リコリス・リコイルの世界に何も知らない人がマジの一般ピーポーとして転生した話   作:予備肉食

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戒めのお早め更新


3話 Burn my bridges

おはよう!ございます!!

……結局一睡もできませんでした、ええ。

何も考えず寝ようとしたんですけどやっぱりそうもいかなかった…。

それで横になった状態であれこれ考えてたらいつの間にか朝を迎えてて今に至るんですよね。

お陰で圧倒的寝不足でもうフラフラですよ、フラフラ。

かと言って今から寝たらそれはそれで1日を無駄に使いすぎですし、何よりリコリコに行かずに1日を終えてしまう可能性がDie!

 

それだけは避けたい。

今回は別件もありますが主目的のタキナちゃんの制服初お披露目っ!

リコリコ常連(約1ヶ月)の私がこれを見逃す訳にはいかないんです!

例え体の状態が万全でなくとも初出勤を祝ってあげるのがオタクの勤め。

とりあえずご飯食べてシャワー浴びてシャキッとすれば多少はマシになるでしょ。

 

◆ ◇ オタク元気チャージ中 ◇ ◆

 

うん、これほんとに多少マシになった程度だな。

やっぱ睡眠って大事だわ。一睡も出来ないだけでこんなに体のパフォーマンス落ちるなんて。

そう考えたら連勤してる社畜ってすげー。決してああなりたいとは思わないけど尊敬するわ。

…さてと、体はあんま大丈夫じゃないかもだけどさっきより全然マシだからまあいいでしょう。

 

「後は持ち物確認…………うん、多分ヨシ!(現場猫)」

 

ほんとにざっと確認した程度だからガバガバもいいとこだけど予定より出発遅れてるから深くは考えんのだ。

それじゃあリコリコへしゅっばーつ!

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

なんか今普通にイケメンなジェントルメンが店の中から出てきたンゴ…。

え、何?店員も火力高かったら来るお客も火力が高いってか?

…冷静に考えたらリコリコで見かけたことない人だからたまたまやってきたお客さんかな?

スーツ着てるしビジネスマンっぽーい。

あっこっち来た。どーしよ、イケメン顔から目が離せん。

やばいよこれ、傍から見たらイケメンの顔を凝視して立ち止まってる不審者だよこれ。

銃刀法違反関係なく捕まっちゃうって。

 

「…おや?君は、ここのお客さんかな?」

 

「はっ、はいっ!そうです!」

 

「これはこれは、朝から熱心だね。…?私の顔に、何かついているのかい?」

 

「アッ、イエ、ソノ、お恥ずかしながら私、お顔が綺麗な方を眺めるのが趣味というか、好きでして…」

 

「ック、ハッハッハッハ…中々面白い趣味を持っているんだね。どうかな、私の顔は君のお眼鏡にかなったかな?」

 

「ええ!それはもちろん、とってもお綺麗です!!」

 

「それは良かった。もっと見せてあげてもいいんだけど生憎忙しい身でね、もう行かなくちゃいけないんだ。お世辞でも嬉しかったよ。じゃあね」

 

「はいっ、それでは」

 

「ああ、そうだ」

 

「?」

 

「君の顔も十分綺麗だよ。もっと自信を持っていい。ではね」

 

「カフッ!あ、ありがとうございますぅ…」

 

なんだこのジェントルマン!?無敵か???

こっち変態的な趣味のカミングアウトに対して嫌な顔もせず対応した上にこちらを持ち上げてきただとぉ!?

おいおいおいおい、死ぬわ私。

 

現実で男にあんたの顔も綺麗だよ的なニュアンスの言葉をかけられてもさwすwがwにwキwザwすwぎwてw、とか思ってましたけどこれやべーっすわ。

あんなジェントルマンに言われたんじゃたまんないですよ。

やっぱ顔と声がいいのはズルいです。全てを破壊してしまう。

……ハッ、いかんいかん、トリップすなトリップすな。

と、とりあえずさっさとリコリコに入っちゃいましょう。

 

「いらっしゃいませー!おっ、紡きたー!」

 

「いらっしゃいませ。本当に来たんですね、しかも朝から」

 

