【本編完結】お菓子作りが得意なトレーナーと、無慈悲するマヤノトップガン   作:出遅れ系トレーナー

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Q.なんでこんなに長くなってしまったんですか?
A.カレンチャンとアヤベさんが走るのでヨシ!



無慈悲される赤青

「それじゃあみんな!アオハル杯、頑張ってこ~~!」

「お~!」「はい!」「やってやりますぞ~!」「おっけ~♪」「……任せて」

「バラッバラじゃん……」

 

 

大晦日の前日。大掃除で多忙を極める時期に開催されることになったアオハル杯。うちのチームの名前アンタレスって言うそうだけど(初耳だった)、うちと勝負することになったのはファーストって名前のチームらしい(知らない)。

 

 

「まさかりこちゃんのチームと当たるとはね~」

「あの赤いのと青いのにはとことん苦労させられましたし、デジたんも真の力を解放して勝利をもぎ取ってみせますぞ〜っ!」

 

 

マヤノとデジタルは相手のことをよく知ってるっぽいな。変なオーラ出てるし、目に青い炎が灯ってる。やる気十分って感じだ。

 

 

「真の力って、何……?」

「ああ、デジタルさんはそういう方なので、あまり気にしないほうが良いかもしれないです」

「……なるほど」

「ちょっとフラワーさん!?デジたんの印象操作はやめていただきたいんですけど!?」

「だいたいあってるから反論の余地は無いよデジタルちゃん」

「まあそうだよね。カレンと会った時もだいたいこんな感じだし」

「孤軍奮闘!?」

 

 

が、全員から真の力とやらについてツッコまれて始まる前から崩れ落ちてる。え、この調子で大丈夫?

 

 

「ところでカレン、ファーストって名前のチーム聞いたことないんだけどさ~?マヤちゃんやデジタルさんは知ってるっぽいよね。どんなチーム?」

「「インチキにインチキを重ねた赤いのと青いのが率いるクソチーム」」

「うわ……。寸分違わぬ評価。というかすごい酷評だね?」

「いやぁ、あのチームはどう言い繕ってもクソの一言に尽きますので!」

「うんうん」

「えぇ……?」

 

 

デジタルはいつもこんな感じだけど、マヤノにここまで言わせるなんてどれだけ酷いチームなんだろう?

 

 

「でもだいじょ~ぶ!今回はトレーナーちゃんがついてるもの!というわけでトレーナーちゃん!例のモノを!」

「えっ!?例のモノ!?」

「そそ、例のモノだよ、トレーナーちゃん」

「あ~……。わかった、勝負スイーツの話だね?」

 

 

例のモノって突然言われてもわからないよ。ということで今回の勝負スイーツはこれ、冬林檎のアップルパイだ。秋に収穫した林檎を業務用冷蔵庫内で完熟させ、その林檎を贅沢に使った特製のパイだ。この前デジタルのためにと作ったみかんタルトと同様、飴細工を使って見た目にもこだわった。冷蔵庫から出してきたらみんなの目の色が変わったし、やっぱりウマ娘であっても普通の女の子なんだなあ。

 

 

「わぁ……すごい綺麗ですね~。マヤちゃんのトレーナーさん。これ、ウマスタに上げてもいいですか?」

「え?別にい『これはダメ』……だそうです」

「えぇ~?マヤちゃんのけち~」

 

 

何でダメなんだろう。やっぱり細工が地味すぎるとか?もっと豪華にするべきだったのかな。

 

 

「そんなことないよ?」

「心を読まないで?」

 

 

ところでさっきからアドマイヤベガの元気がないようだけどどうしたんだろう。

 

 

「どうしたのアドマイヤベガ。林檎は好きじゃなかった?」

「違う、林檎は好きな方。ただ、これが思ってたよりふわふわじゃなかったから……」

 

 

元気が無かったのはアップルパイがふわふわじゃなかったかららしい。まあパイ生地はふかふかだけど、ふわふわじゃないもんなあ。

 

 

「すまないね。実は、アドマイヤベガにはレースに集中してもらいたいってカレンチャンから頼まれててね。レース後に件のマカロンを用意してあるから、そちらのふわふわ度は期待していいよ」

「そう、わかった。なら絶対に1着を取ってふわふわマカロンをゲットする」

「いっぱいあるし、勝敗にはこだわってないんだけど……」

「問題ない、勝ってくる。そしてふわふわは誰にも渡さない。全てのふわふわは全部私のもの」

「いや誰も取らないけど!?」

 

