はぁー。
その日の昼下がり、キャスターと二人で居た白野は、長々と溜息をつくと、両手をちゃぶ台に
投げ出し、突っ伏した。
ちゃぶ台を挟んで対面に座り、お茶を飲んでいたキャスターがそんな白野を見て首を傾げる。
「どうしたんですか、ご主人さま?」
コトリと、キャスターが湯呑を置いて尋ねる。
うん、実はね、キャスターも知ってると思うけど、明日レオ達がやって来るでしょ?
「はい、来ますね」
その事については白野に言われるまでもなく、キャスターも知っていた。
普段、凛やラニは結構頻繁に遊びに来るのだが、レオやユリウスのハーウェイコンビまでが
来るのは、その立場もあって、珍しい。
なので、折角の機会だからパーティーでも開こうという話となり、白野も乗り気で準備していた、だからキャスターも白野はレオ達の来訪は楽しみにしていると思っていたのだが、
今になって憂鬱そうな態度を見せている、突然どうしたんだろう?と、キャスターは疑問に
思った。
「レオさん達が来るのに、何か問題でも?」
実は西欧財閥の要であるハーウェイ関係者が来るのは迷惑?
でもご主人さまは立場とかそんな事、気にもしませんよね。
などと思いつつキャスターが問うと、案の定白野はかぶりを振る。
レオ達が来るのは楽しみだし、パーティーを開くのも問題無い。
そこは力を籠めて白野は言うが、
けど。
続く言葉は肩を落としながら言った。
「けど?」
そこでダンスを踊る事になっちゃったんだ
白野はそこでまた溜息をついた。
成程とキャスターは頷いた。
「つまりは、ご主人様はきわどい恰好をして、必要以上に身体を密着させる扇情的な踊りで
フィーバーするのが恥かしいという事ですね、分かります、ご主人様に羞恥プレイさせて、
もじもじさせたいという気持ち、よく分かります」
いや、そんなの分からなくて良いから、というか、いきなり曲解して肯定派にまわらないで
くれないかな?
白野はキャスターの豹変ぶりにツッコミを入れるが、
「勿論ご主人様の相手はこの私、不詳タマモが務めさせて頂きます、ええそうですとも、
絶対他の奴らになんかにはさせませんから」
全然聞いてくれていなかった。
もうBBに頼んで、明日は私の周りだけピンポイントでファイヤーウォールでも張ってもらおうかな。
ぼそりと白野が言うと、キャスターの狐耳がぴくりと動く。
「ご主人様、嫌ですねー、冗談ですよ冗談、そんなカーニバルみたいな踊りする訳ないですよねー」
ボケ倒して、折角頼ってもらえる機会を不意にするのは御免だと、キャスターはコロッと態度を
替え、着物の裾で口を隠し、わざとらしく、ホホホと笑う。
「まあ、レオさん達を招いてのパーティーと言えば、当然西欧風のパーティー、そこでダンスと
言えば、上品なワルツとかになりますよね」
キャスターが正気に戻ったので、白野もそうそうと頷く。
「踊れないですよね、ご主人様は」
そうなんだよねー
と、指をちゃぶ台の上でぐるぐる回しながら白野は言う。
今までそんな上品なものにはとんとご縁が無かった白野である、いきなり踊れと言われても無理がある。
「でもそんなに堅苦しく考えなくても良いんじゃありませんか?どうせ超身内のパーティーですよ、まあ桜さん達が用意しますから気合の入ったものになりそうですけど、どうせお気楽な雰囲気ですから、少しぐらいの失敗はご愛嬌というものですよ」
キャスターはそう慰めるが、白野の顔は晴れない。
むしろ益々暗くなる。
・・・・あのレオが、RECの用意をしてないと思う?
その白野の言葉に、あー、そう言えばそうですねと、キャスターは納得した。
「やらかしを期待されて、その通りになって、しかも永久保存されるのが嫌と、そういう事ですね、ご主人様」
キャスターの言葉に、白野はこくこくと頷いた。
その場かぎりの事なら良いんだけどねーと、かつてのさくら迷宮での事有るごとのRECアタックで精神ライフを削られまくっていた白野は、またもちゃぶ台に突っ伏す。
「ふむ、そうですねー」
キャスターは指を顎に手をあて少し考え込むと、なにか良い手を思いついたのか、
ぽむと手を打つ。
「私、良い解決方法を思いつきました」
にこやかにそう言ったキャスターを、白野は顔を上げて見る。
「要するにダンスを踊れるようになれば良いんですよね」
うん、そうだけど
ウインクしながら、人差し指を立てて、いかにも楽しげな様子を見せるキャスターに、白野は
今までの経験から、そこはかとなく嫌な予感を覚えた。
「ならばこうしましょう、私が呪術でちょちょいのちょいって念を込めて、ご主人様とリンクする人形を作りますから、それをこうささっと動かして、ダンスを踊れるようにしましょう」
・・・えーと、つまりはその人形を動かすと私の身体も同じように動くとか、そういう事?
