燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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第254話

東の海(イーストブルー)、ココヤシ村。

ナミの義母と義姉、そして、家族同然の人々が住まう東の海の取るに足らない村であった。

 

「全くッ!!けしからんッ!!海軍はこんな手配書を書いて、何を考えているのかねッ!!」

 

額で風車の回る駐在…ゲンゾウがそう言い放つ。ナミやノジコの父親代わりにはなるのだが…いかんせん、過保護すぎるのが玉に瑕であった。小さい彼女らが自分の顔を見ても笑えるようにとつけた帽子の風車もクルクルと回る。ナミの肩のタトゥーにも選ばれるほど、ナミにとっては印象深かったろう。

 

「まぁ、良いじゃない。よく撮れてるでしょ?それに何回目よ。」

 

蜜柑畑で品定めをしながらそう言うのは、ナミやノジコの義母…ベルメール。魚人アーロンからの襲撃で失った腕代わりの義手も現在ではよく馴染んでいた。バンドラが心配したように、塩水や経年劣化で傷口が痛むことは無く、今も腕がないことを感じさせないほど、軽快な動きをしていた。

 

「ゲンさんが心配しているようなことは多分ないわよ。ナミなら本命も決まってるでしょ?ナミが行っちゃった後、バンドラさんなら任せられるってゲンさんも言ってたじゃない。」

 

「そういうことを言ってるんじゃないッ!!大体、バンドラくんもバンドラくんだッ!!ナミというものがありながら、他の女にうつつを抜かすなど…。」

 

「それはマグロに泳ぐなって言ってるようなもんじゃないの?」

 

ベルメールの手伝いをしながら、ジトーとした目でノジコが言った。

 

「そもそも、人様のとこに土足で踏み込んだのはナミの方だよ。全く、ベルメールさんの子だね。」

 

「何をぅ?アンタの妹だよ。」

 

「あははっ!!言えてるっ。」

 

「だけど、アンタは行かなくて良かったの?アンタもナミも出ていくと思ったけど。」

 

ベルメールの言葉にノジコはふっと笑った。

 

「ナミを悪く言うわけじゃないけどさ。片腕の母親置いて、娘2人も海に出たらまずいでしょ?義手があるって言ってもさ。」

 

…そう。ノジコとしてはナミにも幸せになって欲しく、ベルメールにも身体を大事にして欲しい。勿論、ノジコとしてもバンドラには大恩がある。ナミが淡い恋心をバンドラに抱いていることも知っている。だからこそ、ノジコは一歩引いたところで見ているのだ。ナミにもベルメールにも幸せになって欲しいから。

 

「…はぁ。全く。余計なお世話よ。アンタも自分の幸せ、考えなさい。」

 

「そんなこと言って。ベルメールさん、バンドラさんと文通してるでしょ?」

 

「うぐっ…。バレてたか…。」

 

…二度目のココヤシ村の危機以来。バンドラはベルメールとノジコを含めたココヤシ村の全員を危惧し、バンドラの伝(主に世経)を余すことなく使い、定期的にベルメールに文通を送る。ベルメールからはココヤシ村のことや、自身の義手のこと、ノジコのことなど。バンドラからはナミのことを主に、とやりとりしていた。

 

「ベルメールさん、もう良い歳でしょ?結婚とか考えないの?」

 

「私はもうおばさんよ。それに…ナミに悪いわ。あの子、あの人に買ってもらった地図帳、自分の命くらいに大事にしてたじゃない。寝る時も何処へいく時もご飯どきも片時も離さなかった。事あるごとにおじちゃん、何してるかなぁ…って。可愛いもんねぇ。女は度胸よ。」

 

「うーん。まぁ、ナミが可愛いってのはわかるけどさ。」

 

「私はね。ナミやアンタが笑ってる時が一番幸せ。母親だもん。娘が笑ってればそれでよしっ!!」

 

そう言って笑う姿は誰がどう見ても母のそれだった。ノジコはそっかと笑いながら、蜜柑を籠へと入れていく。

 

「あーあ。可愛い娘達がバンドラさんに取られちゃうなぁ。」

 

「わ、私は別にそんなんじゃないって…。」

 

「ふふん。なにが?そんなんじゃないって?」

 

顔を少し赤くして手で顔を仰ぐノジコを見ながらニヤニヤとするベルメール。その様子を見て、ゲンゾウもにっと笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…一方、ウェザリア。ナミとバンドラの宿舎では、ちゅんちゅんと鳥の囀りが目覚ましかのように響いていた。

 

「ん…んぅ…。」

 

寝酒やヤマトなどとの夜とは違い、純粋に眠るだけだったからか、バンドラの顔色が心なしか良いように見える。勿論、翌日に普通なら差し支えるほど飲んでも二日酔いなどは殆どないのだが…。