「お、おお…!可愛い…めちゃくちゃ可愛い…。やっぱりチサトちゃんとはまた違った魅力がありますね!そして素っ気ない言葉が私に刺さる!ありがとうございます!まだ表情は硬い、というか無表情に近いですがそれもまたタキナちゃんの魅力の1つ!あー!が・ん・ぷ・く♡」

 

「うっひひ〜どうだー、うちのたきなは可愛かろ〜…ん?紡、今日なーんか元気なくない?心做しか顔色がちょっと悪いよーな?」

 

「あうっ、バレちゃいましたか…。実は今日ちょっと寝不足でして…」

 

「えー!なんでそんな状態で来ちゃったの!?ちょっとここで休んでいきなよ」

 

「あっ、はい、それは凄く嬉しいですし、そうさせて頂きたいんですけど…その前に1つだけお願いしたいことがありまして…」

 

「お願い?」

 

「えーと、その、ほんのちょっっっっっっとだけ貸切の状態にして誰もここに入れないようにして頂けないでしょうか?あっ、もちろんその分のお金はお支払いしますので!」

 

「へっ?えっとうーん…店長どう?いいかな?」

 

「…ふむ、まあ朝なら来る人も少ないし、少しの間なら大丈夫なはずだ。チサト」

 

「はーい、ちょっと閉めてきますね〜」

 

「すいません、ありがとうございます」

 

「いやー紡が千束のこと大好きなのは知ってるけど、まさかこんな朝っぱらから独占したいほどとはね…」

 

「あー…いえ、今回はそうじゃないんですよ…」

 

「え?マジ?じゃあなんで金払ってまで…?」

 

「店長ー閉めたよー」

 

「ああ、ありがとう」

 

「それで〜?紡は貸切までしてたきなの制服姿を愛でたかったのかな〜?」

 

「えーとですね、まずチサトちゃんと店長さんに謝らなきゃいけないことがありまして…」

 

「…へ?」

 

「千束はともかく、私もか?」

 

こほん、と咳払いをして一旦間を置く。

さーて大丈夫だとは思うけどこっからのカミングアウトはもう後には戻れんぞ〜。

悪い方に転がったら最悪出禁…いや、もしかしたらそれ以上もあるかも…?

ううん、ここに来た時点で退路は断ってるようなもんなんだから今更怖気付かない!

どんな結果になろうと受け入れる!よし!いざ!

 

「私の体なんですけどね、少々特殊な能力を持っておりまして…具体的に言うと手で直接触れたモノの記憶を視れちゃうんですよ」

 

「え、なにそれ、紡あんたそんな事できんの!?」

 

「えー!?なにそれすごーい!!」

 

「ありがとうございます。で、あの、チサトちゃんは覚えてないかもなんですけど…私、1度だけチサトちゃんに直接触れちゃってるんですよ。ちょっと前にやったボドゲ会で」

 

「…な、なるほど?それで?」

 

「まあ端的に言いますと……チサトちゃんの記憶を、視ちゃいまして…」

 

「……え、えーっと、それはどこからどこまでかな〜?」

 

「すいません、ほぼ全部です。だから、その……チサトちゃんが今までどういうことをやってきて、どんな所にいたかも知ってしまいました。あとチサトちゃんの記憶から店長さんもどういう人なのかも知ってしまいました…」

 

「と、とととということはつまり、リコリスとDAのことも…?」

 

「スゥー…ええ、まあ、概ね」

 

「な、なるほど、とてもじゃないが確かに誰かが来たら困るような内容だな」

 

「やっぱり、知っちゃまずかった内容ですか…」

 

「基本的に存在を知られてはならん機関だからな…普通であれば知られたと分かったら即口封じだな」

 

「ちょっ、先生!?紡は駄目だよ!?」

 

「分かってる、だからこの件は一応隠すつもりだ。しかし問題は…」

 

そう言って店長さんが私の方を見てきました。

…?あっそうか!店長さんが恐れてるのは私から情報が漏れることか!

確かにそれが一番の問題ですよね!アッピルしなきゃアッピル!