白野が問うと、
「そうでーす」
キャスターは嬉しそうに答えた。
「だから、ご主人様、私に髪の毛下さいな、私が特別に念を込めた形代を作りますから」
手を差し出すキャスターから、白野はじりっと僅かに後ずさる。
それって、もしかして午前二時あたりに釘を打っちゃう、藁が材料の人形とかそういう危ない物
なんじゃないかな?
そう言いながら、腰を浮かしかけた白野の後ろ、キャスターは素早く回り込んだ。
「ご主人様の髪の毛、げっとー♪」
あっ!?
と、いう暇もあればこそ、白野の髪の毛を一本ぷち抜いたキャスターは、嬉々とした様子を
見せながら走り出す。
待って、待ってよキャスター。
白野が言うが、こういう時に待てと言われて待つ奴はいない。
キャスターも例に漏れず、あっという間に何処かへ走り去ってしまった。
なにかとんでも無い事になってしまった。
キャスターが姿を消し、この後に起きる事をあれこれ想像して、白野はその場にへたり込んで
しまう。
「どうしたのだ奏者よ、なにやらキャスターめが、跳ねながら家の外へ飛び出していったのだが」
がっくり肩を落としている白野の元へと、セイバーと桜が顔を出した。
キャスターが走り去っていったであろう方向を指さすセイバーに続き、
姿を現した桜は落ち込んでいる白野を見て、大丈夫ですかと、心配そうに顔を覗き込む。
セイバーもまた、何事があったのかと柳眉を寄せた。
実は・・・
白野が先程のキャスターのやり取りを説明すると、
「奏者とリンクした人形か、なんともはや」
セイバーは本当にそんなものが出来るのかと、半信半疑な様子を見せるが
「でも、キャスターさんなら出来そうですよね、そういう事」
キャスターが呪術EXなのを良く知っている桜は、不安げな様子を見せた。
そこへ。
「ご主人様、出来ましたー」
話題の主のキャスターが飛び込んで来た。
早やっ!早いよキャスター
姿を消してから左程時間が経っていないのに、もう戻って来た事に吃驚している白野に、
キャスターは手に持った人形を見せる。
それは二頭身で白野の姿を模した可愛らしい人形だった。
「それが例の奏者とリンクした人形とやらか?」
セイバーがしげしげとキャスターの手元にある人形を見る。
白野の人形など市販されているわけは無いので、恐らくそれはキャスターの手縫いのものだろう、かなり上手く作られている。
セイバーも以前、白野をモデルに人形作りに挑戦した事があったが、
キャスター曰く、なにこのマリモなどと言われてしまう代物だった。
その時の悔しさも手伝ってか、セイバーは自慢げに人形を見せるキャスターに対して不信な態度を露わにする。
「本当にその人形を動かした通りに、奏者も動くのか?」
疑いの眼で見られてキャスターは憤然と反論した。
「勿論です、私のご主人様への愛を疑うんですか?」
「いや、その傍迷惑さは疑わないが、それとこれとは話が別だろう」
傍迷惑さではセイバーさんもあんまり変わらないと思うんだけどな
白野の横で、セイバーとキャスターの遣り取りを眺めていた桜はそんな事を思う。
白野もまた同じ感想を抱いているのか、なんとも微妙な顔をしている中、
「なら、証拠を見せてあげます、えい」
と言い、キャスターがおもむろに人形の手を動かす、すると
ふにっ。
白野、桜にπタッチ。
「なっ!?」
えっ!?
