リコリス・リコイルの世界に何も知らない人がマジの一般ピーポーとして転生した話   作:予備肉食

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前回からかなり空いたので簡単に分かる前回のあらすじ
紡ちゃん、大胆な告白


4話 Easy come,easy go

一世一代のカミングアウトから今日で1週間。

今日はかねてから計画していたパジャマパーティーの決行日です!

昨日は遠足が楽しみな小学生よろしく寝付けなくなった…なんてことはせずちゃーんと寝ましたよ!ええ!

 

チサトちゃんに当日寝不足だったらパジャマパーティーなしと言い渡されたので普段からやってるストレッチに加えてツボ、ホットミルク、アロマと普段ならやらないくらい過剰に寝付きをよくすることやりました。

おかげでぐっすり、おめめはパッチリです!

今回初めてアロマ使いましたけど正直悪くなかった…、毎日はちょっと面倒かもだけどたまになら全然ありですね。

これからは特別な日に限らず定期的にアロマ使っちゃいましょうか。

 

「ふぅ…埃なし、水垢なし、ゴミも全部出した!あとは鏡を見て……うん、顔色よーし!!」

 

掃除のチェックは入念に3回しました。

なにせ今日この家にやって来るのは超絶美少女のチサトちゃんとタキナちゃんですからね。

そりゃあ気合いも入るってもんですよ…!

まあこの家に友達を招くのって実は初めてだから正直かなり浮かれてるかもですね。

さーてそろそろ夕飯の食材を買ってきてくれた2人がやってくる頃ですかね?

 

ピンポーン

 

「噂をすればやってきましたね〜。はーい!」

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

「紡おまたせー!!千束ちゃんとたきなちゃんがやってきたぞ〜!」

 

「いらっしゃいませ〜、2人とも待ってましたよ〜!ささっ、どうぞ上がってくださいな」

 

「おっじゃまっしまーす!」

 

「お邪魔します、紡さん。これ、頼まれてた夕飯の食材です」

 

「ありがとうございます!ほんとは私も一緒に買い物したかったんですけどねぇ…。お2人をお招きするからには完璧な状態で出迎えたかったので涙を飲んで感謝の入念なお部屋掃除をせざるを得なかったんですよね…」

 

「そんなに私たちと買い物したかったんですか?」

 

「そりゃそうですよ!(食い気味)合法的にできる美少女とのお買い物はQOLを爆アゲしてくれるって古事記にも書いてあるんですよ!?したいに決まってるじゃないですか!」

 

「はあ、多分古事記には書かれてないと思いますけど、とりあえず紡さんが一緒に買い物したかったのは凄く伝わりました」

 

いや冗談抜きにほんっっっっっとうに行きたかった。

最初一緒に買い物する?って聞かれた時はそりゃあもう天にも登る気持ちだったのに…。

 

「それにしても紡の家、セキュリティもそこそこ高いし、ここ11階だし。結構いいとこ住んでんね?」

 

「まあ仮にも女の一人暮らしですからね〜、多少値が張るとはいえセキュリティは大事ですよ」

 

「一人暮らしなんですか?てっきりご両親の方と一緒に暮らしているのかと思ってました…」

 

「あー親は海外でお仕事してるらしいんですよ。お金も毎月仕送りでかなりの量送られてきますから特に不自由な生活はしてないです」

 

「ほえー海外で働いてるんだ?すごいねー」

 

「そうですかね?送られてくるお金の量からして相当稼いでるのは分かりますから多分優秀なんですかね?まあ私の両親の話は置いといてとりあえず時間もいいくらいなのでさっさと料理作っちゃいましょうか!」

 

「ですね。私も手伝います」

 

「あたしもあたしもー!」

 

「助かりますー!皆で美味しいお料理作っちゃいましょー!」

 

実を言うと今回料理に関しては当初はお2人のお手伝いなしで私の料理を振る舞おうと考えてたんですよね。

ただよくよく考えてみると、そんなことしたらお2人は優しいですから申し訳なさそうにするかもしれません。

護衛兼監視のためとはいえせっかくのお泊まりパジャマパーティー、招待者であるお2人にはなんの憂いもなく楽しんで欲しい…!