 

「あっ、もちろん情報漏らす気はサラサラないです。というか情報をうっかり漏らす友達がそもそも居ないんですよね…ふ、ふふふ、ふへ、ボッチばんざーい」

 

「そ、そうか…。いやそれならいいんだが…」

 

「あー、それでも不安なら私の携帯番号と住所も開示します。万が一私から情報が漏れるようなことがあれば口封じも…その、甘んじて受けいれるつもりです。これでどうですか?」

 

「先生…」

 

「…分かった、そこまで誠意を見せられたらこちらもそれ相応の態度で応えるさ。この事は本部には内密にしておくことを確約するよ」

 

「あ、ありがとうございますぅ…。一応聞いておくんですけどタキナちゃんもリコリス、ですよね?」

 

「はい、そうです」

 

「ですよね〜。まあその前提で進めなきゃさっきまでの話できないですし。あ、一応言い訳させて欲しいんですけど、この記憶を視てしまう能力って任意で発動できる訳じゃなくてパッシブで発動してるんです」

 

「つまり千束さんの記憶を視てしまったのは紡さんの意思ではない、ということですか?」

 

「はい、そうなんです。私は普段から…こんな風に手袋をしてうっかり記憶を視てしまうのを防いでるんですよ。ただあのボドゲ会があった日はボドゲ会中にちょっと蒸れてしまったので外しちゃってたんですよね。それでたまたまチサトちゃんと手が重なっちゃって…」

 

「ほーん、偶然に偶然が重なった結果、ってわけね。そりゃしょーがないわ。意外と紡も苦労してんのね」

 

「あはは…」

 

最初にこの能力が発覚した時はそこそこ苦労した。

なにせこの能力は無機物にも発動するため、そこら辺にあるものにうっかり触れようものならそれの記憶を勝手に見せられるのだ。たまったもんじゃない。

だからこの手袋は能力が発覚してからはあんまり外したことがない。

今回の件は本当にうっかりすぎた。そのうっかりで口封じされて危うくこの世とサヨナラバイバイするかもしれなかったのだからほんとに肝が冷えたわ…。

 

「で、です。実はまだ話は終わってないんですよ」

 

「え?まだあんの?」

 

「先程までのお話ももちろんメインの1つなんですが、もう1つのことを話すのには先程の話を先にしておく必要があったんです」

 

「してそのもう1つの話とは?」

 

「えーっと………これです」

 

「箱…?中身見てもいい?」

 

「はい。というか見てもらわないと困るんです」

 

「それじゃ失礼して………えっこれ!?」

 

「銃、ですか」

 

「紡、これはどこで?」

 

「この間のガス爆発があったところの近くで拾いました。最初はおもちゃかと思って鞄の中に入れちゃったんですけど、家に帰ってから取り出してみたらなんか妙にリアルっぽかったので安全のために中の弾だけ取り出して保管してました」

 

「これはいつ拾ったんですか?」

 

「昨日、ですね。昨日公園でチサトちゃん達と会った時にはもう既に鞄の中にありました」

 

「おおうマジか…とりあえずこれは色んな意味で危ないからこっちで預かっとくね」

 

「マジで助かります!私が持ってても銃刀法違反で捕まるだけですし、どう処理しようか困ってたんですよ…。アッ、すいません、ちょっと肩の荷がおりたのと同時にどっと眠気が…もう限界です…」

 

「あーうん、暫く横になっときな、そのうちしたら起こしてあげるから」

 

「ありがとう、ござい、ま、、す……」

 

「うん、ぐっすりおやすみ…」

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

「本当に寝ちゃいましたね…」

 

「しょうがないよ、ほんとに一睡もしてなかったっぽいし。…紡は不安でしかたなかっただろうね。私たちに本当のこと話すの、すごい勇気必要だっただろうし」

 

「いくら千束のことが好きだからっていっても、千束が人を殺してないっていっても、リコリスが人殺しである事には変わりはないしね。多分最悪口封じされることを前提にここに来てたまであるかもね?」

 

「そうかもねー。だってさ、記憶のことも、この銃のことだってそう。紡は隠し通すことはできたはずだし、紡が何も言わなかったらあたしたちは知る由もなかった。ただの店員と常連客の関係で、終わるはずだったんだよ?」

 

「でも、紡さんはそうしなかった」

 