 

こうしてアップルパイをほぼ5等分にして完食した彼女たちは、パドックへと向かっていった。

このあとは、普段はレースに出走しない子と一緒に関係者区域で観戦するんだけど、今日は控え室から出るなってマヤノにしつこくお願いされたし、レース観戦はテレビでやるかね~。

 

 

 

──────────

 

 

 

『さあ始まりましたアオハル杯!東京レース場で競い合うのはチームファーストVSチームアンタレス!』

『チームファーストはアオハル杯を企画した理事長の、その代理の樫本理子さんが結成したチームだそうです。対するチームアンタレスは……マヤノトップガン率いるウマ娘たちだそうです』

『トレーナー、いるんでしょうか?』

『本日行われるアオハル杯は短距離、ダート、マイル、長距離、中距離の順で出走します。この出走順は、URA本部の方でくじを引いて決まったそうで、全レース場共通です。この件について運営は一切関与しておりませんので、あしからず。では、出走するメンバーを紹介します』

 

 

「よ~し!まずはカレンの出番だね♪1着取ってウマスタにあげちゃお~っと」

「頑張ってくださいね、カレンさんっ」

「カレンさんなら大丈夫。レースを楽しんできて」

「撮影ならお任せを!」

 

 

最初は短距離だからカレンちゃんだね。マヤの出番は4番目か~。でもそこまでに勝負付いちゃいそう。っと、マヤもカレンちゃんのこと応援しなきゃ。

 

 

「カレンちゃん、がんばt『カ・レ・ン・ちゃあああん!!!わあああああ!!!(ドカーン!!!)』ゑ?」

「ななななんですか!?爆発しましたけど!?」

 

 

び、びっくりした~。誰なの、レース場でふざけてるのは?フラワーちゃんなんてびっくりしすぎて耳が寝ちゃってるし。音がしたほうを振り返ると、カレンちゃんがプリントされた巨大応援団旗を振っている子が。しかもハチマキしてる……。なんか火薬のにおいがするし、花火でも使って演出したっぽいね。

 

 

「あれってもしかしなくとも……ですよね」

「ええ、いつもの子たちね。カレンさんのトレーニングでよく見るわ」

「後ろでスイープちゃんが頭抱えてるから間違いないね。チーム沼添だよ……」

 

 

色々と察するマヤたちであった。

 

 

『どうやらチームアンタレスのカレンチャンには強力な応援団が存在しているようですね』

『あれはもしかしなくとも短距離王のロードカナロアですか。どうやらカレンチャンの応援に……ってカレンチャンは彼女と同じ、チーム沼添所属だったのでは?……ああっと!ロードカナロアが滝のような涙を流しております!』

『いったい何があったのでしょうか?気になりますね』

『さて、そうこうしているうちに全ウマ娘ゲートイン完了……スタートしました!好スタートを切ったのはカレンチャン!鬼気迫る表情で後続をどんどん突き放していくぞ!』

 

 

おお~。カレンチャンのスタートダッシュ速いねえ。……でも速いけど、ちょっと速すぎない?

 

 

「今日のカレンさん、変」

「変……ですか?」

「デジたんには普通に見えますけど」

「いいえ、変よ。普段あんなに飛ばさない。スタート直後は周りの子に合わせて動いて、好位で抜け出す。今日は明らかにオーバーペース」

「「(マヤノさんの大逃げばかり見てるからこれが普通に見えるなんて言えない……))」」

「……なんでこっちを見るの?」

 

 

『最終コーナーを回って最初に立ち上がったのはカレンチャン!これは決まったか!後ろは大きく離れたぞ!残り200!先頭はカレンチャン!これは強い!リードを開いていき、カレンチャン!今1着でゴールイン!圧倒的な『うおおおおおお!!!カ・レ・ン・ちゃあああん!!!』……声援ですね、はい』

『実況さん途中で諦めないでください。そして勝ったカレンチャンがロードカナロアの顔を片手でつかんで……どこかに消えていきました』

 

 

うわあ。カナロアさんがうるさすぎて実況が押し切られてるじゃん。ってカレンちゃんどこいくの……?