となれば私の料理でもてなしたいなんてちっぽけな欲望かなぐり捨てて、お2人にも手伝ってもらって皆で楽しんだ方が100倍いいに決まってます。

 

…決して2人の美少女に囲まれてキャッキャウフフしながら料理を作るの天国なんだろうな、とか考えてその欲望に負けたとかではありませんよ、ええ。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

「ご馳走様〜、いやー食ったわ〜」

 

「美味しかったですね。流石に一人暮らしをしてるだけあってお上手ですね紡さん」

 

「そんなことないですよー。お2人のお手伝いもありましたし、私なんてそんな」

 

「手伝いと言っても私と千束さんは紡さんの指示に従っただけですから実質紡さん一人で作ったのと変わらないと思うんですが…」

 

「そーだよ紡。そんな謙遜しなくていいんだぞ〜、めっちゃ美味しかったんだから」

 

「ふ、ふへっ、そんな褒められてもキモい笑い声しかでませんよ?」

 

自分で言うのもなんですが今回作った料理めちゃくちゃ美味しかったです。

いつもの2割、いや5割増しで。

これ確実に美少女が作ったというブランディングで味にバフかかってますね、間違いない。

 

「さて、この後は一旦お風呂に入ってパジャマに着替えるわけですが…誰から入ります?」

 

「はいはーい!あたしに1つ提案がありまーす!」

 

「どうぞ、チサトちゃん」

 

「全員で一緒に入らない?」

 

「ぶーーーーーっ!!??ゲホッケホッ……え、あの本気で言ってます?」

 

「本気と書いてマジだよ」

 

「いやいやいや、流石にそれはどうかと思うんですけど…タキナちゃんも何か言ってあげてください」

 

「千束さん、紡さんもこう言ってますからここは」

 

「たきな!!」

 

「…なんですか千束さん」

 

「今日はね、護衛ともう1つ先生に頼まれてるの」

 

「はあ、それはなんですか?」

 

「そう、それは親睦を深めること!流れで私たちと協力関係になってしまったとはいえこちら側に来たからにはもはや一心同体。だからこそ!1度全員で裸の付き合いってやつをするべきというわけなのよ」

 

「…それは店長に頼まれた任務ということなんですか?」

 

「そう!(大嘘)」

 

「そうですか、任務なら仕方ありませんね。紡さん、全員で入りましょうか」

 

「いやいやいやいやいやいや、絶対騙されてますよこれ!」

 

「そうなんですか千束さん」

 

「先生がそんな嘘をわざわざつくと思うか?」

 

「…考えられませんね」

 

「でしょ?ほら、紡もパジャマを持ってさっさとお風呂にいくぞー!」

 

「えっ、ちょっそんなっ、美少女2人と入るお風呂なんて私死んじゃいます!離して!死にたくない!死にたくなァァァァァァい!!!!」

 

◆ ◇ 美少女2人+‪α入浴中 ◇ ◆

 

死にました。(n回目)

いやもう…なんか、こう…すごく、凄かったです。(語彙力)

今日のお風呂場は正に桃源郷だったのではないでしょうか???

今日のことはちゃんと日記に書いて絶対に忘れないようにしましょう。

気絶しそうになりましたがギリギリ踏ん張って天国を目に焼き付けました。

正直こんだけいい思いしたので明日マジで死ぬんじゃねーかな?なんて思ってます。というか死ぬでしょこんなの。

 

「紡〜大丈夫〜?はい、水」

 

「あ、ありがとうございます…。…ぷはぁ、あー死ぬかと思いました」

 

「あははっ、かわいい反応するもんだからからかっちゃった〜」

 

「分かっててやってたの意地悪ですね…。刺激強すぎですよ…天国でしたけど」

 

「千束さん、これほんとに任務だったんですか?」

 

「ゑ゛。アーウン、ソーダヨー?ホントダヨー」

 

「…帰ったら店長に確認しますからね」

 

「嘘でしたごめんなさい」

 

「はぁ…親睦を深めるべき協力者をのぼせさせてどうするんですか」

 

「だ、だってー、こうでも言わないとたきなも入ってくれないじゃんかよー」

 

「…もしかして主な目的ってそっちだったんですか?」

 

「どっちも!」

 

「とりあえずもうくだらない嘘をつかないでください」

 

