燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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第284話

…モネ、シュガーサイド。

 

「何だッ!?速すぎるッ!!」

 

風が通り過ぎた瞬間のことだった。

海兵達の胸が次々にと、爪で引き裂かれたような傷を負い、バッタバッタと倒れていく。

 

銃を抜き、引き金に手をかけるまではいい。しかし、その真白の影が通り過ぎたと目で捉え、意識した瞬間、胸から鮮血が吹き出し、倒れていく。

 

「遅すぎるよ。」

 

全ては人獣型へとなったシュガーの仕業だった。黒色に色づく獣爪が海兵達の胸を引き裂いていたのである。

 

海兵の小隊を一個をほとんど一人で壊滅させた。倒れる海兵達はほぼ何も成す術のないまま。まるで人形遊び、一人劇のように簡単に敗れ去ったのである。

 

「チィィッ!!何としても白貓を捕らえよッ!!出なければ、このまま犬死だッ!!」

 

ご立派な髭を伸ばした指揮官らしき男が声を上げる。その瞬間、やたらめったらに銃弾が飛び交った。

 

前から吹き荒れる銃弾の雨霰。シュガーは隠し持っていた紺色の棒を手に取る。

 

「うぉぉぉりやぁぁぁぁぁッ!!」

 

それを動物系の悪魔の実の力で増強した筋力でぶん回す。如何にシュガーの筋力が貧弱であっても、棒はいとも簡単に円を描き、回り出した。

 

「今だよッ!!お姉ちゃんッ!!」

 

その言葉を待っていたかのように、次は銃弾の雨霰を迎え撃つように正面から吹雪が吹き付ける。

 

「ぐっ!?何だッ!?」

 

それはシュガーより手前、海兵達の視界を真白に染め上げるものだった。規則性のなかった銃弾が更にがむしゃらへとなる。しかも、相手が見えない為か、海兵達の放つ銃弾は互いの肉を食むこととなっていた。

 

「ええいッ!!やめろッ!!味方同士で殴り合ってどうするッ!!」

 

「私たちとしては幸運なのだけど。」

 

「ッ!?」

 

司令官らしき男の背後から凛と澄んだ声が聞こえる。即座に司令官は腰からナイフを2本取り出し、振り向き、後ろを切り裂く。…しかし、そこには何もいない。切ったのは先ほどの吹雪のみ。

 

「ッ!?一体どこからっ…!?」

 

「『迅雪(しゅんせつ)』」

 

「ゴハァ…ッ!?」

 

モネが司令官らしき男の背後から終雪を握り、そのまま袈裟に切り抜いた。鮮血が溢れ出んばかりに吹き上がる。

 

男はそのままバタリと下の砂浜に倒れ伏した。

 

「やったね。お姉ちゃん。」

 

「そうね。でも、まだ残りがいるわ。」

 

そう言って今もなおモネ達に向かう海兵の軍勢へと向かい合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エレジア中心部。

人々の住居地を守るのはカリファ、ウタ、ビビ、レベッカ、カリーナの5人である。

 

「『ウタウタパレード』ッ!!ウタワールドを現世に顕現するよッ!!」

 

戦場で歌うウタ。

彼女の危険性を鑑みたのか、他の場所よりもより多くの軍勢が割かれていた。その中心人物は中将であるモモンガとヤマカジ、ストロベリーなどであった。

 

「な、なんだ!?」

 

ウタの周りに七色の音符が円状に回るゲートが作り上げられる。その奥からは海兵の軍勢とほぼ同じか、それ以上の音符の戦士が現れた。

 

そのまま両者共に斬り合いに傾れ込む。

 

「厄介な能力だッ!!」

 

「厄介なのは歌姫だけだッ!!他を全員無力化…ッ!?」

 

その瞬間、海兵達を巻き上げるほどの強風が吹き荒れた。

 

モモンガの目が捉えたのは変わった剣を持つ仮面の女剣士。

 

モモンガは即座に刀を両手で持ち、上から振り下ろす。

 

赤色の刃と交差した瞬間、火花が散り、衣類へと燃え広がった。

 

モモンガはそれを地面に転がり、すぐに消化する。

 

「…相当な達さ。腕の良い剣士が周りにいるな。御仁。」

 

「…。」

 

直後、モモンガの前に三本の苦無が飛んでくる。モモンガはそれを頬の皮一枚切りながらも首を曲げ、躱わすと同時に相手の足を狙い、刃を振るう。

 

