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…女ヶ島。
戦場だった場所はやけに荒れ、森や自然は半分以上が灰となっていた。バンドラが到着した時には全てが終わっていて、女帝はたった1人で重傷の妹や女ヶ島を守り切った。
「…目ぇ覚まさねえ。」
ハンコックの自室へと通されたバンドラは彼女の頭を自身の膝に乗せて、優しく撫で続けていた。ハンコックの容態はかなり重傷。爆傷多数に脇腹は浅くも抉られていた。火傷も酷いが、残るようなものではなかったのが救いである。
バンドラはため息混じりにただハンコックに付き添うのみ。勿論、その場には誰も…バンドラ以外誰も居ない。ニョン婆ことグロリオーサも、マリーゴールドの方へと行かせた。此処は自分だけで大丈夫だと。
艶やかな黒髪は先がわずかに焼けちぢれていた。その頭を優しく優しく撫でるのみ。
口から血を吐いていた痕を見るに、傷は内臓にまで響いているのは確実だった。その惨状見た時のバンドラはまさに阿修羅のようだったとカタクリは語る。
「…くそが。…なんで俺を狙わねえんだよ。」
…そう、言葉を吐いた。
バンドラはただ信じることしかできない。そして、恨むことしか出来ないのだ。
金獅子による襲撃、ムーランによるカリファ襲撃、そして今回の女ヶ島。自分たちを付け狙う魔手には気が付いていた。だが、まるでゆっくりと…攻略されているかのように、大事な人が次々と狙われていく。それがバンドラは心底気に食わなかった。
海賊の世界に卑怯なんてものはない。
バンドラだって、暗器を使うし、暗闇から狙ったりする。勿論、自分を正当化して、正義のヒーロー面をするわけではない。
…だったら、もう一つしかないだろう。
バンドラはハンコックの手を優しく握る。
「…ごめん。辛かっただろ。…妹までやられて、人もたくさん死んだ。お前はお前の大事なものと、俺の大事なものまで守ってくれてたのに…。俺はお前が大事にしてたものを守れなかった。…それどころか、お前まで…。」
泣いていない。怒ってもいない。
ただぽつりぽつりと言葉が付いて出る。バンドラの顔からは表情が消えていた。…健やかな寝息を立てるハンコックの頬に手を合わせる。
「…絶対に仇は取るから。お前をこんなにした野郎は…俺が消す。その奥のやつも俺が…。」
「ん…んんぅ…。」
その時だった。
先程までうんともすんとも言わなかったハンコックが…少し動く。寝づらそうに息を吐き、声を出し…そして、目をゆっくりと開けた。ぼんやりと…だが、バンドラの姿が見える。
「ハンコッ…「ッ!!」
バッと起きるとそのまま、ハンコックは座るバンドラを押し倒さんがばかりの力で、抱きしめる。自分の体の痛みすら忘れ、ギュッと抱きしめて…そして、胸の中で啜り泣いていた。
まるで、12歳の頃から時が止まっているかのようで。
大粒の涙をバンドラの胸の中で流していた。
「ううっ…バンドラぁ…っ!!バンドラぁ…っ!!」
「…あぁ。」
バンドラは優しくも低い声でそう言った。誰にも渡さないように、バンドラもハンコックのことを抱きしめていた。その頭をただ撫でるだけ。バンドラにできるのは傍若無人な彼女の素直さを受け止めるしかなかった。
ハンコックはただ泣いた。
妹が死ぬかもしれない恐怖が、人々が死んでいた時の顔が、鮮明に脳に映る。その溢れんばかりの恐怖と何もなせなかった、仇を取れなかったことへの悔しさが、ハンコックの涙をとどめなく流させていた。
「…わ、悪い。少し…無様なところを見せてしまった…な…。」
泣き孕んだ目をくしくしと掻き、ベッドに座るハンコック。バンドラはそのベッドの横で胡座をかいて、ふっと微笑む。
「…いいや。大丈夫さ。」
「そんなわけっ!!…いっ…。」
バッと起き上がり、バンドラの方へと首を向けるハンコック。しかし、体を少しでも動かせば、身体中がまさに火で炙られるような痛みが走るのだ。無理をするなとバンドラがハンコックを寝かす。
「…立ってたのも不思議だって言ってたぞ。しかも、足が折れてるらしい。お前、最後の最後で無茶したな。」
「…何を言うか。妾がやらねば、誰かが死んでいた。死人が増えるのはもうごめんじゃ。妾は皆を守らなければならない。」
「…すまない。責めたみたいになったな。」
普段の自信たっぷりの彼女の表情が、とてつもなく暗く感じた。布団をギュッと握るハンコックの手の上にバンドラが手をかぶせる。ハンコックはそれに少したじろぐものの、その手を優しく握り返した。
「…不思議じゃ。お前といると…死んだ者には申し訳ないが、とても落ち着く。」
「…後で弔ってやろう。今は皆んな、一緒の場所にいるさ。」
「そうじゃな。…すまないな。妾のせいで蜻蛉返りじゃ。」
ハンコックはバンドラが魚人島に行くことを知っていた。だからこそ、エレジアと女ヶ島の両方に気を張る必要があったのだ。バンドラは目を閉じて、ハンコックの頭を撫でる。
