【本編完結】お菓子作りが得意なトレーナーと、無慈悲するマヤノトップガン   作:出遅れ系トレーナー

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~~~~妄想ウマネスト警報~~~~



日常回。お菓子も出てこないので飛ばしてOKです。



~~~~妄想ウマネスト警報~~~~





遊んで欲しいウマ娘と巻き込まれるトレーナー

「トレーナーちゃん!新しいVR…なんちゃらを買ったの!一緒にやろ~!?」

「VRぅ?」

 

 

世間では夏休みが始まる今日この頃、真っ昼間から私室に突撃してきたマヤノが持ってきたのはVRゴーグルだった。え、ゲームするの?

 

 

「そうだよ!倍率すごく高かったけど、ようやく2つ目が買えたの!だからみんなで一緒にやろうって話になったのだ☆」

「みんなでって…2つしかないじゃない」

「フラワーちゃんもデジタルちゃんも既に持ってるんだよ?だから足りなかったのはトレーナーちゃんの分だけなの!」

 

 

既にやる気満々のマヤノ。尻尾もブンブン揺れている。

 

 

「…うーん。私そういうのは苦手だからできればやりたくないんだけど」

 

 

でも正直ゲームは得意じゃない。お菓子作るのが楽しいってのが主な理由で、そういったモノに触れる機会がほとんどなかったんだよね。でもそんな態度を取ってしまったからだろうか。我らがマヤノさんは、ほっぺたを膨らませ始めた。もしかしなくともこれはまずいのでは…?

 

 

「んも~!せっかく宝塚記念もテストも終わって余裕ができたんだから、トレーナーちゃんはマヤたちと一緒に遊ぶの!というか遊んで!?トレーナーちゃんがいないとマヤつまんない~っ!」

「わ、わかったよ。行けばいいんでしょ行けば…って、ちょっマヤノ!お願いだから強引に運ぶのはやめてくれ~!」

 

 

こうして本日も私はお姫様になりました。なしてや!

 

 

「ただいま~。トレーナーちゃん確保して来たよ☆」

「お帰りなさいマヤノさん」

「そこそこ時間かかりましたね。そのご様子ですと、ごねられたところを強引に連れてきた感じですか」

「まあね~☆」

「まあねじゃないが」

 

 

マヤノに攫われて運び込まれたチーム部屋では、既にフラワーとデジタルが準備万端で待機していた。今日は全体でトレーニングお休みの日だったか。休日なんだから休めばいいじゃん。…って、みんなして半目で見ないでくれない?ここまで来たしちゃんと付き合うからさ…。というかなんで毎回思ってることが筒抜けなんだ?…え、顔に出る?マスクで誤魔化せないかな?…目が言ってるから無理?あ、そう…。

 

 

「ということで~?じゃじゃ~ん!ウマネスト~☆」

「「わ~!」」

「わ、わ~…」

 

 

マヤノが取り出したのは4人の男女が描かれたゲームディスクだった。ウマネストってなんだ?って思ったけど、なるほどこれからやろうってゲームの名前か。ちゃんと説明書がついてるみたいだし、せっかくだから読んどこ。

 

 

「えっと何々?ユーザーは自動で選択された職業に就き、チームメンバーで団結して悪の大魔王を討伐しましょう!…うーん。こういうのってすごく難しいんじゃないの?」

「そんなことないよ!自動で適切な職業を選んでくれるから無理せず遊べて、トレーナーちゃんにもぴったりのはずなの!」

「逆に言えば初期職業は選択できないので、やりたい職業に就けないこともあるんだとか」

「ダメじゃん!」

「でも後から変更することも可能みたいですよ。特にデメリットもないそうですし」

「へぇ…?」

 

 

まあとりあえずやれるだけやってみるか。せっかくのお誘い(強制)だし、3人が楽しめることを優先しましょ。

 

 

 

「それじゃあ始めるよ~!スイッチ~、オ~ン☆」

 

 

 

──────────

 

 

 

「おうふ…なんか知らないけど始まってるっぽい?」

 

 

ゲームを始めたらしい私が立っていたのは、中世風の噴水の前だった。他の3人はどこに行ったのかとキョロキョロと周りを見ていたら、すぐ近くで光の柱が立ち上がり、そこから人影が現れた。まあ普通にマヤノだったが。

 

 

「トレーナーちゃん!ちゃんと始めてくれたんだね!」

「まあね。あそこまで来てやらないのは…えっ?マヤノ、何その服!?」

「ん~?えへへ~。かわいいでしょ?」

「…確かにかわいいけど!」

 

 

マヤノの服は大胆に胸元が開いていて、スカートの方はヒラヒラで短かった。なんかマントもつけてるし。

 

 

「ふぅ。無事にゲームにログインできましたね」

「思ってたより普通ですねぇ。革新的技術で作られた究極の体感型RPGって話でしたのに」

「えぇっ!?なんでフラワーの服もそんなにヒラヒラなの!?デジタルのは…普通!」

「普通って何ですか!?」

 

 

フラワーは赤いリボンのついた桃色の極小ミニスカートで、デジタルは普段の私服姿だった。いったい何の職業なんだ…!?