突然の事に目を丸くするセイバーと白野、桜はと言えば
「あ、そんな、先輩いきなりなんて駄目です、こういうのは、えーと、その、もう、仕方が無い
ですね先輩は、特に深い意味は無いんですけど、今日の夕ご飯は先輩の好きな物のフルコースに
しますね」
固まってる白野を余所に、照れながらも嬉しそうに言う桜、当然の如くセイバーが怒り出す。
「待て、桜、なに二度目のラッキーイベントを狙っている、お前のターンはもう終わりだ!」
「まったく、わざとらしいくらいに露骨にご主人様を調教しようとしますね、汚い、流石桜汚い」
セイバーに続き、しれっと言ってのけるキャスター。
「お前のせいだろうが、何を言っているのだキャスター!」
セイバーは噛み付くが、キャスターはどこ吹く風と涼しい顔。
「い、言いがかりです、別に私は先輩を誘惑しようだなんて、そんなつもりは・・・ありません」
桜は桜で冤罪だと主張する。
しかし白野の服の裾を、指でしっかり摘まみながらの主張なので、余り説得力は無い。
ええぃ、どいつもこいつもと、頭に血が昇ってカッカしてきたセイバーにこの事態を招いた
キャスターが反省した態度を見せる、
「確かに不用意でしたね、もう少し周りを確認して試すべきでした、そう、桜さんでは無く
私がご主人様の前に立ってからやるべきでした、そうして既成事実を積み重ねて・・・・うへへ」
なんて事もなく、キャスターは今日も通常運転。
「おいっキャスター、お前はいつもの如くピンクな妄想を脳に湧かすな、そもそもこういうのは
余の担当だろうが、余は何時でも奏者をウエルカムだ」
セイバーはそう言い放つと腰に両手をあて、我こそここに在りと胸を誇示するように身体を
反らす。
「この場で一番ミニマムなくせに、何を言ってるんだが」
へっと、軽く嘲けるように言うキャスターに、セイバーは振り返り、黙れと手を横に一閃。
「大きさでは無い、フィット感が大事なのだ!」
「持たざる者の僻みですね、大事なのは包容力ですよ」
「なんだとっ」
「なんですか」
睨み合うセイバーとキャスターに桜がおずおずと話しかける。
「あの、ところでさっきから先輩が置いてけぼりなんですけど」
その言葉に、セイバーとキャスターは、あっと言って白野を見た。
白野は先程から固まったままだったが、皆に注目されると、頭だけぎこちなく動かし、
引きつったような笑顔を顔に浮かべる。
「それ、凄く危険なんじゃ無いかな、かな?」
白野はキャスターの持ってる人形を指さす。
「そんな事ありませんよ、とっても愉快なお人形様です、みんなを笑顔に出来るんですよ」
どこが?
どう考えても呪いの類です、何が愉快か分かりませんと、白野が疑問を呈すると。
「ほら、例えば今ここで人形の足を動かして、ご主人様がチアガールを披露すれば、
みんなほっこりとします」
そのみんなって、絶対私だけ除け者だよねっ、ね。
羞恥プレイの強要なんてどう考えてもR展開ハッテン、ハッテンじゃないっ
「だ、大丈夫です、私が絶対そんな事はさせません」
私、いま俎板の上の鯉状態だと慌てふためく白野に、桜がRタグを付けさせるような真似は
させませんと勢い込んで言う。
おおっ、いつもはちょっぴり頼りなさげな桜が、こんなにも力強く言い切ってくれるなんて。
と、感動する白野。
「けど、限界ギリギリまでのチキンレースはすると」
「え!?」
しかしキャスターの一言に固まる桜を見て、その感動も風の前の塵に同じく吹き消える。
あの、何故そこで動揺するんですか桜さん?
あと何故バレたんだとでも言いたげなその顔はやめてください。
たそがれ白野の前で、桜は数秒沈黙した後、
「・・・・・しませんよ、そんな事」
嘘だっっっっっ!
みんながツッコムような事を言った。
「わ、私だってみなさんの健康管理を任されているんです、見極めぐらい出来ます、チキンレースなんてなりません」
そういう否定じゃなくて、お願いだからピンクな事はさせないって言って
白野は泣きたくなりながら桜に訴える。
「はっ!?そ、そうでした、先輩の意志を無視するなんて駄目です、そんな事はさせません」
白野に縋られ、我にかえった桜が一歩前に出て、セイバーとキャスターの前に立ち塞がる。
キャスターが黙って人形の手を動かした。
つつっと、白野に背中を指でなぞられ、桜は変な声を出してへたり込む。
「うむ、流石は奏者よ」
「ふっ、ちょろい」
さ、さくらーっと、駆け寄る白野に、
「わ、わたしはもう駄目です、私が私で無くなる前に、逃げてください先輩」
桜は弱々しく言う。
いやいやいや、なんになるつもりですか貴女は、そんなホラー物語のようなストーリー展開
いらないから、しっかりして桜。
白野はそう言ってぐったりとしてしまった桜を揺さぶる。
しかしそれは何の効果も無く、
えへへと、幸せそうに、にやけ始める桜の変容に白野は恐怖を覚えた。
もはや遮るものは何も無い、このまま桃色の波に流されるのみかと、白野の背中を冷や汗が伝う。
「でもまあ、桜さんの言にも一理ありますね」
「うむ、奏者が嫌がる事は、余もしたくはない」
逃げ場無く追い込まれたか、いやいやここは囲地、孫子先生私に力を、なんとか謀をめぐらして
切り抜けねば。
とかなんとか考えていたところへ、唐突にキャスターとセイバーにそんな事を言われ、
え!?もしかして流れが変わった?私助かったの?と白野は顔を上げる。
「けど、嫌よ嫌よも好きのうちとも言いますけどね」
「うむ、そうだな」
やっぱり変わって無かった!