 

寝ぼけ眼を擦りつつも、隣を見れば…まっ白なワイシャツに身を包んだナミの寝顔があった。このワイシャツはバンドラのもので、何故か朝起きたらナミが着ていたのである。

 

「…おいおい。」

 

聞こえないように、小さな声でそう言うバンドラ。いつもはナミの方が早起きすることが多いのだが、今朝はいつもよりもバンドラの方が起きるのが早かったようだ。

 

先に起きようかと立ちあがろうとするが、バンドラの腕はぎゅっと細い両腕が抱きしめていた。袖は多少長くブカブカなのに対し、胸周りは上までボタンが閉まらないほど膨らんでおり、それがナミの2倍ほどあろうかというバンドラの剛腕にむにゅりと当たり、形を変えていた。

 

「…。」

 

歳もバンドラとは一回り違い、若い彼女の頬に手をやる。バンドラとしては抱きしめて骨を折られかけず、毒も食事に盛られず、面倒な国家関係の話が無いナミという存在は実は稀有なものだった。

 

サンジが見れば血涙を流し、怒りで大火災を起こしそうな光景。その枕元にはウェザリアの資料とともに懐かしい地図帳があった。今思えば、当時にしてもお粗末な出来で航海に使うにはまだ大海賊の宝の地図に金を叩いた方が有意義なのではないかと…そう思うほどの出来であった。

 

しかし、そんな地図帳も紙は擦り切れ、表紙の文字は掠れていた。何度も何度も読み返したのだろう、ボロボロだった。ナミは紛れもなく、努力の人であるとバンドラは優しく微笑む。眠りながらまだ幼さの残るその顔と…彼女の口元に少し加えたオレンジ色の髪をゆっくりと外し、頬を優しく撫でた。

 

「…起きてるだろ。」

 

低い声でそう言うバンドラ。

びくりと肩が震えたような…そんな感覚がした。バンドラはその頭をぽんぽんと叩く。

 

「…んっ…。」

 

「おはよう。」

 

「なぁんだ。なんにもしないのね。」

 

ふわぁ…と小さくあくびをするナミにジトーとした目を返すバンドラ。まだ少し眠いのだろう、ぼーっとした顔でバンドラの胸に頭を擦り寄せてくる。ほのかに香るみかんの香りにあのみかん畑と小さな頃のナミとノジコを思い浮かべて懐かしむバンドラ。

 

「…襲ってくれても良いのよ?」

 

「ガキが。何言ってやがる。」

 

「むーっ。…まぁいいわ。今何時…?」

 

少しぷくりと頬を膨らますナミにバンドラはニヤリと笑っていた。

 

「8時前だろ。多分。」

 

「あっそ。…じゃあ、んっ。」

 

そう言ってナミは目を閉じて唇をバンドラに向ける。バンドラはふっと笑うとそのナミの唇を優しく閉ざすように唇を重ねた。どうせ、別れることになるのだから思い出をいっぱい作りたい。そんなナミが提案した一種のルーティーンのようなものであった。

 

「おはよう。バンドラさん。すぐに朝ごはんの準備するから待っててね。」

 

「あぁ。」

 

そう言ってナミはバンドラの頬にキスをして、台所へと駆け出して行った。少しだけの長いワイシャツと下着姿だけのラフな格好にバンドラはため息を吐きつつ、ご機嫌に鼻歌を口ずさみながら朝ごはんの準備をする様子を見て微笑みながら、いつもの和服に身を包んでいった。




折角、ナミさんとの話が続くから濃厚な関係まで行くくらいまでしちゃっても良いし、多少ウブな感じで止めても良いかと思ってる今日この頃。

ヒロインズは後、1人2人で流石に打ち止めかな。UAがもうすぐ100万行きますのでそこまで行ったらヒロイン募集を打ち止めます。ここまで皆様にご愛読頂き誠に感謝…。そこからはお話の募集のみになるかと。

ヤマト、ウタ、ロビン、ハンコック、ナミ、カリファ、スムージー、リリス、レイジュ、ステューシー、モネ、シュガー、カリーナ、アイン、ビビ、レベッカともう結構多いので。+ブラックマリア、うるてぃ、ノジコ?を入れるかどうか。バカラはわからんのう。ここで人が足らんかったりするともう把握しきれてないので流石にって感じです。最終的に集計だけ一応するかなんかして、多かった人で入れてない人は入れようかなって感じですね。はい。

フラグだけならボニーとシャルリアもか。

では。

スッ…

  • ヤマト
  • ウタ
  • レイジュ
  • スムージー
  • モネ
  • レベッカ
  • ビビ
  • カリファ
  • アイン
  • カリーナ
  • シュガー
  • ナミ(同棲?)
  • ハンコック
  • ロビン
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