「はーい……ん〜それにしても人の家に来ると失礼なんだけどなんかこう、物色というか面白そうなものないか気になっちゃうね」

 

「うちにはそんなに面白いもの置いてないと思いますけど…まあ、色々見てもいいですよ」

 

「ほんと!?じゃああれなに?」

 

「あーあれはですね───────」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「一通り聞いてみたけどアニメのグッズとかが結構多いんだね〜」

 

「まあ、一応オタクですからねー。これでもオタクの中ではコレクションは少ない方ですよ」

 

「えー、これより多いのが普通なの?すごいねー」

 

「あの、この棚にある本はなんですか?全部背表紙が同じように見えますが…」

 

「あーそれは…日記、ですね。私の」

 

「え、紡の日記!?見たい見たい!」

 

「ん〜まあつまらない物だと思いますけどいいですよ」

 

「やったー!それじゃ早速……うわ、文字びっしり」

 

「かなり詳細に書かれてますね。これはいつから?」

 

「5歳の時から書いてるはずですね。だから今書いてるので13冊目になります」

 

「13冊…うわ、うわ、うわわわわわ、全部のページが端っこまで文字びっちり…。これを毎日書いてるの?凄すぎるでしょ」

 

「それでも書きたいこと全部書けてないから満足はしてないんですけどね。病気になった日も忘れずに日記を付けてますよ。」

 

「なぜここまでして日記を?これは習慣的に書いているというよりはむしろ…」

 

「少し狂気的…そう、見えますよね」

 

「い、いやーそんなことないよ!ね、たきな」

 

「大丈夫ですよチサトちゃん、別に全然気にしてないですから。まあ、これはしょうがないんですよ、全部私が明日の私のためにしている事なので」

 

「…それはどういうことですか?」

 

「別にこれは隠すほどのことではないんですが…私消えるんですよ、記憶が」

 

「「え」」

 

「あーもちろん毎日という訳ではないんですよ?不定期的に消えちゃうんです」

 

「不定期的?」

 

「はい、次に記憶が消えるのがいつかは私にもわからないんですよ。来週かもしれないし、1ヶ月後かもしれない。来年まで何も起きないかもしれないし、或いは、明日かもしれない」

 

「それは…すごいですね」

 

「治療法はないの?」

 

その問いに私は笑って首を横に振った。

 

「いやーそれが無いんですよね。というか、そもそも脳に異常なんてないんですよ」

 

「脳に異常がない?じゃあどうして」

 

「これがわからないんですよ。色んな病院に行ったりしたらしいですけどその全てから、脳に異常があるどころか寧ろド健康な脳そのもの、なぜ記憶が不定期的に消えるのか全く理解ができない、と」

 

「なんでしょう、未知の病気でしょうか?」

 

「さあ?わからないです。ただまあ私はこれは代償なんじゃないかな、と」

 

「だいしょー???」

 

「人間ってよくできてるんですよ。何か特別な力であったり、過ぎた力を持つと、何かしらのデメリットでもってバランスを取ってくるんです」

 

「それは…っんん……」

 

「まあとにかくそのデメリットが私はたまたま不定期な記憶の消去だったってだけですよ」

 

「…意外と軽く言いますね」

 

「まあ、日記書き始めたのもその時からですし、この体とも10年以上の付き合いですからね〜、流石に慣れましたよ」

 

「一応聞いておくけどあたしと出会ってから記憶は消えてる?」

 

「まだ消えてないですよ。まあ消えても日記全部見直せばいいんですよ。そしたらぜーんぶ元通りなんですから」

 

「そんなもんなの?」

 

「そんなもんです」

 

「そっかー…強いねぇ紡は」

 

重くない?ねえ空気重くない???

いやこうなったのどう考えても私のせいなんですけどここまで沈むと思わないじゃないですか。

あっ、ちょっと曇った顔のチサトちゃんとタキナちゃんすごくイイ…じゃねーよ何やってんだ私、今日はキャッキャウフフする日だろうがよどうしてくれんだこれ。

いやほんとにどうしようこれ、友達なんて2人以外に出来たことなんてないのにこっから空気の調子をライジングさせる方法なんて知るわけないぢゃん!!

