どんな状況下でも本を読み続けたら   作:強烈ミントのキセル

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評価、お気に入り、コメントありがとうございます。
そうですね…予定ではもっと増えてしまう予定ですよ。

あくまで残念なヤンデレを目指しているので、殺伐にはなりませんが。


Q5.最後に、こいつの為なら死ねる…と、想う人を答えなさい

A.箒や束、エレンも微妙に入る。

 

1997 8/2(旧 7/7) ( 晴 )

 

俺の12歳の誕生日…箒からは特別につくった料理を、束姉さんからはプレゼントを貰った。

料理は妙に鉄っぽい味がしたが、美味しかった。また食いたいもんだな。

そう言うと箒は喜んでいた…作った甲斐があったとかなんとか。

姉さんから貰ったプレゼントは…謎の開かない箱。

とりあえず大切に保管しておこう。

 

次の日、エレンが大層な箱を持って家に来た。

当日に来なかったものだから(当日に来ると何度も言っていた)少々心配したが、必要なかったみたいだな。

それはさておき、エレンが持って来た箱の中にはなんとまだ読んだことがない専門書がぎっしりと詰まっていた。

あの体にあの重量のモノを担いで運ぶ程の力がどこにあるんだ…とは思ったが、素直に感謝している。

なんせ最近は読むものが無くなってきており、困っていたところなのだ。

 

しかし嬉しい反面、これで良いのか悩んでいる。

常々思うのだが、俺は何かと家族に迷惑をかけている気がする。

俺はここにいても良いのだろうか……。

 

 

 

 

 

ある日を境に葉月は積極的に買い物に出掛けることが多くなった。

日に日に頻度が増え、果ては読書しながら掃除洗濯食事に風呂掃除をするようになっていた。

 

「はーくん、最近何だか落ち着きがないね……」

 

「読書はちゃんとできてるみたいだが……」

 

葉月の調子は読書不足かどうかで判別される。

 

「何だか嫌な予感がする……」

 

「考えすぎって言えないから嫌な感じがするね……」

 

葉月の二人の姉妹はコソコソと、買い物に出掛けようとする葉月の後ろ姿を見ていた。

 

「はーくん、着いてって良い?」

 

「………来る?」

 

「良いんですか?」

 

「………良い」

 

二人と一人…買い物に出掛けた。

 

 

 

 

 

夕暮れの町並み…葉月は二人の姉妹と家路を歩いていた。

しかし、単に帰っている訳ではなく…少々様子がおかしい。

 

「はーくん、どこにも行かないよね?」

 

束が葉月の裾を掴んでいた。

 

「姉さん?」

 

箒は怪訝そうな顔をしながらも、束と同様裾を掴んでいた。

 

「束さん、ううん…束さんも箒ちゃんもはーくんが遠くに行っちゃう気がしてるんだ……」

 

すると葉月はフイッと立ち止まり、振り返ると…なんと本から顔を上げ、二人を見た。

 

「………心配しなくても良い」

 

そして葉月は、初めてニッコリと笑った。

 

「………どこにも行かない」

 

葉月は二人の姉妹に微笑むと、ゆっくりと踵を返し…家に向かって歩き始めた。

 

「あ、待って……」

 

二人の姉妹はそれを追いかけた……。

横断歩道の信号は青になり、車道の信号は赤になる。

それに応じて停まる車…しかし猛スピードで停まる気配のないトラックが今、葉月の二人の姉妹へと暴走していた。

 

「箒、束!!!!」

 

接近してくるトラックの不審な動きにいち早く気づいた葉月は、二人の姉妹を突き飛ばした。

そして……

 

ドンッ

 

そう何かがトラックにぶつかる鈍い音がした。

 

 

 

 

 

二人と一人…二人は帰って、一人は消えた…一人は何処に消えた?

 

「おや、何して……」

 

「………自分の存在が消えるのを待っている」

 

「……その怪我でその言い回しは、死ぬのを待ってるのかい?」

 

「………今回ばかりは迷惑というレベルではない」

 

「ふぅん…ちょっと離れたところで騒ぎになっている被害者が見つからない交通事故ってのと関係あるのかい?」

 

「………調度良い機会だっただけ」

 

「へぇ…なら助手にならない?」

 

「………質問の意図が理解できない」

 

「これでも私、研究所では偉いからね…君一人の受け入れくらい簡単なのさ」

 

「………そう」

 

一人は…そう、二人と離れて生きようとしていた。




原作スタートは2009年…やむ終えずこうなった。
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