燃ゆる龍、覇道の道征く   作:紳爾零士

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さぁ!!ネタが尽きない間にやろう、そうしようッ!!


第54話

…明朝。

ガレーラより小船を借りたバンドラは狂骨…縛ったチャルロス聖と共に大海原へと飛び出る。誰にも伝えずに来た。しかし、ロビンだけはそれを察知し、沿岸にやってきたのだ。

 

ロビンはバンドラが出かける前に心配の言葉をかけた。彼女の故郷もバスターコールにより、完膚なきまでに破壊されたのだ。バンドラはそんな彼女の肩をポンっと優しく叩いた。心配するな…という意味である。

 

バンドラはそれを思い出しながら、狂骨を鞘から出し、天へと掲げた。

 

「『電波障害世界(ジャックドフィールド)』」

 

…バンドラは大海からウォーターセブンが入らないように自分の周りに結界のようなものを貼る。此処からは視覚的情報や聴覚的情報が一切、バンドラの意識が切れるまでか、バンドラ自身がそれを切るまで周りに入ってこないのだ。

 

「ベガのやつには良いもんもらったなぁ…。ハハッ。」

 

バンドラは狂骨を眺めながらそう言った。ニヤリと笑うその顔は銀白色の刃に映っていた。

 

…狂骨はバンドラが海軍の天才科学者Dr.ベガパンクに仕立ててもらった一振り。少しベガパンクは乗り気ではなかったものの、頭の中で考えていたとある技術を再現する為、作り出した。それが…『ものに悪魔の実を食べさせる技術』である。

 

「…おっ、奴さんら、来やがったね。」

 

小船から少し離れた場所に海軍の軍艦が10隻。所狭しと海を進んでいた。そこには海軍大将である黄猿、赤犬、青キジの他、モモンガやオニグモなどの中将の姿もあった。

 

「…へぇ。大将3人を相手取らないといけないのね。…行けるか。狂骨。」

 

天に狂骨をぶん投げるバンドラ。

 

「ありゃ、何やってんの?」

 

船では青キジがアイマスクを外して、疑問に思っていた。

 

「諦めたんじゃろ。じゃが、海賊は根絶やしじゃ。」

 

「おお〜。怖いねェ〜。昔のよしみだから、ちゃんと苦しまずに殺してあげようねぇ〜。」

 

黄猿と赤犬も準備万端と言わんばかりに甲板に出ていた。バンドラは船が近づいてくるのをニヤリと笑って待つ。

 

「さぁて…やりますかッ!!狂骨ッ!!」

 

その声と共に狂骨が姿を変える。

さらに大きく、四肢が生え、そして、大きな口が露わになる。その姿はまさに…龍。

 

「伝令ッ!!空に真っ黒な龍が現れましたッ!!」

 

「…チッ。ベガパンクか…。」

 

赤犬が苦々しく答える。

 

…そう、それは海軍史上最も凶悪で最も強力な兵器になるはずだったもの。試作段階でベガパンクがバンドラに上げてしまったのだ。刀に食わした悪魔の実の名は『ヘビヘビの実 幻獣種 モデル応龍』

 

バンドラが航海中にたまたま見つけたものだ。まさか、そんなものとは思っていなかったが…。

 

「さぁッ!!狂骨、荒れ狂えッ!!」

 

バンドラが相棒と呼ぶその龍は大きく咆哮をあげると口から光のようなものを放った。

 

海軍の軍艦は砲弾を放つも、天空で爆発する。

 

「行けッ!!『雷鳴咆哮』ッ!!」

 

「させないよぉ〜ッ!!『八尺瓊勾玉』ッ!!」

 

狂骨が口から雷のレーザー砲を放つ。

 

軍艦から飛び出た黄猿の光の乱射が狂骨に襲い掛かるも、それは全てかき消された。

 

「狂骨ッ!!」

 

その声に狂骨はバンドラの小船の横まで降りる。バンドラは狂骨の背に飛び乗ると海軍の軍艦の上空へと飛び出た。

 

「行けッ!!『雷鳴咆哮』ッ!!」

 

バンドラの声に狂骨は口から雷のレーザー砲をもう一度放った。水面から雷の柱が浮かび上がり、船が三隻大破する。

 

「ぐうっ…!!鬱陶しいのぉ…!!」

 

「やるしかないねえ…!!」

 

バンドラはとある軍艦に飛び降りる。

 

すると海兵達が剣を持ち、どっと迫ってきた。バンドラは指をパチンと鳴らすと狂骨が刀に戻って落ちてくる。

 

バンドラがそれを拾うとまるで舞踊でも披露しているように、向かってくる海兵を一人、また一人と切っていった。

 

「おっと…!!」

 

「バンドラ…テメェッ!!」

 

バンドラは狂骨でその攻撃をガードする。

 

それは十手だった。バンドラは慣れ親しんだ声にニヤリと笑った。

 

「おやおや、スモーカー君じゃないか。どう、最近。ヒナ嬢と楽しくやってる?」

 

「ふざけやがって…!!」

 