仮面の女剣士はそれを避けると同時に地面に煙玉を放った。

 

「…まさか…!?」

 

モモンガの顔が青ざめる。

…それはただの煙ではなかったからである。煙の中に可燃性のガスが混ざっていた。

 

「…いや、ブラフだなッ!!」

 

…ここは国内。爆発すれば街に甚大な被害が出る。そう考えたモモンガは煙を切り裂き、中へと入った。白煙に視界は覆われるものの、距離感は掴めていた。

 

縦薙の銀線が青髪の仮面の女剣士を捉える。

 

女剣士はまるで舞でも踊るかのように身体をくるりと捻り、その場から離脱。直後、モモンガの刀をムチが絡め取った。

 

「なっ!?」

 

「少し眠っていてくださるかしら。『泡弾(アワー・ショット)』」

 

「ぐはっ!?」

 

モモンガの鳩尾に鉄球のような感触が伝わった。そのままモモンガの意識を刈り取る黒鞭がこめかみへと当たる。モモンガはそのまま前のめりに倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…レイジュ・スムージーサイド。

 

「撃てェェッ!!」

 

容赦なく放たれる砲弾。海岸から見るに船は二十隻ほど。スムージーはため息をつくと水をまとった自身の剣を握りしめる。

 

「ここは私のたった一人の友人の国なんだ。…壊さないでくれ。」

 

ギロリと前を睨むスムージー。砲弾が真ん前へと飛んでくる。

 

それを…縦に切り裂く。と同時に砲弾は後ろへと何事もなかったかのように飛び、爆発した。スムージーの髪が爆風に揺れる。

 

「…へ?」

 

…なんということだろうか。

スムージーの前、縦に並んでいた三つの船が…真っ二つに斬られているではないか。水柱を上げ、爆発し、沈む艦隊。何が起こったか、その場にいた海兵にすら分からなかった。

 

「…ふっ。おかわり、いるか?」

 

「チッ!?」

 

口角を少し上げ、ニヤリと笑うスムージーに海兵達は怖気付いていた。直後、上から桃色の矢が雨のように降ってくる。

 

「『桃色毒矢(ピンクホーネット)』」

 

甲板の上の海兵達に逃げる術はない。ごく一部の海兵は海の中へと飛び込み、難を逃れたが、船は腐食され、ほとんどの海兵は毒によって口から泡を吹き出して倒れた。

 

「チッ!?ここは…撤退だ…ッ!!」

 

「私から逃れられると思うな。」

 

スムージーは横一閃、海に向かって打ち込んだ。海は斜めに包丁を入れたケーキのように両断され、そのまま海流を生む。海に逃げた海兵達は成す術なく、その海流に飲み込まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『禁憎森々(きんにくもりもり)』ッ!!」

 

バンドラと相対していた緑牛の姿が変化する。大木のようになった巨大な身体は自身の周りに大きな森を形成していた。

 

そのまま大きな拳をバンドラへ落とす緑牛。

 

バンドラはそれを後ろに跳んで避けるが、その剛腕は地面を大きく窪ませ、砂塵を作り出した。

 

「的がデカくなった。それだけだッ!!『群裂(むらさめ)』ッ!!」

 

バンドラは空へと飛び上がり、狂骨の先を緑牛へと向けた。すると狂骨の先がいくつもの刃へと別れたように見えた。一つ一つが刀身のように…狂骨か枝分かれしているわけではなく、それぞれが一つの刀のように。

 

それが緑牛の上から雨のように降り注ぐ。緑牛はそれをガードするが、再生しては切られ、再生しては切られを繰り返していた。

 

「畜生…ッ!!鬱陶しいッ!!」

 

「あっしを忘れちゃあいやせんかッ!!」

 

防戦一方の緑牛の脇を掻い潜り、藤虎が前へと出る。刀を引き抜き、そのままバンドラに向かって切り掛かってくる藤虎。

 

バンドラは左手を黒色化させ、それを掴んだ。

 

「ぬぅっ!?」

 

「忘れちゃねえ…よッ!!」

 

バンドラは藤虎の腹に蹴りを入れる。そのまま藤虎は後ろへと砲弾のように飛んでいった。それが緑牛へとぶち当たる。

 

「ぐうっ!?」

 

「覚醒の御技、見せてやるよ。」

 