 

「よーし、なんかゲームでもやるか!」

 

「!いいですね!やりましょう!!」

 

「もう寝る時間では…?」

 

「ばっかたきな、こんな空気で寝れるか!もっといい空気にしてから寝るぞ!ていうか寝るにはまだ早いでしょ!これも任務、ほらほら」

 

「わかりました」

 

「タキナちゃんって任務って言われたら途端に言うこと聞くあたりチョロいですね〜」(コソコソ)

 

「まあある意味それが今のたきなのカワイイところだから」(コソコソ)

 

「…2人でなにコソコソ話してるんですか?」

 

「いやーなんでもないよ〜!よーしそれじゃあ…何して遊ぼっか」

 

「ノープランなんですね…」

 

この後ボードゲームやテレビゲームで遊んだりしていっぱい楽しんだ。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

眠れません…。

中途半端に楽しんだせいで少し目が冴えてしまったんでしょうか?

千束さんは、ぐっすり寝てますね…幸せそうな寝顔が少し腹立たしいです。

ん…?紡さん…?

 

ムクッ…ゴソゴソ、ゴソゴソ…カラカラ…パタン

 

紡さんが起きたと思ったらベランダの方に出ていってしまいました。

…護衛対象なので一応ついて行きましょうか。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

カラカラッ

 

「ん?…ああ、タキナちゃんですか」

 

「護衛対象ではあるので一応ついて行こうかと。お邪魔でしたか?」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ。ありがとうございます、心配してくれて」

 

「眠れないんですか?」

 

「ええ、眠れないんですよ」

 

「私は中途半端に楽しんだので目が冴えた状態だったんですけど、紡さんも?」

 

「…怖くなっちゃったんですよ」

 

「怖くなった、ですか」

 

「私記憶が消えるのはもう慣れたって言いましたけど、あれ嘘です。怖いものは怖いんです。こんなに楽しい記憶が、もしかしたら明日には消えて忘れてしまうかもしれないって考えたら寝ようにも寝れないですよ」

 

「消えても日記で元通りになるのではなかったのですか?」

 

「あれは誇張表現です。日記は万能ではないんです、書かれたことを読めばある程度記憶は修復できます。でもその時に感じたことまでは絶対に思い出せない、全てを日記に書くことは出来ないんです」

 

「それは…」

 

「私の記憶が消えるタイミングは意識がなくなるタイミング、つまり気絶したり眠ったりすると消えるかもしれないんです」

 

「なるほど、だから寝れないんですね」

 

「ええ。でも大丈夫です。ここで気持ちを整理したらちゃんと寝ますよ」

 

「…本当に大丈夫なんですか?」

 

「…実を言うとこういうことは初めてではないんですよ。何度もあります。多分以前に記憶を無くすより前もやったことがあると思います」

 

「…」

 

「でもどんなにいやだいやだって駄々をこねても、前を向かなきゃいけないんです。だって私の後ろっていつ消えるか分からないですから、後ろなんて見ててもいい事なんてないんですよ」

 

「前を…」

 

「『What will be will be』。『なるようになる』、です」

 

「…それ何かの作品の受け売りですか?」

 

「ウッ、わかりますか…こういう英語の格言みたいな言葉って使ってみたくなるんですよね〜」

 

「ふふっそれもオタクのサガってやつですか?」

 

「ええ、そりゃあもう……え、今笑いましたよね?」

 

「笑ってないです」

 

「え、いやでも今ふふって」

 

「笑ってないです」

 

「ちょっ、もっかい、もっかいだけお願いします!」

 

「もう大丈夫そうなので寝ますね、おやすみなさい」

 

「えー!そんなあ〜…」

 

カラカラッパタンッ!

 

嘘はつかない人だと思ってましたけど、優しい嘘をつく人でしたね。

千束さんも気に入るわけです。

しかし、前を向かなきゃいけない、ですか。

……いえ、今は深く考えないようにしましょう。

考えることを放棄すると私の意識は徐々に微睡んで───────

 

「ありがとう、そしておやすみなさい、タキナちゃん」




リアルに忙しくなっちゃってちょっと執筆サボってました。
正直エタったと思った人いたと思います。オレもソーナノ。
今後も不定期ですが時間だけでも固定しときたいからとりあえず時間は…19時くらいにしときます。
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