燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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第301話

魚人島。

海の中にある森の木々は静かに揺れ、白刃を交えたばかりのその戦場は静かさに満ちていた。バンドラは狂骨を地面に置き、足を組む。ジンベエやゾロ、サンジにも敵意がないことはわかっていた。

 

「古代兵器?…アラバスタにあるっつう奴か。」

 

「嘘か真か。…古代兵器は海の底。昔読んだばかりの古びた資料にはそう書いてあったよ。何かの夢物語かともおもったが…自分にかかる不安は一瞬でも取り除いておいた方がいい。」

 

バンドラが危惧しているのは、自身の守るべき者が戦火に撒かれること。ウタやモネ、ヤマトやエースなど一定の力を持っている船員ならば、ある程度気にしなくても大丈夫だが、他の島民はそうはいかない。

 

サンジはそんなバンドラの目にメラメラと燃える怒りにも近い炎を見た。

 

「…一度…いや、二度あることは三度ある。エレジアは二度と戦場にはさせねえ。」

 

低い声でそう言い放つバンドラ。

…一度目の黒ひげの強襲、二度目はシキ。名のある海賊達はバンドラの弱点である領地を狙う。だからこそ、バンドラは仇なす者よりも前に守りを固め、相手の戦力を上げるわけにはいかないのである。

 

「だからこそ、魚人の力を借りにきたんだが。…こりゃあ、それどころじゃなさそうだ。」

 

周りを見渡せば、あっけからんとしているもののひしひしと伝わってくる殺意に満ちていた。ジンベエも少し厳しく顔を顰める。バンドラの視線がジンベエを貫く。ビビは仮面を外さずにその様子を見ていた。

 

「…しらほし姫が狙われてる…だろ?ジンベエ。」

 

「お見通しか。…そうじゃ。先刻、しらほし姫と共にルフィ君が現れた。この海の森の母君の墓に手を合わせにきたそうじゃ。」

 

「…オトヒメのか。」

 

バンドラはそう言うと手を静かに合わせる。

…オトヒメといえば現リュウグウ王国国王ネプチューンの妻だった人だ。10年前、銃弾によりその命を奪われた。その様子を4兄弟は直と見ていた。

 

バンドラが聞いた話では、太陽の下で過ごすために署名を集めていた彼女の元に天竜人が現れた。海の底でも好き勝手する天竜人に恨みを抱く元奴隷が銃弾を放った。…それをオトヒメは自分の命をかけて守った。

 

その行動により、奴隷に命を狙われた内心穏やかでない天竜人…ミョスガルド聖と共に地上へ一週間行くこととなるオトヒメ。その甲斐あり、オトヒメは希望の光とも言える世界貴族の署名への賛同書を持ってきた。魚人島の人々はそれにより賛同。全てが順調…そんな時に限って事件が起きる。

 

オトヒメは何者かの凶弾に倒れ伏したのである。

 

「…俺はその少し後…流浪の旅に出向く前にここへ来た。ネプチューンとは親父さんの付き合いで少し会ったことがあるからな。…それによって今回の約束を取り付けた。俺からは太陽の元で彼らが過ごせるというもの、彼らは俺の為にエレジアを守ってくれるというもの。…ようやく色々と準備が整い、ウタのライブを皮切りに進行を築きたかったんだが…。」

 

「…ここに来ての内部抗争か。」

 

そのサンジの言葉を聞き、バンドラはこくりと頷く。

 

「だが、それならテメェが内部抗争を終わらせればいい話じゃねえのか?」

 

「…それが出来りゃ苦労はしない。だが、不可能だ。」

 

「なんでだ。」

 

「…魚人島…内部では俺は暴れない。ここはまだ郊外だから済んだものの、そういう約束になっている。俺が約束を取り付けたのはまだオトヒメが死んで日がなかったからな。」

 

髪が風に流れ、バンドラの目が怪しげに輝く。

ジンベエにはわかったのだろう。その行為により、魚人達は外から来る者に疑念を宿らせた。その途中のバンドラの来訪。…ネプチューンは国民のことを想い、約束はするが、バンドラに国内では暴れないことを約束として取り付けた。法も約束もない海賊の世界の仁義というものである。

 

「…なんだ。まぁ、悪かったなぁ。ジンベエ。いきなり来て暴れちまって。」

 

申し訳なさそうに髪をかきあげるバンドラ。サンジとゾロは呆気に取られた。何故なら、先程まで感じていた異常なまでの覇気がゼロになったからである。

 

そんなバンドラにジンベエは大声で笑った。

 

「ワッハッハッ!!そんなことは気にしなくていいっ!!ワシもお主を殴ってしまって悪かったのうっ!!」

 

「叩きすぎだ。」

 

背中を大きな音を立てて叩くジンベエにバンドラは笑いながら、そう言った。

 

「…この一件は麦わらのルフィに預けていいな。」

 

ふっと微笑みながらゾロとサンジに話しかけるバンドラ。

 

…エースとルフィが会うのはもう少し後でも良かったが、それがルフィの強化に繋がる。バンドラはそう思っていた。

 

「ルフィが強くなれば、世界は必ずいい方向に向かっていく。俺はその行き先が見てぇ。…だから、今回の件はテメェらに譲る。俺の仲間を置いていくし、俺は俺で動かしてもらう。」

 

「…何をする気だ?」

 

…低い声で静かに言い放つゾロ。バンドラはその問いに答えるように上を指さした。

 

「…この魚人島目掛けて、ヤベェのが来てる。…テメェらじゃ勝てねえから、俺が相手するしかねえ。」

 

