「マンマ、マンマッ!!お前ら、後悔するよ?プロメテウスッ!!」
「はい、ママッ!!」
ビッグマムが名を呼ぶと近寄ってくるプロメテウス。ビッグマムはそのプロメテウスを掴み、そのまま地面を殴る。
「散りなッ!!『
バンドラとヤマトはそれを後ろに跳んで避ける。目の前を焦がし、破裂する炎。
対し、空中にいながらも金棒をヤマトが振るう。
「『
飛ぶ打撃がビッグマムの頬を弾く。
しかし、それはビッグマムの頬を脈打つも、四皇の肌には血一つ流れていない。
「流石、カイドウの娘だねぇ!!凄まじい威力だ。」
「おい、クソババアッ!!ぶっ飛びなッ!!『
ビッグマムの周りに大量の雷の球が浮かぶ。そしてそのまま、大放電を起こした。
ヤマトとバンドラが着地する。
放電が切れるとビッグマムは笑った。頬にツーッと血が滲んでいる。
「ま、ママが…血を…ッ!?」
「マンマ、マンマッ!!二人して化け物だねえ?このオレがこんなにダメージを喰らうなんざ、昔以来だよ。」
「…まだまだ行くぜ?クソババア。」
そう言って不敵に笑うバンドラ。ヤマトも金棒を構え、頷く。
その直後、ビッグマムはまたナポレオンを振り上げた。
「三人まとめて死になッ!!『威国』ッ!!」
「一度通じなかった手を…ッ!!『
飛ぶ極大な斬撃を、バンドラは雷を纏った飛ぶ突きで破壊する。
「…グルルルッ!!」
「残念、今までと違うみたいだぜ?ババアッ!!」
「あ?なんだい?その娘は…!!」
爆風の中、徐々にヤマトの姿が変わる。その姿は美しい白毛の神狼だった。何度も暴走を続けたそれは…遂にヤマトの意思で制御できる。
「…『
人獣型でヤマトは氷のブレスを放つ。
ビッグマムはそれを武装色を纏った腕をクロスしてガードする。
しかし…。
「くぅぅ…!!効くねぇ…。あの馬鹿のブレスに似て…。」
「『
その氷のブレスを登るようにバンドラの雷の斬撃が飛ぶ。
「細切れになっとけェッ!!」
「ガキどもがァッ!!」
ここで初めて、ビッグマムが後ろに跳んで避けた。ビッグマムはゼウスの上に乗ると再びプロメテウスを掴み、ナポレオンの刃に火をつけた。
「細切れになるのはテメェらだッ!!
『
燃える刃がバンドラ達に襲い来る。
バンドラは狂骨に…覇王色を纏う。それと同時に見るだけで背筋まで凍えるような冷気を纏った。
「『
燃えたぎる凶刃をバンドラは受け止める。
凍える刃と燃えたぎる凶刃が触れ合わずして相対した。
「ぐっ…!!」
「馬鹿が。俺一人に構ってていいのか?」
そのとき、バンドラはニヤリと歯を見せて笑った。ビッグマムはそれに目を見開く。その間に…ヤマトがいた。姿勢を低くし、ヤマトの金棒が黒雷を纏う。
「はぁ!?」
「『雷鳴八卦』ッ!!」
人獣型のパワーも乗り、そのフルスイングは…鉄の風船とまで謳われたビッグマムの巨体を吹き飛ばした。
「ぬぉぉぉッ!?」
吹き飛ぶビッグマムへ恐ろしい勢いで距離を詰めるバンドラ。
冷気を纏った刃を飛ぶビッグマムめがけて、バンドラが振り下ろす。ビッグマムは対して皇帝剣で弾こうとするも…足の踏み込みの効かない空中、皇帝剣が弾かれた。
「へっ。」
「なっ!?」
そんなビッグマムの腹をバンドラは…横一文字に裂いた。
そのままバンドラは後ろへ飛び、ビッグマムから離れる。
…しかし、ビッグマムもタダじゃ終わらない。地面に手をつき、体制を整えるとゼウスを呼び、近くまで来ると瞬時にその口に手を入れる。
「ッ!?」
「やってくれたねェ…クソガキャァ…ッ!!吹き飛べッ!!『
極光と轟音と共に激しい雷の一撃。地面を半円型に大きく抉り取り、とてつもない暴風を生み出した。
「グゥッ…!?」
空中で避けることの出来なかったバンドラはなんとか致命傷を避けるも、その雷の一撃を食らった。空中から大きく投げ出され、地面に落ち、転がった。
「バンドラッ!!」「バンドラさんッ!!」
モネとヤマトが目を見開いて叫んだ。
バンドラはゆっくりと立ち上がるが…。
「ガフッ…!!」
口から血を吐き出した。カタクリとの戦いの傷が…開いてしまったのだ。
心配そうなヤマトが駆け寄る。
「バンドラ…大丈夫?」
