【本編完結】お菓子作りが得意なトレーナーと、無慈悲するマヤノトップガン   作:出遅れ系トレーナー

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これでどうやって料理すればいいんだ……




畑を見て絶句するマヤノトップガン

「なぁにこれぇ」

「いきなりですね!?」

「いやこれは誰がどう見てもそうなりますよ。というか本当にどうなってるんですかね……」

 

 

マヤノとデジタルが案内された学園内の畑。そこでは、トレセン学園では非常によく見る『にんじん』が栽培されていた。理事長であるやよいが丹精込めて世話をしていることもあり、普段から最高品質のにんじんが食堂内で振舞われている。

と、ここまでは良いのだが……。問題はそのにんじんの横に『にんにく』『じゃがいも』『とうがらし』『いちご』がラインナップされていたのである。

 

 

「にんじんとじゃがいもは冬、いちごは春、にんにくが夏でとうがらしが秋。収穫の時期が完全バラバラなのにビニールハウスで育ててるわけでもない。でも収穫は出来る。ここだけ異世界空間じゃん」

「それはまあ……そうですね?」

「創作によくあるナーロッパでも見ませんもんねえ。設定ミスでしょうか」

「いや設定ミスって……」

 

 

フラワーの育てている畑の余りの季節感ガン無視度に心底驚いたマヤノだったが、それを見てボケ通すデジタルを見て方向を修正することにした。

 

 

「で。何の料理を作ったの?」

「ほとんど麻婆とアイスですね。ポトフやラーメン、ピザもレシピはあったんですけど、不人気でした」

「……え?麻婆じゃがにんじんとアイス?」

「ええ。皆さん必死にその二つを食べてましたよ」

「……なんで?」

「さあ?」

 

 

激辛+甘味のみという主食がどこかに置き去りにされた、料理とは言えない何かにさらに困惑するマヤノ。フラワーは畑の管理にのみ協力していたので、なぜその2つが選ばれていたのかは気にしていなかった。

 

 

「というかポトフはともかくラーメンもピザもここにある野菜じゃ作れないんじゃない?」

「ですよね?私もおかしいとは思ってはいたのですが……。でも皆さんこの畑でとれたものだけで料理をしていらしたので……」

「やはり設定ミスですn『アグネスデジタルさん。少しあちらでお話がありますので』ひょええええ!?ちょ、まっ!?」

 

 

デジタルは緑色の何かに攫われていった。

 

 

「……よし、マヤは何も見てない」

「右に同じくです」

 

 

哀れデジタルは最初からいなかった扱いにされてしまうのであった。

 

 

「とまあデジタルちゃんがいつも通りだったのは置いておいて、その2つだとにんにくが余りそうだね」

「余ったにんにくは理事長さん渾身のG1プレートって料理に使われたみたいですよ」

「G1プレート?」

「ええ。食べると元気とやる気が漲る最強の料理だとか何とか」

「ふ~ん?」

 

 

突如現れる謎の単語G1プレート。フラワーが追加で説明をするも、マヤノはあまり興味がなさそうである。

 

 

「マヤノさんはあまり興味がなさそうですね?」

「トレーナーちゃんの勝負スイーツでいいじゃんって思ったら関心が持てないかな~」

「あはは……。トレーナーさんと比べるのは酷かと」

 

 

比較対象が比較対象なので当然であった。

 

 

「まあいいや、畑がどんな感じなのか見たかっただけだしね。さーて、帰って冷蔵庫から選んで何か食べよっと。お腹すいちゃったし」

「ま、また食べるんですか?先ほど食べたばかりでは……」

「成長期だから問題なし!」

 

 

ドーンと胸を張って言い張るマヤノ。

 

 

「……食べた分が全部お胸にいくのはズルだと思います」

 

 

そして成長したマヤノをジト目で見るフラワー。だが、当のマヤノはどこ吹く風。

 

 

「フラワーちゃんはぺったんこだもんね」

 

 

いつまで経っても成長しないぺったんこなフラワーを見て、聞こえないようにボソッと呟くマヤノであるが……。

 

 

「……その喧嘩買いましたよ」

「ひゃあ!?ちょっとフラワーちゃん!?」

「このお胸ですかっ!悪いこと言うのはっ!このっ!このっ!」

 

 

ウマ娘であるフラワーには当然聞こえているわけで。後ろを取られたマヤノはフラワーに対処できずされるがままにされてしまう。

 

 

「ひゃうんっ!?ご、ごめんなさい許してぇ!?」

「絶対に許しません!!!」

 

 

なお、マヤノが解放されたのは30分後であった……。

 

 

 

──────────

 

 

 

「ひどい目にあった……」

「自業自得ですよもう!」

「ごめんってば」

 

 

なんとかフラワーの怒りを納めたマヤノ。チーム部屋に帰ってきた2人が扉を開けると、そこには豪勢な料理が並べられていた。

 

 

「えっ……な、なにこれ?」

「さ、さあ?」

「おっ。おかえりマヤノ、フラワー」

 

 

笑顔で2人を迎えるトレーナーちゃんだが、その手には特大アイスが。

 

 

「い、一体何をやってるの?」

「え?ああ。これはフラワーの荷物の近くに落ちてた……。あったあった。このG1プレートってレシピ?なかなか作りこまれてるな~とは思ったんだけど、物足りないから私的にアレンジしてみたんだよ」

「私が見たG1プレートと全然違います!?」

 

 

フラワーが驚くのは無理もない。トレーナーちゃんが作りこんでしまったG1プレートは、どう見繕っても元のG1プレートの3倍はクォリティが高かった。

 

 

「いつものことだけどやりすぎだよトレーナーちゃん」

「え?何が?」

「これじゃG1プレートじゃなくて3冠プレートですよ?」

「そうかな?」

「いやそういうことじゃなくて」

 

 

混沌とするアンタレスのチーム部屋。しかし普段はツッコミ担当のフラワーがマヤノに壊されてしまっていたため、収拾はつかなかったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「採用ッ!このセットを3冠プレートとするッ!」

 

 

その後、魔改造されたG1プレートのレシピを入手したやよいにより、3冠プレートは正式採用となったそうな。

 

 

 

 





※正式採用されません。


まさかの誤字報告をもらったので気合で更新しました。この場を借りて感謝を。
さて、豊食祭シナリオも終わり、新しいシナリオ、そして友人サポカガチャが始まりますね……。
みんな!ジュエルの準備はできたな!イクゾー。

なお短距離マイルシナリオで中距離チャンミを開催したサ〇ゲはアホなのかと思いました。
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