 

 

「ちょっとトレーナーちゃんうるさすぎ~周りの人たちが見てるよ?」

「他の人に迷惑かけちゃダメです…!」

「すみませんでした」

 

 

騒ぎすぎてマヤノとフラワーに怒られてしまった。周囲の人に軽く会釈をすると、ものすごく生暖かい視線を受けるようになった。孫と一緒に初めてのゲームをするおじいちゃんじゃないんです…!この場でいろいろ相談するのも目立って仕方がないってことで、宿の部屋を借りてそこで相談することになった。

 

 

「でさ~?みんなは何の職業だったの?マヤは錬金術士だって」

「私は聖女でした」

「デジたんは勇者ですね。ウマネストはよくわかってらっしゃる。(…ただ勇者の初期装備は私服固定だとか言って勝手に脳内スキャンして現実の服を持ち込むのは勘弁して欲しかったですけど)」

「みんなすごいね。私は………えっと、どこ見ればいいの?」

「「「ズコー」」」

「だってわからないんだよ~…」

「と、トレーナーちゃん。まっすぐ正面を向いたときに、視界の右上になんか文字が並んでない?」

 

 

マヤノに言われた通りにして右上を確認すると、確かに文字が並んでいた。

 

 

「おお、なんか書いてある。えっと…?職業:パティシエ?」

「だろうね」「そうでしょうね」「妥当かと」

「納得されてる!?というかこれっぽちも戦闘職じゃない!?戦うゲームじゃないの…!?」

 

 

なんだよパティシエって。まさかお菓子職人が戦うのか!?困惑する私を尻目に3人は非常に楽しそうなんだけども。

 

 

「アイテムに関してはマヤに任せておいて!ドカーンってするレシピを思いついちゃったし☆」

「回復は私ができるみたいですね。蘇生も可能です。それと、レベルが上がると攻撃魔法がたくさん覚えられるみたいですよ」

「私は勇者らしく前衛でバッサバッサ斬る感じですかね。爆弾の調合が終わったら、武器の方もお願いしますよマヤノさん」

「おっけ~☆」

 

 

えぇ…?調合便利すぎるでしょ。何でもできるのかな。

 

 

「調合で武器や料理を作れるなら武器職人とか菓子職人とかは確実に要らないのでは…?」

「本来なら序盤は足りない部分を量産品でなんとかするそうですよ。ただ閃きに優れたマヤノさんが錬金術士を引いてしまったので…バランスが崩壊しました。レシピが無限にあるから自由度が高いがこのゲームの売り文句だそうですけど、逆に言えば閃きさえあれば何でもできてしまうんですよ」

「てへっ☆」

「しかも蘇生が使える聖女にフラワーさんが初期で就いているので、フラワーさんを守り切れるなら壊滅の恐れもないかと」

「えへっ」

 

 

くっ、2人ともかわいいのがズルすぎる。というかこれはひどい。すごくヌルくなってるっぽいけど、やってて楽しいのかな?

 

 

「みんなで休日を遊ぶのが目的だから問題ないよ!というか負けると嫌な気分になるから爽快なほうがいいし!」

「ですです」「そうですな~」

「まあ3人がそういうなら私はそれでいいけど。…ところでマヤノはさっきから何を作ってるの?」

 

 

ぐるこ~んぐるこ~んとか言いながら通りの店で買った火薬やら木の実やらを乱雑にぶちこんでるけど。爆発したりしないよね…?

 

 

「これのこと?それはもちろんローゼフラムだよ☆」

「「え゛」」

「???」

 

 

突然フラワーとデジタルの顔が歪んだ。ローゼフラムってなんだろ。

 

 

「ローゼフラムってあのローゼフラムです?」

「うん!」

「まだ経験値を1すら得てないのに…」

「負けそうになった時の最終手段だよ!マヤたちが全員やられちゃったら、トレーナーちゃんにポイしてもらうの!」

「まあ確かにそれがあれば全滅は防げそうですが。フレンドリーファイアが無いからって容赦ないですね…」

 

 

私完全に荷物持ち扱い!?やはりパティシエが悪いのか?