自分を自在に上げ下げして翻弄するこの二人には敵わないと白野は身ぶるいした。
「あのご主人様、そんなに怯えないでください、そんな様子を見せられるとタマモは悲しいです。
大丈夫ですよ、こんな人形を使ってご主人様にイタズラなんてしませんから」
「その通り」
本当に?
すっかり仔リス状態になって尋ねる白野に、キャスターとセイバーはコックリ頷く。
「だいたい余がそんな人形で満足するものか、するなら生身の奏者に直接あれこれする」
「そうですよ、反応が少ないってつまらないですよねー」
「うむうむ、訳が分からないと困惑しながらするより、恥じらいを露わにさせるのが良い、
じつに良い」
「その点については全面的に同意です、そんな訳で安心してくださいね」
セイバーと意気投合してがっしり手を組み、にっこり笑うキャスターに白野は、
そうか、それなら安心、良かったR展開なんて無かった・・・・・・・。
なんて思って良いのか?
と、白野は手で顔を覆い、悩む。
それって、某少佐の如く『ただの戦争ではもはや足りない、一心不乱の大戦争を望む』
なんて言う、もっと拙い状況を起こす気満々って事なんじゃ。
なんて事だと、アウトオブコントロールになった二人を想像して慄く白野。
その横でのっそりと桜が身体を起こした。
「あれ、私どうしたんだろう」
なにかのセーフティーが働いたのか、ヤバげな様子を見せていた桜は元に戻っていた。
いつもの状態に戻った桜を見て安心した白野はふと何かを思い付いた。
「あ、そうだ、別に遠隔操作なんかされなくても、ダンスが踊れるようになるプログラムを
インストールしてもらえば良いんだよ、桜そういうのってある?」
ナイス私、よく気が付いたと、表情を明るくさせた白野に聞かれ、少し考え込んだ桜が
あると思いますよと答えると、
じゃあお願い。
身を乗り出す白野の前に、滑り込むように動いたキャスターが立つ。
「でもご主人様、その手の技能プログラムのインストールは口づけでするって決まってますけど、良いんですか? 勿論私は何時でも是枕です♪」
言いながら、ちょいちょいとキャスターは白野の鼻先を指でつつく。
「え!?別にそんな決まりは、うぷっ」
言いかけた桜の顔を、キャスターは尻尾で、ばふっとはたいて、それ以上の発言を封じた。
「うむ、実は余もダンスには一家言あってな」
話がなんか面白い方向に転がったと、セイバーがキャスターを横に押し退け、コホンと咳払いをし、自分がその任には最適とアピールする。
「ローマ帝国の時代の踊りとワルツじゃ全然違うでしょ、何いい加減な事を言っているんですか
セイバーさん」
押し退けられたキャスターもそのまま大人しくしているような性格では無い、セイバーを逆に
白野の前から押し退けようとする。
「それぐらい皇帝特権でなんとでもなる!」
しかし、そうはさせじとセイバーも押し返し、二人は白野の前で押し合いへしあいをし始めた。
もう遠隔操作で良いです。
これ以上揉め事が発展すると、家にまでダメージが出かねないと悟った白野は、そう力なく答える以外出来なかった。
そしてパーティー当日。
レオ、ユリウス、凛、ラニの四人が遊びに来て。
「やあ、お久しぶりです白野さん」
うん、ほんと元気にしていた?
