるか…!!」

 

黄猿はレイリーに任せ、バンドラはもう一体のくまの機械の元へと向かう。そこに居たのはフランキー、ナミ、そして、サンジだった。

 

「唸れ、狂骨ッ!!『氷雪突(コルヌ・ネージュ)』ッ!!」

 

バンドラは両者の間へ割って入り、まさに攻撃を仕掛けようとするくまの機械の腹に突きを入れた。

 

くまの機械は後ろへとぶっ飛び、地面に倒れる。突きを食らった腹には霜が降りていた。

 

「「「バンドラ(さん)ッ!?」」」

 

「…天帝?怖いねえ〜。」

 

サンジ達はほっとした様子でバンドラの後ろ姿を見ていた。バンドラはくまのような機械から目を切らない。黄猿はレイリーとやり合いながらも、バンドラを見て不敵な笑みを浮かべていた。

 

バンドラは後ろを向きながら、自身の後方を…一味からすれば前方を指差す。

 

「さっさと行け。殿は俺が勤めてやる。」

 

立ち上がるくまのような機械…もとい、パシフィスタ。それにバンドラはニヤリと笑みを浮かべる。

 

サンジ達はバンドラに一言、礼を言うとそのまま前を目指し、走り出した。

 

「天帝〜。これは裏切り行為だよぉ〜?問題だ。わかってるのかい?」

 

「へっ。残念ながら、海軍になんの未練もねえんで?」

 

そう言ってバンドラは笑みを返した。

…レイリーは老体に鞭を打った様子で黄猿の相手をしている。バンドラはすぐに向かうため、目の前のパシフィスタに手をかざす。

 

「そこで埋もれてな。『大雪崩(アヴァランシュ)』ッ!!」

 

パシフィスタの周りの大気が揺れる。

そのまままるでユキユキのように吹雪がパシフィスタを覆うように発生し、パシフィスタの身体を豪雪が飲み込んだ。

 

そして、バンドラは苦無を黄猿にぶん投げる。

 

黄猿は持ち前のスピードでそれを回避。

すぐさま、麦わら捕獲に切り替え、向かおうとするが、その前にバンドラが立ちはだかった。

 

「ふんっ!!」

 

「おっとっと〜。怖いねえ〜っ。」

 

黄猿の目の前を黒閃が飛ぶ。

黄猿は止まるとバンドラの顎に向かって蹴りを放った。

 

バンドラはそれを避けると再び狂骨を振るう。

 

黄猿はそれに対し、光の剣『天叢雲剣』で受け止める。

 

「行かせねえよ。ここでテメェは受け止める。」

 

「さっすがだねぇ〜。でも、悠長にしてていいのかなぁ?」

 

逃げる麦わらの一味を見て、黄猿はそう言った。バンドラは天叢雲剣を弾き、地面を蹴る。

 

「あの時は海の上だったからねえ。それでも三人揃って負けるとは思わなかった。だけど、もう負けないよ〜?わっしらも舐められちゃあダメだからねえ〜。」

 

そう言って黄猿が放つのはまさに光速の蹴り。

 

バンドラのこめかみを狙うそれをバンドラは武装硬化した腕で受け止めて回避。

 

「『風の断ち(コルタール・バン)』ッ!!」

 

「ッ!?」

 

風の縦薙ぎを喰らう黄猿。

 

しかし、咄嗟に後ろに跳んだためか、胸から腹にかけてのそれはとても浅かった。

 

「ハッ。テメェとはここでケリを…。「キャァァァッ!!」ッ!?ナミッ!!」

 

黄猿を止めている最中にナミの叫び声が聞こえたバンドラ。雪が溶け、動きが遅くなったが追尾するパシフィスタとは別の…何かがそこには立っていた。

 

「旅行するならどこへ行きたい。」

 

「はぁ…はぁ…何言っ…。」

 

…そう、本物のバーソロミュー・くまである。

くまはゾロを手で一撫ですると、まるで消えたように見えた。

 

「…飛ばした?」

 

「よそ見はいけないねえ〜っ!!」

 

「チッ!!」

 

黄猿が光速の蹴りをもう一度放つ。

 

バンドラは今度はガードが間に合わない。と、そこへ合わせるように蹴りを差し込んだのは、レイリーだった。

 

「ありがとう。君のおかげでこの老体に少し休憩の時間ができたよ。歳は取るもんじゃないな。バンドラくんは向こうをカバーしたまえッ!!コイツの相手は私が。」

 

「…了解ッ!!」

 

バンドラが地面を蹴って、前へと出る。

しかし、それを察知してか、パシフィスタがバンドラの前を阻む。

 

「退け…!!『刃雷』ッ!!」

 

雷を纏った斬撃で横一閃切り裂くバンドラ。

パシフィスタは支えを失い、そのまま横に真っ二つ。切れ目から上半身は滑り落ち、機能は停止した。

 

「くそっ…。」

 

「ルフィ…助け…!!」

 

…事態は深刻だ。

ナミまで飛ばされ、半数以上。残る麦わらの一味は暴走するチョッパー、ロビンと船長ルフィの三人のみ。バンドラはそいつらだけでも助けようとくまの元へと向かう。

 

「どういうつもりだ?テメェ…!!」

 

くまの元へと駆け寄ったバンドラ。返答次第では切るのも辞さないとキツく怒りの目を向ける。

 

「…訳あって俺はコイツらを逃がしたい。信じるも、信じないもお前の理由だが…殺していないのは確かだ。」

 

「…なんだと。」

 

「お前との話はその後で。」

 

淡々と紡がれるその言葉。

バンドラは一瞬、情報を処理するために立ち止まる。…その一瞬で、ロビンとチョッパーが弾かれ、最後にルフィの番となった。

 

「くそ…ッ!!俺は…俺は…ッ!!仲間一人も…救えないッ!!」

 

「じゃあな、もう会うことはない。」

 

そう言ってくまは最後にルフィを一撫でするのであった。

 

バンドラはそれを見て狂骨を仕舞う。

 

「…まだやるかい。黄猿さんよ。」

 

「…君とやり合うのはわっしだけじゃあ骨が折れるんでね〜。適当に検挙して帰るよ〜?…ただ〜、七武海で居られるとは思わないことだねぇ。まぁ、わっしにはどうでもいいことだねぇ〜。」

 

そう言って黄猿は帰って行った。




シャボンディ後の予定なんですけど。
取り敢えず、ルフィは女ヶ島に行きます。というか、じゃないとバンドラさんが修行してる時にビビと会っちゃうからね。頂上戦争以降はバンドラさんはウェザリアに行くか行かないかです。ナミ、ヒロインですね。

バンドラさんも2年後は強くなります。

それでは。
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