 

 

「だってマヤたちが全滅して魔物にチョメチョメされるよりよくない?」

「ちょ、チョメチョメ?え?このゲーム全年齢じゃなかったの?」

「もちろん全年齢だよ。驚いて慌てるトレーナーちゃんの反応が見たくてちょっと言ってみただけ…痛い痛い!フラワーちゃん蹴らないで!?ってえ、嘘っ!?フラワーちゃん!体力っ!マヤの体力減ってるからっ!?」

 

 

フラワーに蹴られたマヤノが壁で跳ね返って再度フラワーに蹴られるループが目の前で起きている。何故か体力も減ってるし。というかこんなに騒いでうるさくないのだろうか。

 

 

「…このゲームフレンドリーファイアは存在しないんじゃなかったの?」

「マヤノさんが残念なことを言ってしまったので、フラワーさんから敵扱いされて、それがシステム的に敵対判定されたんでしょうね。このゲーム、プレイヤーキルは不可能な設定になっているんですが、同じパーティ内だと無効化されちゃうのですか。こんな抜け道があったとは。…しかしフラワーさん、杖術特有のひるみを駆使して壁コンはなかなかやりますね!」

「杖術…?ただのキックにしか見えないんだけど」

「いたっ…あうっ……きゃあああっ!?」

「あ、マヤノがやられた」

 

 

マヤノがフラワーに蹴り倒された。受け身も取れずに顔面から行った…痛そう。拠点だったからかその場ですぐ復活したけど。しかしびっくりしたわ。まあよく考えれば子供もできるゲームが成人向けなわけないわな。…でもマヤノやフラワーのチョメチョメならちょっと見たい待ってフラワーさん人間の身体の作りからして腕はそっちには曲がらなあああ!!!???

 

 

「「酷い目に遭った」」

「自業自得ですっ!もうっ!」

「まあ今回は流石にデジたんもフォローしきれないですねぇ…」

 

 

結局、顔を真っ赤にしてポカポカ叩いてくるフラワーを宥めるのに30分もかかってしまった。ちなみにマヤノは3回、私は5回やられた。2人まとめて壁コンは流石ですぞ!とかデジタルがめっちゃ褒めてたけど、早く止めてほしかったよ。くっ、お菓子さえあればもっと早く誤魔化せたはずなのに…!

 

 

「とりあえずローゼフラム完成したからトレーナーちゃんに渡しておくね。マヤたちがドジって全員きゃー!?しちゃったら、敵に向かってポイしてね。フレンドリーファイアは無いから、最悪投げるの失敗しても大丈夫だよ!」

「…まずやられないようにする気はないの?」

「だって前衛でみんなでポカポカ叩くほうが絶対に楽しいし!」

「ですよね~。バッサリザックリやっちゃいましょ~!」

「わ、私も前衛なんですか!?魔法職なのに!?」

 

 

聖女が杖持って前衛…聞いたことないなあ。そもそも錬金術士も前衛職なんだろうか。

 

 

「いい?フラワーちゃん。世の中には撲殺聖女ちゃんってジャンルもあるからだいじょ~ぶ!」

「…それもそうでしたね。私、いっぱい叩きますっ!」

「いや納得するんかい!」

 

 

というかあるんだ、前衛聖女。この後、3人は私が後ろで応援してる前で7回ほど全滅しそうになりながらもレベルを13ずつ上げた。君たちやりすぎじゃない?そんなこんなで夕方になったので今日はおしまいである。

 

 

「ふぅ。今日はいっぱいボコボコにしたよ~☆」

「でも黒くてぷにぷにしたやつにはしばらく出会いたくないですね。何度全滅しかかったことか」

「実際私たちが全滅した理由、あれだけで3回でしたものね。物理が効かないのに魔法も効き辛いのはズルだと思います…」

「…あの黒いの、爆弾投げたら1発で消し飛んだけど」

「ローゼフラムだからね☆」「ローゼフラムですし」「あれはまあ仕方ないですよ」

「アッハイ」

 

 

ゲームを終えて、片付けをしてる最中の会話も楽しそうで何よりだった。今後もたまには付き合ってもいいかもしれないね。

 

 




多分続きません。3人に着せた衣装については
マヤノ  → ソフィー
フラワー → リアラ
デジタル → 私服
を勝手にイメージして書き上げました。黒いぷにぷには黒ぷに、そのままですね。怒られたら消します。
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