「そう。それってさ、今の関係が崩れてもいいからあたしたちに対して正直でありたかったってことでしょ?あたしはそれがすっごく嬉しいし、すごいことだと思うんだ。

ミズキの言う通り、多分最悪死ぬかもって覚悟でここに来たんだと思うよ。寝不足は多分ここに来て全てを開かすかどうかを夜通しずーーっと考えてたんだよ、どこにも相談できる人がいないから1人でね」

 

千束は紡の頭を撫でていく。

優しく、優しく、今までの苦労を労うように。

 

「こいつ〜可愛い顔して度胸は一人前か〜?うりうり」

 

「千束、たきな、それとなくでいいからしばらくの間は紡の周囲を警戒してあげてくれ。もしかしたら紡が気づいていないだけで狙われてるかもしれんからな」

 

「「了解!」」

 

「ミズキ、疑ってる訳じゃないが念には念をだ。紡の情報をできるだけ調べてくれ」

 

「あいよー」

 

「あー先生紡のこと信用してないんだー!」

 

「違う、これも紡のためだ。いずれ紡の存在が本部にバレたとしても、彼女が完璧な白であることを予め裏付けていたら口封じを避けれるかもしれん。そのための情報収集だ」

 

「ふーん?まあそういうことならいいけど……あっ!たきな!もし紡の周囲で怪しい人を見かけても今度はぜっっっったいに囮にするなよ?」

 

「わかりました」

 

「ならばよし。それにしてもよく寝てるなー。これしばらく起きないんじゃない?先生お店どうする?」

 

「ふむ…楽しみにしていたお客さんには悪いが、今日はもうこのまま臨時定休日ということにさせてもらおう」

 

「うっひひ、さっすが先生、わかってる〜!じゃああたし奥から毛布取ってくるから、たきなは紡を見守っといてー」

 

「了解です」

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

死にたい。

あ、いや、違うんです、急にヘラったとかそういうのじゃないんですよ。

私1人のためにわざわざお店を臨時休業にさせてしまったことに対して死にたいと思ったんです。

仮にも今日はタキナちゃんの初お仕事、制服お披露目の日ですよ?そんなん色んな人が見たいに決まってるじゃないですか!

 

そんな記念すべき日を私が台無しに!

もうね、いっその事その場でパパっと口封じしてもらって何事もなく営業再開してもらってた方がよかったんじゃないかなあ!!??

そんな感じのこと言ったらチサトちゃんに「アホか!」としばかれました。

罵倒と軽い暴力は我々の業界ではご褒美です本当にありがとうございます!

 

ああそうそう、結局私のことは信用して貰えたらしいです。

店長さんからは一応しばらくの間チサトちゃんとタキナちゃんに私の周辺を警戒させてくれるらしいですから安心していいとのお達しでした。

助かる。(天下無双)

やべえよやべえよ、合法的に美少女ボディーガード2人が私の傍で守ってくれるなんていったいいくらお金を払えばいいんだ???

まあこれ監視も兼ねてるんでしょうけどね。

 

それとこれは私の安全を確保する1つの策として店長さんから提示されたんですが、たまにチサトちゃんたちリコリスの手伝いをしてくれないか、と。

もちろん手伝うというのは私の能力を使っての手伝いを指しています。

これによりリコリス・DAの存在を知ってしまった口封じをしなければならない一般人から、リコリスの監視付きでDAの捜査に協力してくれている逸般人にランクアップ。

つまり例え本部に私の存在がバレても口封じを避けれる可能性があるということですね。

 

もちろん私は命が惜しいのでノータイムで首を縦に振りましたとも。

生存確率は少しでも上げたいですからね。

 

そうそう、店長さんとそんな話をしてたらとんでもないイベントが確定してしまったんですよ。

 

「あ、紡!今度警護ついでに紡の家に遊びに行っていい!?パジャマパーティーしよ!」

 

「ヒョ???あっはい、どう、、ぞ…?」

 

「やったー!パジャマパーティーねパジャマパーティー!お土産持ってくから楽しみにしててねー!」

 

美少女2人とのパジャマパーティーが確定しました。

ッスゥー…私やっぱり口封じされちゃうのかな???




オールナイトは、やめようね(前半半分寝ながら執筆)
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