 

 

 

─────────

 

 

 

その後のアオハル杯だけど、ダートはデジタルちゃん、マイルはフラワーちゃんが順当に勝った。それで3連勝、マヤたちのチームとしての勝ちは決定。そしてここからは死体蹴りレース。本来やる意味は無いけど、最後までやるようにしちゃったやよいちゃんを恨んでね?

 

 

『チームアンタレス、怒涛の3連勝で東京レース場開催のアオハル杯の勝利チームが確定したわけですが、アオハル杯は5つのレースを1つとして開催しているので、残りの長距離、中距離は問題なく開催します。ファンの皆様は最後までレースを楽しんでくださいね!』

『さて長距離に出走するウマ娘ですが、ファーストはリトルココン、アンタレスはマヤノトップガンです。マヤノトップガンと言えば、今年は宝塚記念と有馬記念のグランプリレースしか走っておりませんが、既に今年の年度代表ウマ娘に選出されていますね。無敗のトリプルティアラウマ娘、ニシノフラワーも惜しかったですが、2大グランプリを圧勝したマヤノトップガンに軍配が上がったようです。それでは出走するウマ娘を……』

 

 

「チームとしては負けたけど、ファーストとしての意地でアンタに勝つ。覚悟しておいて」

 

 

ゲートに入る前、青いのがマヤに向かって宣戦布告してきた。ほほう?せっかくなので煽り返しておこうかな。

 

 

「弱い犬ほどよく吼える~って、マヤ聞いたことあるんだけど~。リトルココンさんは何か知ってる?」

「っ……!」

 

 

あーあ、顔を真っ赤にしちゃって。他の子を煽っていいのは煽られる覚悟のある子だけなんだよ?

 

 

『全ウマ娘ゲートイン完了……スタートしました!先行争いは3番、サクラバクシンオー……』

 

 

スタートして最初の第3コーナー、青いのは中団を走ってる。そしてマヤはそのすぐ後ろ。だって、ここからなら煽り放題だもん。

 

 

「どうしたのリトルココンさん?早く抜け出しておかないとマヤがちぎっちゃうよ?」

「……」

「あれれ~?おかしいな~?わざわざマヤに勝利宣言しに来たのに勝ち方に拘れないんだね~?」

「……くっ!」

「あ~あ~。りこちゃんもかわいそ~。こんなののせいで全敗の烙印を押されちゃうなんてさ~」

「~~~っ!!!アタシはっ!!!勝あああああああつ!!!」

 

 

青いのを全力煽ったら流石に乗ってきた。ふふっ。そう来なくっちゃね!

 

 

『おおっと、ここで中団にいたリトルココンとマヤノトップガンが競うように上がっていく!レースはまだ始まったばかりだが、本当に大丈夫か!?』

『マヤノトップガンの方は菊花賞や春の天皇賞の勝利で豊富なスタミナを持っているのはわかっていますが、リトルココンはどうでしょうか』

 

 

青いのを煽りながらどんどん後続を突き放してみた。普通にオーバーペースだよね。3番手の子とは10バ身くらい差が開いてるのかな?マヤはまだまだ余裕だけど、青いのは息が上がりかけてるみたい。

 

 

「あれれ~?息が上がってるけど大丈夫~?」

「はぁっ、はぁっ……うるさいっ!」

「きゃ~☆こわ~い☆」

「アンタすっごく腹立つ!」

 

 

そのまま競り合って2週目の向こう正面へ。でもマヤに付き合ったせいで青いのはヘロヘロ。大人なマヤは余裕だけどね。

 

 

「ごめんね~?マヤ、トレーナーちゃんのこと大好きだから~。レースでは手加減してあげられないの」

「……は?」

「そろそろ本気出すからさ。遊びはおしまいっ。またレースしようねっ☆」

「……~~~~~っ!!!!!」

 

 

疲労困憊の青いのを放置して、本当のスパートをかける。

 

 

『2週目の向こう正面、マヤノトップガンがぐんぐんと伸びていくぞ!だが2番手のリトルココン追いすがれない!後続のウマ娘が釣られているのか続々とスパートをかけているが、マヤノトップガンは遥か前方その差は20バ身!リトルココンは力尽きているのかスパートできない!これは厳しいか!次々と後続に追い抜かれていく!』