「ひゃわっ!?な、なにをっ!?」
…ハンコックは照れながらも、顔を赤らめながらもバンドラの手を払おうとはしない。バンドラはふっと微笑む。
「…謝らなきゃいけねえのは、俺の方さ。色々なことが動き始めてるとはいえ、自分の領地を空けていくなんざ、アホの所業だな。…スムージーやカリファに任せているとはいえ。俺がもっと気を配ればよかった。こんなことには。」
「…責めても全ては無きものにはならぬ。今は今後こんなことが起きぬよう考えねば…って、いつまで撫でておるかッ!!」
ハンコックが真っ赤な顔でそう叫ぶとバンドラはニヤッと笑って、手を退けた。ハンコックはうぅ〜…と言葉にならない声をあげて、睨みを効かす。
「貴様、妾がこんなに真剣な話をしておるというにっ!!」
「悪かったよ。…でも、満更でもなかっただろ。」
「っ!?」
…また叫ぶだろう。バンドラはそう思っていた。しかし、ハンコックが示したのは…自身の髪を指に絡め、目を逸らして顔を赤らめるものだった。意外なその光景にバンドラはキョトンとする。
「…い、今は…要らない。後なら…いい…。」
その光景にバンドラも何故か、顔に熱を帯びる。
この期に及んで…と思われるだろうが、バンドラにはハンコックが少し色っぽく見えていた。パジャマから見える首筋も、艶やかな黒髪も…。
咳払いをしてバンドラは深呼吸をする。
「兎にも角にも、しばらくはアマゾンリリーも守れるよう、スムージーに相談しよう。俺も気にするようにはする。危ない時は超特急で来るからさ。」
そう言って歯を見せるバンドラ。
…ハンコックはその顔に少しだけ見惚れていた。ほんの少しだけだ。すぐにぷいっと横を向いてしまう…ハンコックにバンドラは小首を傾げる。
「あ…あ、あ…ありが…とう…。」
…今更になって、あの時言ったアイツを惚れさせるまで死ねないというのがぶり返していた。かぁっ…とエースでもないのに熱くなっていく顔。真っ赤になった顔を手で隠して、バンドラに背を向ける。
「んだよ。どうした?」
「う、うるさいっ!!…見るなぁ…!!」
…既にやることはやっている。
だが、それはハンコックにとってはあまり意味を持たない。忌み嫌う記憶上の行為を上書きしていただけだ。だが、今は違う。胸の高鳴りが、ハンコックを嫌でも思い立たせる。
心底気に食わなかったバンドラを…本当に好いているということを。ボア・ハンコックにとって、彼との間柄が“好意”から“恋”にかわったことを。
「…この後は…戻るのか?」
…少し熱の引いた後で、バンドラへ怖がりながらもそう聞くハンコック。言わば、わがままだということは知っているものの、もっとバンドラと一緒にいたいと思っていた。
バンドラはハンコックの問いに首を横に振る。
「…また来ないとも限らないし。向こうにはヤマトとエースがいる。結局、此処からじゃかなりの距離だしな。…もう少し此処にいよう。」
「…そうか。」
そう言ってハンコックは息を吐いた。
…安心したのだろう。ハンコックは柔らかな笑みを浮かべた。
スッ…
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ヤマト
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ウタ
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ハンコック
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ビビ
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レイジュ
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モネ
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スムージー
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ロビン
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ナミ
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カリファ
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シュガー
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カリーナ
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レベッカ