燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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第224話

「天帝をやれェェッ!!」

 

「二人も相手になんかできるかァァッ!!」

 

モビーディックを飛び降りたバンドラへ迫り来るは無数の海兵。しかし、バンドラは口角を上げ、笑っていた。

 

「ヒヤハハハッ!!良いねェ。祭りはこうでなくちゃ…よッ!!」

 

そう言ってバンドラは狂骨を横に引き抜く。と同時にバンドラの周りに突風が殴るように吹いていた。

 

「な…なんだァァァッ!?」

 

迫り来る海兵を次から次へと上に吹き上げる。

 

「『豪風砲(ダウン・バースト)』」

 

なんとバンドラの周りにいた数十人の海兵が皆、空中へと投げ出されそのまま地面に叩き落とされた。

 

「さぁ!!道は開けたッ!!おやっさんッ!!」

 

「グラララッ!!…つくづくできた息子だ。」

 

そう言い白ひげもモビーディックから飛び降りる。腹から流れる血は相当なもの…だが、それすらも感じさせないほどだった。

 

「チッ!!やってくれたな。バンドラッ!!」

 

センゴクがバンドラを見やる。海賊達が白ひげの道を作ろうと走る中、バンドラも走っていた。

 

「広場にゃ上げんぞッ!!白ひげ海賊団ッ!!」

 

「邪魔だ。どけ。」

 

バンドラ達の進軍を止めるは巨人海兵ジョン・ジャイアント。バンドラは跳び上がるとそのジョン・ジャイアントの腹に拳を入れる。

 

「『芭蕉八卦』ッ!!」

 

「ごふぁッ!?」

 

「ジョン・ジャイアントが吹き飛んだァァァッ!!」

 

その巨体をものともせず、バンドラはジョン・ジャイアントを紙でも吹き飛ばすかのように風を纏った拳で容易く仕留めてみせた。気絶するジョン・ジャイアントを他所に白ひげ達は進軍する。

 

…しかし。

 

「…チッ。包囲壁が作動しやがった。」

 

マリンフォードの構造を知るバンドラ。恐れていたことが起こった。まさに一網打尽。網にかかった魚のような…そんな状態だった。広場への道が閉ざされていくのだ。

 

「…いくら天帝とて海に落ちれば死ぬじゃろう。やるなら徹底的にじゃッ!!『流星火山』ッ!!」

 

「…この炎にゃ前焼かれた。でもなぁ。…能力を得た俺を舐めんじゃねえよ。赤犬さんヨォッ!!『暴風警報(ミストラル・バースト)』ッ!!」

 

バンドラを中心に先ほどよりも強い風が吹き荒れる。それは熱で溶けた海水をも巻き上げ、降り続くマグマの雨に衝突した。熱と冷気の応酬にとてつもない上昇気流が発生する。

 

「うぬぅッ!!鬱陶しいのぉ…!!」

 

「仕方ねえ…!!」

 

バンドラはそう言うと自身を気流と共に巻き上げる。その竜巻に乗ってくるのは天帝の一味と呼ばれる仲間達。バンドラ達はルフィ達よりもいち早く辿り着く。

 

「…『アイス(ブロック) 両棘矛(パルチザン)』」

 

「おっとッ!!」

 

辿り着いたバンドラに向かって三大将の一人『青キジ』が迎え撃つ。氷の矛をバンドラは狂骨で切り捨てると地面に手を置いた。

 

「『溶岩龍(ラヴ・ソング)』ッ!!」

 

バンドラの触れた地面が赤く溶け、上へと立ち上る2匹の龍を召喚した。ドロドロに溶けたその二体の龍は青キジに向かって飛んでいく。

 

「不味いな。こりゃ。『氷河時代(アイスエイジ)』ッ!!」

 

しかし、それでやられては大将は務まらない。

 

なんとマグマの龍を青キジは凍らせたのである。

 

「やれやれ。アンタを止めるのに買って出たが、貧乏くじだったかな。」

 

「バンドラ〜ッ!!」

 

…そこへようやくと言っていいだろう。走ってくるヤマト達と…水柱に乗ってやってくるルフィが到着したのだ。三大将は彼らをギロリと見やる。

 

「…あらら〜。ボインな姉ちゃん連れてこんなところまで来ちゃってまぁ…。羨ましいなぁ、このやろう。…そんでもって麦わら。お前にはこのステージは速えだろ。」

 

「怖いねえ。その若さ。」

 

「堂々としちょるのお。ドラゴンの息子に天帝。」

 

バンドラもルフィも少し息が上がっていた。

両者共にまだやれる…が、連戦に次ぐ連戦に少し身体が慣れていないと言ったところであった。

 

「…バンドラ、俺はエースのところに行くぞ。」

 

「…全く無茶言いやがる。この3人を俺たちに抑えとけってのか。」

 

バンドラは三大将から目を切らないようにそう言い、皮肉まじりに笑った。

 

「…ハッ。やってやる。いいか。一直線だ。一直線に……飛び込めッ!!『溶岩の刀(エペ・ラーヴァ)』ッ!!」

 

「おんどれ…!!ワシらにそんなもの、通じるかァァッ!!『大噴火』ッ!!」

 

降り続くマグマの剣の雨。

 