『マヤノトップガンのオーバーペースに乗せられて、スタミナ配分を間違えてしまったようですね』

『その間にマヤノトップガンはどんどん差を開いていく!最終コーナーを曲がって、最初に駆け抜けてきたのはマヤノトップガン!高低差200mの坂も何のその!脚色は衰えない!まだ後方のウマ娘は第3コーナーを回っている途中!マヤノトップガン、今1着でゴールイン!圧倒的な実力差で、アオハル杯長距離を制しました!チームアンタレスはこれで4連勝!強い、強すぎるぞ!』

『このまま全勝してしまうのでしょうか。第5レースの中距離も楽しみですね』

 

 

青いのを無事成敗!真剣レース故致し方なし……ってね☆

 

 

 

─────────

 

 

 

『泣いても笑ってもこれが東京レース場最後のアオハル杯!最終レースは東京芝2400m。9人のウマ娘が走ります。チームファーストからはビターグラッセ他2名、チームアンタレスからはアドマイヤベガが出走です!アドマイヤベガはまだデビュー前との情報が入っております。今後の活躍が楽しみですね!』

『しかし、結局チームアンタレスは全てのレースで3人揃えられなかったようですね。やはりトレーナーは存在していないのでしょうか。或いはトレーナーに魅力がな……ピィッ!?(バタリ』

『どうしました解説の……なっ!?解説さんの意識がない、です!?』

 

 

トレーナーちゃんの悪口を言った解説を睨みつけたら気絶しちゃった。

 

 

「マヤノさん、流石にソレはやりすぎなのでは……?」

「つ~ん。なんのことかわからないな~?」

「ここからピンポイントで殺気を飛ばしたんですか、我々の業界ではご褒美ですけど」

「カレンも可愛さで似たようなことできるけど、ここまでピンポイントは流石に無理かな~?」

 

 

そして解説が担架で運び出されていった。もう出てこなくていいよ!

 

 

「(マヤノさんの機嫌が急降下してるんですけど、フラワーさん何かいい案ないですかね)」

「(トレーナーさんの頭なでなでぐらいしか……今ここにいないですけども)」

「(ダメじゃないですか)」

 

 

聞こえてるよ2人とも。まあいいや。今はレースに集中しないとだね。

 

 

『解説が気絶して退場してしまいましたが、ここから全て私が実況すれば、お釣りがくるので続行します!ということで出走するウマ娘たちの紹介です。まずは3番人気、8枠9番アドマイヤベガ。短距離レースで勝利したカレンチャンと一緒に普段トレーニングしているらしい彼女ですが、まだ本格化に至っておらず、メイクデビュー前での出走です。公式戦での出走経験がありませんので、その実力は未知数と言えるでしょう』

 

 

ほほー、アヤベさんは3番人気か。赤いのが1番人気ってほんと嫌な感じがする。ま、そんなことは起きないし起こさせないんだけども。

 

 

『全ウマ娘ゲートイン完了……スタートしました!先行争いは8番、2番、サクラバクシンオー。1番人気ビターグラッセ、ここにいた。その後ろ1番、7番並んできた。そのさらに後ろ6番、並んで5番。最後尾、ポツンと1人アドマイヤベガ!』

 

 

アヤベさんは順当に追い込みなのね。というかバクシンオーさん本当にレースの枠埋めに出走してるし。あれ?口元から緑の液が……?まさか……、うっ頭が……。

 

 

『向正面、先頭はサクラバクシンオー。団子状態でスタート直後と順位の変動がない!そのまま第3コーナーへ向かう!ビターグラッセ、ここで伸びてくる!前3人をあっという間に追い抜いて先頭に立った!』

 

 

あー。バクシンオーさんはここまでか。でもだいぶ粘ったね。スタミナ不足でもっと早く沈むと思ってたけど。思い返すとマヤの走ってた長距離でも実況さんに名前読まれてた気がする?