スモーカーは自然種『モクモクの実』の能力者。一度後ろに引くとそのまま前へと飛んでくる。

 

しかし、バンドラはその十手から繰り出される連打を狂骨で何度も何度もガードした。

 

「ごめんよ。君に構っている暇じゃないの。」

 

「…何ッ!?」

 

「あ、あと、アインとビンズと先生…元気?元気なら…良いけどよッ!!」

 

そう言ってスモーカーの身体を斜めがけに切り裂いた。

 

そのまま倒れるスモーカーを尻目にバンドラは走る。

 

「『天叢雲剣』」

 

大砲に乗りながらやってきた黄猿が爆風と共に飛び出し、バンドラに切り掛かってくる。

 

バンドラはそれを狂骨でガード。何度も何度も斬り合いとなる。

 

「おっとっと〜。怖いねェ〜。君が海軍辞めなかったら、良かったのにね〜?」

 

「海軍にいることで出来ることと海軍に居ねえことで出来ねえこととあるんでさぁ…!!黄猿さんよぉッ!!『黒式雷鳴』ッ!!」

 

「ッ!?」

 

黒雷を纏った斬撃が落雷のように黄猿に打ち込まれる。黄猿はそれをガードするも、勢いで隣の軍艦へと飛ばされ、足場にしていた軍艦は大きく凹み、崩壊を始めた。

 

バンドラはそのまま隣の軍艦に飛び込む。

 

隣の軍艦では他の二人が待ち構えていた。

 

「おっと。」

 

「ふんぬッ!!」

 

赤犬の腕がマグマとなり、バンドラへと殴りかかってくる。バンドラはそれを狂骨でガードし、地面に降りるとそんな赤犬の腹に武装色を纏った拳を叩きつけた。

 

「ぐはっ…!!」

 

「大盤振る舞いで行こうぜッ!!」

 

そう言ってバンドラは後ろに下がる。すると後ろには青キジが立っていて、バンドラの後ろから抱きついた。

 

「ごめんよぉ?(あん)ちゃん。大将3人集まって負けるわけにゃいかねえのさ。」

 

「…チッ。」

 

バンドラが一瞬にして凍った。青キジは口から冷気を出すと、そのまま歩き出す。

 

「…トドメさしちゃる。」

 

口から血を吐いていた赤犬が拳をマグマにして凍ったバンドラへと襲いかかる。…すると…。

 

カチカチと音を立てて氷が剥がれ始めた。

 

「何ッ!?グォォッ!?」

 

バンドラは赤犬の頭に回し蹴りをした。モロに食らった赤犬は横に飛んでいき、軍艦を3隻破壊しながらもう一隻にめり込んだ。

 

「ひゅ〜。危ない危ない。」

 

「…あらら。やっぱアンタ、バケモンだな。アンタだけかと思ったらその刀もバケモン。…俺ァ勝てる気がしないね。」

 

そう言って上へと飛ぶ青キジ。

青キジは冷気によって氷の矛を作り出し、それを飛ばした。

 

「『アイス(ブロック)両棘矛(パルチザン)』ッ!!」

 

その矛がバンドラに向かって飛んでいく。バンドラはそれを狂骨で弾くと、青キジの懐へと入った。

 

「『アイスタイム』ッ!!」

 

青キジが再びバンドラを凍らそうとするが、バンドラはそれを青キジの背後に回って回避。

 

「『極上天風嵐』ッ!!」

 

風の柱を作り出し、バンドラは青キジを含めた全員と軍艦二隻を吹き上げた。軍艦は空中で崩壊し、瓦礫が降り注ぐ。青キジはそのまま船へと落ちてきた。

 

「…イテテテ。あらら、全部ぶっ壊しやがって。」

 

青キジは腰をさすりながら立ち上がった。バンドラはそんな青キジに狂骨の先を向ける。

 

「まだやるかい?」

 

「……やめておこう。この船まで壊されたらどうやって帰れば良いのさ。」

 

そう言って呆れたように笑う青キジ。バンドラは歯を見せ笑い、獣型になった狂骨の背に乗った。

 

「なぁ、アンタ。本当に七武海にはならねえのかい?」

 

「ならないね。こんなことしたんだ。向こうさんもいらんだろ。あ、そうそう。あれも連れてってくれよ。」

 

そう言ってバンドラは小船に戻り、チャルロス聖を掴み上げ、軍艦に置く。青キジは頭を抱えるもはいはいと挨拶をしていた。バンドラはそれを見てウォーターセブンへ帰っていった。軍艦は気絶した大将二人と気絶しているチャルロス聖を連れて、大人しく帰っていく。バンドラはそれを見届けるとすぐに借りていた部屋に帰っていくのであった。




まぁ、割とさっぱりしてるけどこれで良いでしょう。カイドウとやりあえるんで三大将一人ずつだったらどうとでもなると。3人一気だとどうなるんだろうか。スモヤンは出しました。

…果たして応龍はウオウオなのか。

アイン達の名前も出したけど、アインヒロイン化いけるか…?割と見たのが前だから思い出せないかもしれないが…。

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