などと、アハハと和気藹々に話し合い
「そのドレス似合ってるじゃない」
凛もね
なんて、きゃっきゃ、ウフフと花咲かせ。
パーティーは滞る事無く、楽しげな雰囲気で進んでいき、ついに問題のダンスタイムに突入した。
「では白野さんのパートナーは兄さんにやってもらいましょうか」
レオの少し意外な申し出に白野は思わずユリウスを見た。
確かに背丈から言うと丁度良いくらいだし、正装した姿も様になっている。
だが普段裏工作に従事しているその姿から、どうにもワルツを優雅に踊るというイメージが
湧かない。
「まあ、そういう事になった」
普段と表情を変えることなくユリウスが言う。
淡々と言うその様子は、まるで何かの仕事を始めようとしているようで、その意味では小器用に
こなしそうにも見える。
が、ハーウェイカレーの印象が強すぎて、本来の任務に関係する以外のスキルが高そうには
思えない。
白野は思わず、ダンスなんて踊れたんだと呟いてしまい。
しかし直ぐに失礼な発言だったと気が付いて、慌てて取り消そうとしたが、
「いや、別に良い、正直俺もまともに踊れん」
その認識は間違ってないとユリウスは言う。
「そうです大丈夫ですよ、30分で踊れるようになる即席コースを三十時間かけて練習したぐらいですから、兄さんも初心者ですよ、だから白野さんも、いつものように、気楽に踊ってくださいね、上手く踊れるかどうかなんて気にしなくて良いですよ、本当に、いつものように、
してくださいね」
レオもやたらに、『いつものとおり』、というのを強調して、ユリウスの発言を補足した。
悪意は無い、しかし興味は津々、
いつものように、やらかしてくださいねREC用意して待ってますから。
言葉にこそ出してはいないが、グッと親指を立てるレオを見ていると、白野はそういう風に
期待されているのをひしひしと感じてしまう。
しかし、そんなお魚咥えるどら猫を追いかけるような、愉快なハクノさんとは今日でオサラバ、
今回は期待を裏切って見せると、白野はチラリと目で部屋の片隅に居るセイバーとキャスターに
合図した。
合図を受けたセイバーがコクリと頷く。
「キャスター、奏者からのサインだ、ミッションを開始する」
「オーケー、こちら狐、これより行動を開始する」
キャスターは段ボールを取り出した。
まるで熟練の傭兵の如くシニカルに笑いながら、段ボールの中から人形を取り出した。
「音楽が流れ始めた、ごっこ遊びで、遊んでいる暇は無いぞ」
「分かってますって、えーと」
もぞもぞと人形を動かすキャスター。
しかし特に白野の様子に変化は無い、ぎこちない動きのままである。
「何をしているんだ、何も変わっていないではないか」
白野の様子を窺っていたセイバーが、なんの効果も表れていない事に少し苛立ちながらキャスターに言う。
「そんな事を言ってもですね、これ体格差があるから、丁度良い具合というのが
中々測りづらくて、これぐらいかな、えいっ」
キンッ
白野はいきなりユリウスの股間を蹴り上げた。
「むっ」
ユリウスが押し殺したうめき声を短く上げる。
あわわわっ
突然、前振り無くやらかしてしまい、取り乱す白野に、
「い、いや、気にすることは無い、不慣れな時には良く有る事だ」
滅多に無いでしょう?的確にその瞬間を目に捉えて肩を小刻みに揺らすレオとは対照的に、
ユリウスはそんなフォローをした。
その気遣いに、却って白野は顔を赤くする。
一方、セイバーとキャスターは狼狽えていた。
「おい、何をしているか、キャスター、奏者がユリウスにぷち天宝崩をかましてしまったではないか、あれはちょっとあんまりだ」
「いやだって、そうは言ってもですね、これ、意外と調整が難しいんです、えーと、
これだけ動かすとこれだけ動いて」
キャスターは色々と人形を動かす。
その度にカクカクとパペットの不思議な踊りをしてしまう白野。
その様子を見てセイバーは業を煮やす。
「ええぃ、もう良い、お前には任せられん、余に貸せ」
「駄目です、おおざっぱなセイバーさんが上手く操れるわけ無いでしょう、私がやります」
奪い取ろうとしてくるセイバーから、キャスターは人形を取られまいと懐内に隠そうとする。
「何を言うか、余は至高の芸術家だ、よこせ!」
「それが今、なんの関係があるっていうんですかっ」
「ふんっ無知だな、つまりはこの指先は繊細にして器用ということだ」
「あれだけ悪魔合体した物を量産し続けながら、どこからそんな自信が出て来るんですか、
貴女は」
「良いから、貸せっ」
「駄目ですっ、ていうか、そんな動かさないでください!」
バチーーン。
白野はユリウスを平手打ちした。
沈黙が辺りを支配する。
セイバー、キャスター組、狼狽え度さらに倍。
「おい、益々状況が悪くなった、どうするつもりだ!?」
「120%セイバーさんのせいじゃないですか、どうするもこうするも、このままじゃ、
よっぽどうまくフォローしないと、ご主人様ぷんぷん丸ですよ!」
「だったら、素直に余によこせっ、完璧にフォローしてやる」
「だからどっからそんな根拠不明な自信が湧き出るんですか、
貴女懲りるとか、反省とか、そういう単語が頭の中に無いんですかっ」
「お前こそ自分の非を認める謙虚さに欠けているぞ」
「謙虚の欠片も無い貴女に言われたくねーです、だから動かすなって言ってるでしょ!」
ドタンッ
白野は近くに居た凛を押し倒していた。
もはや修復不可能な程の沈黙が辺りに降りた。
「くくく」
レオが笑い出した。
「あ、貴女も結構な肉食系だったんですね、白野さん、こんな衆人環視の中での大胆な行為、
ダンス中に足を踏んだり、転んだりは予想していましたが、流石にこれ程とは僕も想定外でした、
乾杯です」
良いネタ有難うございましたと、グッと親指を立てるレオ。
それがトドメとなる。
そうして、有耶無耶のうちにダンスタイムは終わり。
・・・・・・。
白野が無言のまま、ズンズンと大股で歩き、セイバーとキャスターの元へとやって来る。
「あ、あのご主人様、そんな大胆な歩行は、ちょーっと、はしたないかなって、
タマモはタマモは思っちゃたりなんかして」
「そ、そうだぞ、奏者よ、折角のドレス姿だ、もう少し楚々とした態度をとっても罰はあたらぬと思うが」
キャスターとセイバーは、互いに手をとり合って、怒れる白野に愛想笑いをする。
・・・・二人とも
感情を押し殺した声で白野が言うと、キャスターとセイバーは喉の奥で小さく悲鳴を上げた。
桜、然りだが、普段怒らない人が怒ると凄く怖い。
仔リスから鵺にジョブチェンジした白野の迫力に、二人はあたふたとして。
「あ、えーと、一応言い訳らしいものもあったりするんですけど」
「う、うむ、そのつい、な」
ごめんなさいは?