 

 

『最終コーナー、最初に駆け抜けて来たのはビターグラッセ!やはりシニア級のウマ娘は格が違うのか!そのリードは5バ身!なんとしても全敗は避けたいビターグラッセ、必死にゴールを目指している!』

 

 

最終直線、先頭はあの忌まわしき赤いの。アヤベさんはまだコーナーを曲がり終えて……。

 

 

「わぁっ。流星群ですっ!アヤベさんの領域は綺麗ですね……」

「むひょおおおお!シャッターチャンスですぞ~!(パシャパシャ!)」

 

 

無数の流星が彼の地より降り注ぐ領域で、その中の1つになったアヤベさんが周囲の流星の光を全て束ねていく。

 

 

「うーん……」

「どしたのカレンちゃん?」

「なんかいつもより流星が多いような気がする」

「ああ~、そう言われてみれば前見たときよりだいぶ多いね」

「(前見たとき……?この前のトレーニングで発現したばかりだからマヤちゃん初見のはずだけど)」

 

 

『ここで来るか!アドマイヤベガ!最終直線に入った瞬間猛加速!だが先頭のビターグラッセとはまだ7バ身の差があるぞ!残り400!ビターグラッセ懸命に逃げる!だが大外からアドマイヤベガ!大外からアドマイヤベガが飛んできた!!残り200!!!ビターグラッセ、苦しいけど粘っている!アドマイヤベガ、驚異的な末脚!泣いても笑ってもゴールまでもう100mしかない!アドマイヤベガ差し切るか!!!アドマイヤベガとビターグラッセ、2人並んでゴールイン!!!!』

 

 

 

─────────

 

 

 

「むふふ……ふわふわ……しあわせ……」

「あ、アヤベさんが溶けちゃったっ……!?」

「ダメだこのウマ娘、早く何とかしないと」

 

 

30分もの写真判定の結果、ハナ差でビターグラッセを差し切ってアドマイヤベガの勝利。したがってチームアンタレスは全勝という成績でアオハル杯を終えた。勝敗には関係ないと約束はしていたが、せっかく勝ってくれたのだしと、一晩掛けて作り直した特製スイーツをアドマイヤベガに渡したのだが、受け取ったアドマイヤベガは表情が崩れてしまい、もう何と言ったらいいかわからないレベルで蕩けてしまった。

 

 

「まあデビュー前の子がシニア級の子に勝ったんだもん。大金星だよ。特にあの赤いの、敗着が確定した時ターフで泣き崩れたまま起き上がれずにスタッフに担架で運ばれていったじゃない?マヤ、もう本当に面白すぎて、涙出てたもん!」

「いやあ、あれは最高でしたな!!!なにせデビュー前の子相手に大人げなく本気でレースした挙句、普通に敗着ですからなあ!!!ありゃ当分立ち直れないですぞ!!!」

「「あ~っはっはっは!!!」」

「ま、マヤノさんとデジタルさんに一体何が……」

 

 

この子たちがたまに壊れるのなんていつものこと、いつものこと。2人の背後に黒いものが見える気がするけど、目の錯覚だし気のせいに違いない。

 

 

「それにしてもトレーナーちゃん。何使ったらこんなにふわふわになったの?このマカロン、前に食べたときより5割増しぐらいでふわふわなんだけど」

「実はこれ、実際にはマカロンじゃなくてトゥンカロンって名前のお菓子でね。生地はパンケーキベースなんだ。クリームをふわふわにするのは慣れてるから、そこはいつも通りだけど」

「パンケーキでもマカロンでも関係ない……ふわふわは全てを解決する」

「カレンもどっちでもいいかな~。こっちのが見栄えがいいし~?……あっ!?ウマスタのいいねがもう400万超えちゃった!?」

 

 

へ~。いいね400万はすごいな。確かに見た目にはこだわったけど、そこまで伸びるモノなんだな。

 

 

「カレンちゃんのいいね数なんだから普通じゃない?」

「だって上げて3分経ってないんだよ!?どこに売ってるのかとか色々コメント来てるし」

「そうなんだ。でも、作ったのがトレーナーちゃんだって言ったらその時は……わかるよね?」

「だだだ大丈夫だよ。絶対に出どころは言わないから!?」

 

 

こうしてアオハル杯は終わった。後日聞いたところによると、アオハル杯は即日で廃止になったらしい。理事長代理が泣きついた。とか、実力差が激しすぎて思ったより盛り上がらなかった。とか噂は色々と耳にしたけど、真実はわからなかった。

なお、東京レース場の場外の公衆トイレでどこかの龍王が縄でぐるぐる巻きにされてたとかいう噂も流れてきたが、こちらも真実は闇の中である。

 

 

 

 

 

 





大差で勝負がつくといったな。アレは嘘だ。
フラワーとデジタル丸々カットしたのに8000文字近くまで膨れ上がったので、複数レースを1話に纏めてはいけないと思いました(小並感)

カレンちゃんは裏表の無い素敵なウマ娘です。
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