そう言ってニヤリと笑うバンドラ。藤虎もすぐに立ち上がり、迎撃するように刀を構える。

 

緑牛の蔓が地面を穿ちながら、バンドラへと伸びてくる。…しかし、バンドラは後ろへとバックステップで避けていた。

 

そのまま前へと左掌を向ける。

 

「『雷撃砲(トール・バスター)』」

 

…とてつもない轟音と極光が藤虎と緑牛を飲み込み、大地を抉り取りながら発進する。海をも割り、太陽の光よりも輝くその光は場所を間違えばエレジアの半分を…いや、エレジアが沈んでしまってもおかしくはなかった。

 

瞬きをすれば避けられない。しなくても殆ど避けることが不可能なほどの規模であった。光が過ぎ去った場所には軽く抉られた大地とその溝に倒れる藤虎と緑牛の姿があった。

 

「はぁ…はぁ…グハッ…バケモンめ…。そんな技…どこに…。」

 

「しぶといねえ。さすが、大将。…でも、こっちは何度でもさっきの撃てんだぜ?」

 

ヨロヨロと立ち上がる満身創痍の二人にバンドラはニヤリと笑う。バンドラが弱かった、弱く見えた理由は一つ。全てを自分自身で守ろうとしていたから、傷つけてはいけなかったからである。故に…仲間に後ろを任せた時のバンドラは修羅。更に周りには仲間はいない。フレンドリーファイアの心配もない。…そうなれば、とんでもない質量の技を撃ち放題というわけである。

 

「海に打てばエレジアには最小限の被害で済む。アンタらが粉微塵になるまで打ち続けてやろうか?お茶は出せねえが、これが最低限のもてなしだ。」

 

「チッ。…どいつも…こいつも…バケモンめ…。この国で何人死のうが…俺たちにゃ関係ねえ…!!テメェを倒して俺ぁ…あの人に褒めてもらうんだよ…ッ!!」

 

「引けやせんね…!!アンタらがいるから…市民は安心して夜も眠れやしないッ!!あっしァ、海軍大将ッ!!負けやできねえんでッ!!」

 

啖呵を切るも二人ともボロボロだった。バンドラは興味無さそうにあっそ…と口を開く。

 

「…だったら、俺はこのエレジアに君臨する皇だ。このエレジアの民は一人も死なせねえし、安心もさせる。強さこそが安堵を生む。…死んでも恨むなよ?」

 

そう言ってバンドラは静かに狂骨を握った。目を閉じ、ふぅっと息を吐く。大将二人は立つのでやっとだった。額から血がたらりと垂れる。

 

来いよォォォォッ!!

 

来なさいやァァァァッ!!

 

凄まじい形相で二人は叫ぶ。口から血を吐いているにも関わらずだ。右手に構える狂骨の鋒が赤色に輝く。

 

緑牛は悲鳴をあげる身体を他所に、指から蔓を伸ばし、バンドラを貫かんとする。

 

「一度見たもんに引っかかるほど柔じゃねえ。」

 

「『重力刀(グラビとう)猛虎(もうこ)』ォォォォッ!!」

 

避けた先にはこちらも満身創痍の藤虎。足から血が吹き出しているにも関わらず、地面を蹴り、重力を纏った刀を振り下ろす。円形状に砂埃は舞い、地面は大きく剥がれ、吹き飛んだ。

 

しかし、渾身の一撃をバンドラは上に飛んで避け、当たらなかった。

 

「『天裂(あまざき)(くれない)』」

 

その瞬間、バンドラに凄まじい追い風として吹き付ける。横一閃、緑牛と藤虎を巻き込み、跳んでいく赤い刃は直後、陸地と海岸を見事に一刀両断し、破壊した。シュタッと目の前の地面に降りるバンドラ。

 

「…二度とエレジアに手を出すな。」

 

そう言い残すと狂骨を仕舞い、瀕死の重傷を負い、倒れる二人を他所にエレジアへと戻っていくのだった。




バンドラさん、無傷で大将二人を完封。
殺すと世界政府とのほぼ永久的な戦争になるので瀕死の重傷です。まぁ、ここから死ぬ可能性は十分ありえますけどね。他の子達も強くなったわね。では。

スッ…

  • ヤマト
  • ウタ
  • ハンコック
  • ビビ
  • レイジュ
  • モネ
  • スムージー
  • ロビン
  • ナミ
  • カリファ
  • シュガー
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