しどろもどろの二人の言葉を、白野はしゃらっぷ黙れとひと睨みして封じ、それだけを言う。
「「ごめんなさい」」
二人は素直に謝った。
取り敢えずセイバーとキャスターに対しては、それで治まったが、まだ治まりが付かない者が
白野達の元へと勢い込んでやって来た。
「一体さっきのは何よ、あんた突然何してくれたりしてるのよ!」
怒りの為か羞恥の為か顔を赤めた凛が憤然とした様子を見せ、白野にビシッと指を付きつける。
凛の後ろ、続いてやってきたラニも納得のいく説明を求めますと眼鏡をくいっと指で押し上げた。
あ、えーと、それはね、この人形が全部悪くて。
今度は白野がしどろもどろに、キャスターが持つ人形を指さしながら、一連の事について
説明をする。
だが、凛は納得した様子を見せず。
「はぁ、全部人形のせい? あのねぇ、もっとましな言い訳はないの?」
ましな言い訳も何も全部本当の事と言う白野をじろりと睨み、
凛はひょいとキャスターから人形を取り上げる。
「こんな人形がどうだっていうのよ」
あっ!?と、白野達がいう間も無く、くいっと、人形を動かしてしまう。
パフッ
白野がラニの胸に顔をうずめた。
「ちょっ、白野、いきなり何してるのよ!?」
凛が驚きの声を張り上げる。
いやだから、人形を動かすからって、止めてよして触らないで、もっとしちゃうから
などという言葉も空しく、突然の白野のご乱行に取り乱す凛がじたばた、人形を滅茶苦茶に振り。
すりすりすりりりり
白野もまた、顔をラニの胸に埋めたままの状態で、左右に動かしてしまう。
「遂にふっきれたんですか?」
冷静にラニがツッコんだ。
ちっがぁぁぁう!
身体の自由を取り戻した白野が慌ててラニから離れて否定するも、すぐ傍から感じる
殺気にも似た圧力にハッとして、振り向く。
ニッコリと凛が笑っていた。
あの凛さん、なんで貴女はそんなに良い笑顔なんでしょうか?
私には理解できないんですけど。
棒読みで言う白野の前で凛はパチリと指を鳴らし、
「セイバー、キャスター、私が許す、どうやらこの娘、いけない欲を持て余しているようだから、満たしてあげなさい」
恐ろしい事を言った。
「待っていたこの時を」
「夜のカーニバルですね、分かります」
いきなり凛の側に裏切るセイバーとキャスター。
カクンと顎が外れたように、あんぐりとする白野。
それは無い、有り得ない、なにがどうしてどうなって、こんなジェットコースターBADENDになるのか、
私は信じない、信じとうない、白野は現実を拒否するように目を瞑り、耳を塞ぐも、
世紀末伝説告げる指の音、所業無情の響きあり
サバ双者のピンク色、奏者必襲の理をあらはす
溺れる者は藁をもつかめず
ただハレルヤと祈るがごとし
猛る者もついに本性表す
ヒャッハーするモヒカンの前の農民に同じ
どっかの琵琶法師が奏でるヒラケ物語よろしく、残酷な事実をつきつけられる。
「待ってください、それ以上はいけません」
危うく、白野が散るぞ悲しきな目に遭いそうになった時、不穏な状況を察した桜が間に入った。
「今までの先輩の行動には訳があるんです、ちゃんと話を聞いてください!」
必死に桜はセイバー達を押し留めようとするが、
ヒャッハーッ、邪魔者は消毒だと、キャスター達の興奮は治まらない。
「そうですか、話を聞いてくれないんですか、そうすると私は・・・・」
俯く桜の後ろ、BBの影がちらつく。
拙い、レッドゾーンまで踏み込んだかと、セイバー、キャスター、凛の動きが止まる。
ラニは元より聴く体勢。
皆が大人しくなった事で、元に戻った桜から改めて白野と人形の関係の説明を受けると、
漸く凛とラニも納得し、なんとかその場は治まった。
その後、なにか面白そうな事をしていますねとやって来たレオ達も、先程の愉快なハプニングはキャスターの用意した人形のせいと知った。
「成程それで、いやいや、全く違和感が無かったせいでそんな裏事情があったなんて
気が付きませんでしたよ」
うんうん頷くレオに、はぁ!?と、目を剥く白野。
なんで違和感が無いの!? わたしそんなに破天荒キャラ!?