「大丈夫だから、前だけ見てろ。今は命を賭した戦い。気ィ抜いた方から…死ぬ。」
バンドラは立ち上がると…肩に手を当てて首を鳴らした。ビッグマムもその様子を…睨む。もう怒髪天にきていた。
「…やっぱ、ダメだわ。四皇相手にセーブした状態で戦おうなんざ…アホだった。逃げる余力を残しとくのは…やめだ。」
「マンマ、マンマ!!このオレ相手にセーブだと?笑えない冗談だねぇ。…お前ら、もう生かしては返さないよ。ぶち殺してやるッ!!」
「ふぅ…。それじゃ、やりますかね。」
笑みを止めて、睨むビッグマム。そのビッグマム相手にバンドラは狂骨を持っていない左手を胸に当てる。
「こっからが本気の勝負だ…!!お互いやろうぜ?ズタボロになるまでなぁッ!!」
目を見開き、口から少し血を吐くバンドラ。
ビッグマムがゼウスの上に乗る。
「マンマ、マンマッ!!かかってきな。…返り討ちにしてやるよ。」
「その言葉、後悔すんなよ…?『
「後悔するのはそっちさッ!!」
バンドラの周りを風が沸き立つ。黒い竜巻を手で祓い、そのままビッグマムへと突っ込もうとするが…それは叶わなかった。
「…ガフッ…!!」
…今から本気を出す。その瞬間、緩んだ覇気。…腹に刺さる凶刃を見て、バンドラは口から血を吐き出した。
「バンドラァァッ!!」「……ッ!?」
叫ぶヤマト。あまりのことに口を押さえて青ざめるモネ。バンドラはその峰を優しく持つ。
「…そうだよな。…お前はビッグマム海賊団の…将星だもんな…。」
優しくそう言う言葉に刃の主はびくりと震えた。…その刃の主は…スイート四将星の一人、シャーロット・スムージーだった。
「言ったろ。…昔のようにはもう出来ないと。私は幹部だ。」
「…馬鹿野郎。自分からがんじがらめになりやがって。俺ァ…テメェの刃じゃ死なねえよ…。」
そう言い、刃を手で逆に押し返した。その様子に嘲笑するビッグマム。
「マンマ、マンマッ!!腹が裂けてもなお、向かってくるのかい?」
「アァン?…そんなことより一張羅が釈迦になっちまったほうが…悲しいねぇ。油断した俺が悪い。だが、此処からは本気だ。クソババアッ!!」
その声と共に雷が落ちる。腹に力を入れ、臓物が飛び出さないように…着物の袖を破り、応急処置として腹に巻くバンドラ。
「…帰る場所がある。仲間がいる。死ねない理由はいくらでもあるが、いくら探せど死んでいい理由はない。」
穏やかな笑みと口調でそう言うバンドラ。ヤマトもスムージーに何も言わず、そのまま歩く。そして、バンドラの横についた。スムージーは…足に力が、腰に力が入らず、へたれこむ。
「マンマ、マンマ。その傷でオレを相手しようってのかい?」
「ヒヤハハハッハッハッ!!…当然のハンデだ。」
「殺すッ!!」
そう言って再び、皇帝剣を振り回すビッグマム。
バンドラとヤマトはそれを避ける。
「『
左手に構えた冷気の纏った金棒を回転させ、マムへそのまま落下するヤマト。
ビッグマムはそれを喰らい、地面へと落ちる。
「グハァ…ッ!?」
「次は薄皮一枚じゃ済まさねえッ!!『荒天・雷起こし』ッ!!」
上から雷が降り注ぐ。
それがビッグマムを貫き、爆発した。
「ぐっ…!?何故だ…!?雷如きに…このオレがァァッ!!」
口から血を吐くビッグマム。
バンドラは地面に手を置き、荒れ狂う風がビッグマムを包む。
「『
「ヌァァァァッ!?」
ビッグマムの肌を切り、吹き飛ばす風。バンドラは膝をつき、血を吐いた。…ヤマトがバンドラに駆け寄る。
「…大丈夫かい。バンドラ。」
「…あぁ。なんとか、1時間は自分の意志でコントロールできるようになった。…それ以降は自分でも何が起こるか…わかんねえがな。」
そう言って前を見るバンドラとヤマト。その奥からは…女王が明らかに殺意を持って歩いてきていた。
四皇だからね。一筋縄ではいきやせん。カイドウとビッグマムって一応、カイドウの方が上でいいのか。サシでやるならカイドウだろうって言ってるしね。
『天神災害』
・1時間のリミット。その間は暴走時より威力は少し下がるものの、自身の意思で切り替えが可能。1時間を超えると急激に体力を削りながら暴走する。
…スムージー。
では。