それを掻き消し、バンドラに向かってくるマグマの拳をバンドラは狂骨で受け止めた。

 

「『ギア・2(セカンド)』ッ!!」

 

「全員、麦わらの小僧の道を作れェッ!!」

 

三大将を掻い潜って進むルフィ。…そう、バンドラは囮。ルフィの方から三大将の目を奪っていたのである。

 

バンドラはマグマの拳を下から振り上げた狂骨で切り裂き、赤犬へと進む。

 

「ぬぅ…!!鬱陶しいのおッ!!」

 

赤犬のマグマの拳をバンドラは冷気を纏った拳で受け止める。

 

一方、ルフィはとてつもない勢いで処刑台へと走るが…速さで黄猿に勝てるものはいないと言える。目の前に現れた黄猿にルフィは顔を蹴り抜かれた。

 

「ぶっ!?」

 

「遅いね〜?…おっと…!」

 

その黄猿をカリファの鞭が迎撃。

 

しかし、黄猿には容易に避けられてしまった。

 

「政府の要人たるCP9が〜天帝の一味にまで下るとはどういうことだい?」

 

「…さあね。私は彼を殺してCP9に返り咲く。ただその邪魔をされたくないだけよッ!!『嵐脚』ッ!!」

 

足から飛ぶ斬撃が黄猿に向かう。

 

黄猿はそれを光になって避け、カリファの背後へと立つ。

 

「遅いね〜?」

 

指の先を光らせ、カリファを狙う黄猿。しかし、その黄猿の背後からレイジュの蹴りが襲った。

 

「おっと、危ないね〜。」

 

「涼しい顔で避けるのね。さすがと言っていいわ。」

 

「『八尺瓊勾玉』」

 

光の球が無数に飛び交い、レイジュとカリファを襲う。その二人を守るように水の斬撃が上から降り注いだ。

 

「ん〜?四皇、ビッグマムの娘かい?」

 

黄猿は背後を向く。

そこには少し小さくなったスムージーの姿があった。スムージーは黄猿に向かって剣を向ける。

 

「失礼。ここから先は私も相手にしてもらおう。」

 

「こりゃあ、一筋縄ではいかないねえ〜?」

 

…バンドラの後方でルフィの叫ぶ言葉が聞こえる。…今、刻一刻と白刃がエースの首を狙って動いていた。肩を青キジに刺され、ボロボロのルフィ。その青キジとは今、ヤマト達が交戦していた。

 

「…チッ。」

 

「おどれらがどれだけ頑張ろうがッ!!ポートガス・D・エースの死は免れんッ!!外道に落ちるのならば、貴様も同罪ッ!!此処で好き勝手やられたら正義の名折れじゃろうがッ!!」

 

マグマの蹴りがバンドラに向かって飛ぶ。

 

バンドラはそれを後ろに跳んで避けた。

 

「…ハァ…ハァ…くっ…!!不味いな…!!」

 

バンドラの額から汗が出る。その様子を空を飛んでいたマルコが見つける。

 

「これで終いじゃあッ!!『犬噛紅蓮』ッ!!」

 

左の手から犬の形になったマグマを放つ赤犬。バンドラはそれを横一閃に切り裂き、前へと出る。

 

「ここで終いかどうかは俺が決めるッ!!」

 

バンドラは処刑台の様子を見てニヤリと笑った。刀を振るう二人の男、それを受け入れるエース。それに水を差したのは、クロコダイルだった。下から上がる砂の刃が二人を貫いたのだ。

 

「あれがどうしたッ!!戦況は以前変わらんッ!!あの男は死ぬッ!!それだけじゃッ!!」

 

「いいやッ!!俺たちが殺させねえよッ!!」

 

バンドラが刀を袈裟に振るう。

 

赤犬はそれを後ろに跳んで避けたが、胸にわずかな傷があった。

 

「…ッ!?」

 

「アンタのことは嫌いでね。正義正義も行きすぎたら悪だ。正義も悪も中途半端だからこそ、言えるんだよ。それに…俺たちにこれから吹くのは…追い風だッ!!」

 

バンドラの突きが赤犬の脇腹を割く。

空中に血が吹き出し、宙を舞う。

 

「エースを救えェェッ!!」

 

…一方、広場では。

ネズミの穴1匹逃すまいとリトルオーズJr.によって引き上げられた船。その上に居るのは白ひげを含んだ白ひげ海賊団。…遂に白ひげが広場へと進出してきた。

 

「野郎どもォッ!!エースを救い出しィィッ!!海軍を滅ぼせェェェッ!!」

 

振動を薙刀に付与し、一振りする白ひげ。それによって海兵達は吹き飛ばされる。風と共にニヤリと笑うバンドラ。

 

「…言ったろ?()()()だって。」

 

「ぐぅ…!!小癪なッ!!」

 

「俺もここで燻ってるわけにゃいかねえんだ。…さっさとその道、譲りなよッ!!」

 

狂骨の横一閃が飛ぶ。

赤犬はそれをマグマの滴る拳で受け止めた。




限界も近いんですがね。
次回は赤犬と戦いつつか。そろそろ英雄が出撃しますな。では。

スッ…

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  • レベッカ
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  • ナミ(同棲?)
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