「はい」
おいっ!
笑いを堪えて、間髪入れずに答えたレオにデコピン16連打したくなった白野だが、
悪いのはこちらなので何とか堪えた。
「でもこれ、身体を思うように操れるなんて危険じゃないの?」
凛はテーブルの上に乗せられた人形を指でつつきながら言う。
危険です、こんな物に頼ろうとした自分を罵倒したい気分です。
白野は恨めしそうに、元凶となったキャスターを見る。
「うう・・・そんなつもりは無かったんです、私はご主人様に良かれと思って、
それがこんな事になるなんて、私はなんて、なんて愚かだったのでしょう」
軽く睨まれたキャスターは、よよよっと、着物の袖で目頭を押さえた。
そんな態度を取られると白野はむぅっと黙って、何も言えなくなってしまう。
「で、本音は?」
しかしそんな擬態に騙されないセイバー。
「ご主人様の新しい側面を開発したいかなって、いやいやそんな事思っては・・・・
ちょっぴり思ってたかも」
イケナイ娘ですね私って
そんな事を言って自分の頭を軽くこずくキャスターに、白野は本当に何も言えなくなる。
「あ、あの先輩、キャスターさんも悪気だけは無いと思うんです」
ズーンと、重苦しい雰囲気を纏う白野に桜がフォローを入れるが、
「その代り屈折した愛っていう、却って厄介なのがたっぷりあるけどね」
その気遣いを見事に打ち壊す凛。
ラニはくいっと眼鏡を指で押し上げ。
「屈折した愛ですか? それはつまりミス遠坂が心に抱いているようなものですか?」
「違うわよ!どっちかと言うと管理願望なんかある、貴女が持ってるものでしょう!」
「そうですね、ミス遠坂はもっと分かり易く、陰と陽を直接的にぶつけてくるものですから、ちょっと違いますね」
「ほむ、淫と妖、成程分かりました、つまりミス遠坂の場合は直接的にヤリに行くと」
「全然っ違うから、言葉の意味も何もかも!レオ、ふざけた事言ってるとグーパンチいくわよ」
「おやおや、何故か、ミス遠坂を怒らしてしまいましたか、僕とした事が不覚ですね」
ニコニコ笑いながら言うレオ。
「あんた、だんだん良い性格になってきてるわね、というか月の裏側で見せてた面が強くなって
ない?」
「いやいや、友人達の薫陶よろしくですよ、まあ、気が置けない相手だからとも言えますけどね」
ニコリとレオが笑い、凛は、クッと言い負かされたように悔しげな様子を見せる。
そんな二人を見てユリウスがやれやれと小さく肩を竦めた。
「ところで始めの疑問である、屈折した愛とは」
「いえ、ラニさんそれはもう良いですから、それよりも問題はこの人形の事です、
どうしましょうか」
人の心の機微については、今だ貪欲に知りたがるラニを桜が軽く窘め、話を元に戻した。
「とにかく、白野とのリンクを断ち切るしか無いんでしょうけど、出来るのキャスター?」
「出来ますよ」
凛の問いに、キャスターはあっさりと答えた。
「ちょちょいと儀式を行えば、直ぐに断ち切る事は出来ます」
なら、やってよと、疲れた様子を見せた白野が言う。
分かりましたとキャスターが人形に手を伸ばしたが、レオが止めた。
なんで?
みんなが疑問符を顔に浮かべる中、
「こんな面白・・・いえ、貴重な機会はそうあるものではありません、
あっさりと終わらせるのは、つまらな・・・いえ、もったいないでしょう」
天使の笑顔で、(白野にとって)悪魔のような事を言うレオ。
あの、被害者として言って良い?