まだ若いのか、その言葉に目をきつくし、睨むゾロ。バンドラの笑みも相まって、茶化しているように感じたのだろう。ビビもバンドラの奥で静かに見ていた。

 

「普段そんなの気にしねえくせに、俺が来た途端これか。…上は戦場になる。こっちに飛び火はさせねえ。」

 

そう言うとバンドラは船の一部だったろう、木片を握る。何をするのかとその場の全員がバンドラを見るが、バンドラはニヤリと笑いそれを…空中へと投げつけた。

 

「「は?」」

 

ゾロとサンジは口が開いて閉まらないほどびっくりしていた。

 

とんでもない速度で空へと飛んでいく木片にバンドラは乗り込むと、その周りに風を纏い、海を突っ切る。無論、投げただけでは不可能。海流を風で操り、とんでもない上昇海流を生み出していた。

 

「いよっと。」

 

たった数秒で上空へとサーファーのように上がるバンドラ。船の甲板に着地するや否や…横薙ぎの銀閃がバンドラのこめかみを狙って振るわれる。

 

バンドラはそれを見ずに手を武装効果させて刃を握り、受け止めた。

 

「こりゃあ、ちと挨拶なんじゃねえか?…カタクリ。」

 

「…。」

 

そこに居たのはシャーロット家次男…シャーロット・カタクリ。いや、それだけではない。ビッグマム海賊団の小隊がバンドラを取り囲んでいた。

 

「…お前を誘いに来た。お茶会へ。」

 

「…お茶会?…今回は誰か、結婚すんのかい。」

 

「お前と…スムージーだ。」

 

その言葉を聞いてバンドラの顔から笑みが消える。狂骨を握る手がギリギリと音を立てて、カタクリを見やる。するとカタクリは口を開けた。

 

「あぁ。スムージーは…。」

 

「…そうか。船長の命令だ。アイツも首を振らざるおえないだろうが。」

 

甲板に沈黙が訪れる。

お互い、喋らなくても会話が成り立つ。…未来が見えるからだ。バンドラは狂骨を引き抜きながら、カタクリを睨む。

 

「だが、それを決めるのはババアじゃねえ。…アイツ自身だ。」

 

「何人もの女を手籠にしている貴様にそれ言う通りはない。ママの決定は絶対…。お前を倒してでも連れていく。」

 

「…へぇ。…出来んのかい。俺、強くなってるよ?」

 

「それは俺も同じ。」

 

そう言うとカタクリは土竜を構えた。刃が光によってなぞられる。

 

極限まで集中するカタクリだったが…。

 

「何…!?」

 

その顔が驚愕の色に染まった。

バンドラはニヤリと笑い、右手を上空へかざす。するとバンドラの腕に鳥栖を巻くように、黒い雲の龍が現れる。それは上空で巨龍へと昇華する。

 

「『雲仙龍』」

 

「…能力の覚醒。」

 

「もともと、このくらいはできるさ。だが、ワザワザは超人系。覚醒した技の一つ『雲仙龍』は空を操る。今までよりも大袈裟に、災いってのは人の話で誇張されるもんだろ?」

 

そう言うとバンドラの上空の黒い雲の龍が青白い瞳を光らせ、咆哮を上げる。大気がまさに揺れるほどの。

 

しかし、それを黙ってさせるほどカタクリは容易くない。

 

カタクリは地面を蹴ると土竜を前へと突き刺す。しかし、一歩遅かった。

 

「『雷響(らいきょう)』」

 

「…ッ!?」

 

空から止めなく鳴り響く雷鳴。耳を劈き、目の前が光り輝く。

 

不規則に落ちる稲妻が海、甲板へと突き刺さる。カタクリはそのランダムな攻撃を甲板を蹴って避ける。

 

「…貴様、船ごと海に沈める気か…!?」

 

「んなくだらねえことはしねえ。…カタクリ、ここなら誰にも迷惑被らねえ。魚人島さえ攻撃しなければな。」

 

首の骨をコキリと鳴らし、覇王色の覇気を展開するバンドラ。カタクリもそれに相反するように覇王色の覇気を出すが、容易く飲み込まれる。…しかし、カタクリはそれに対して笑った。

 

「…元より一対一だ。」

 

「サシでやろう。」

 

バンドラは背を屈め、右手に狂骨を握る。雲仙龍が空で散ったと同時、バンドラは地面を蹴り、カタクリへと横一閃、振り抜く。

 

カタクリはそれを後ろへと跳び、回避するや否や、空へと足を文字通り、モチモチの実の力で伸ばし、そのまま…バンドラの頭上から踵落としを繰り出す。

 

バンドラはそれを後ろへ飛んで回避。甲板へと突き刺さったカタクリの踵は甲板を大きく凹ませた。

 

バンドラはそれによって散った木片を左手に纏った冷気で凍らせ、前へと飛ばす。

 

カタクリは土竜を目の前で振り回し、それを玉砕。

直後、彼の首を掻き切るように狂骨の刃が伸びる。

 

「生きる刀。…久方ぶりだ。」

 

カタクリはそれを土竜の刃で受け止める。バンドラはその狂骨の勢いを使って、前へと飛び出す。

 

カタクリは土竜を持っていない方の拳を握り、向かってくるバンドラの額へと伸ばす。

 

バンドラはそれに対し、左手の拳で迎え撃った。




バンドラvsカタクリ開幕。
両者とも強いです。バンドラにカタクリはそこそこくらいついてます。バンドラが本気にならない限り。

次回はこのままか、魚人島か、もう一つか。では。

スッ…

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