白野が手を挙げ発言する。
隠す気も何もあったもんじゃない、くたばれ、このハーウェ、もがもが
言ってる途中で、白野は後ろからキャスターに口を塞がれる。
「ご友人にそんな汚い言葉使いをしてはいけませんよ、ご主人様」
キャスターはしおらしく言うが、この後の展開の何を期待しているか丸わかりなので
説得力が無い。
「いやレオ、あまり白野のトラウマになる事はしない方が良い、この人形は速やかに
処分すべきだ」
流れ的に生贄にされそうになっているのを流石に見かねたユリウスが、白野を庇う発言をする。
ユリウス、グッジョブと親指を立てる白野。
「大丈夫ですよ、兄さん見極めはちゃんとしますし、無茶な事させるつもりは毛頭ありません、
ただ記念写真を撮りたいだけです」
「記念写真だと?」
「はい、こういうパーティー会場では色々な衣装を着て、記念写真を撮るのも愉しみの一つなんです、白野さんは恥ずかしがり屋ですからね、少しだけはじけてもらおうと、そう思っているだけです」
あれだけ奇行をするこの娘か恥ずかしがり屋なわけが無いと思うけど。
そう思いはしたが、口には出さない凛。
「ふむ、仮装パーティーというものか」
「はい、色々なコスプレをして、色々なポーズを取るんです」
それは薄い本のパーティーの事じゃないかぁっ!
白野は暴れるが、キャスターにしっかりと片手で口を塞がれ、もう一方の手で身体をロックされているので、もがもが、もぞもぞするのが精一杯である。
「成程分かった」
分かるんじゃない!
そのツッコミは言葉にならず、いと悲し、な思いをする白野。
「で、でも、先輩が」
捕らわれ状態の白野を見た桜が口を挟みかけるが、
「男装した彼女はさぞ凛々しいでしょうね、桜」
「・・・・・・はい」
あっさりレオに言いくるめられた。
終わった何もかも・・・・
脱力する白野を、床に落とさないようキャスターが抱き抱え直す。
流石に気が咎めたのか桜が、
「だ、大丈夫です、絶対外には漏らしませんから、部外秘で管理は完璧にします」
慰めになるんだか、ならないんだか分からない事を言い。
「そうよ、私のニーソに賭けて、絶対領域は守らせるわ」
「履かせないのは駄目ですか?」
「駄目、絶対」
凛もまた変な写真は撮らせないと請け負う。
「僕の趣味を信じて下さい」
なんてのたまうレオの言葉は、
肉食系の趣味の何を信じれば良いんですか?
などとの不安を誘ったが、
「まあ、レオの悪ふざけが暴走しないようにはする」
ユリウスが監視を請け負ってくれたので、たぶん大丈夫だろうと白野は少しは安心する。
一番の不安要素であるキャスターとセイバーの二人だが、
「見るYES、NOタッチの精神で行きますよ、露出に走らないで下さいよ、セイバーさん」
「うむ、無論の事だ、ただ扇情的というのではお里が知れる、見せれば蠱惑的というものでは
無い、魅せるのが肝心なのだ」
どうやら二人は紳士協定らしきものを結んだようで、最悪の事態は避けられそうだと白野は胸を撫で下ろした。
「それでは始めましょうか、あ、そうそう、白野さんの精神ライフを削るのは300まで
ですから、みなさん承知しておいて下さいね」
まるで遠足でも行こうかとのノリでレオが言う。
「はい先生」
キャスターがノリのままに手を挙げ、レオに質問する。
「ランドセルのオプションは禁則事項に入りますか?」
「いや、それは入らぬな、多分。 童な奏者、有りだ」
レオでは無く、セイバーがすかさず頷きながら答えた。
「いや、そこはリボンぐらいにしておきないよ」
マニアックすぎるでしょと、凛が自分の頭につけているリボンを軽く触りながら言うと
「私を食べて♪ですか?それはまた一気にご主人様の精神ライフを削りそうですね、
でも、それも有りですね」
ぐっと握り拳をつくるキャスター。
「いや、だからそういうのはナシだって、貴女達も露出は駄目って言ってたでしょ」
「おやおやー、私は別にリボンだけ身体に巻くなんて言ってませんよー
服の上からで十分じゃないですか、ふふん、凛さんも意外にイケナイ娘の想像をするんですねー」
キャスターのにまにま笑いに、凛は顔を赤らめる。
「ほむ、つまりは見えなければどうという事は無い、ということですか、ならば履かなくても」
「いえ、それは先輩の精神リソースを使いすぎです、もっと効率的にするべきです」
いつになくシビアな表情を見せる桜にラニも頷く。
「そうでしたね桜、無駄は省くべきです、そう、履いて無いと思えば良いのです、
見えないからこそ見える、確認できないからこそ、可能性は否定できない、
ああこれこそ叡智というものなのですね」
皆が盛り上がっている中、会話を聞いているだけで精神ライフが0になりそうになっている
白野は、
もうどうでも良いから好きにして。
と、流れに身を任せるまま、打ち上げられたマグロ状態になっていた。
その後始まった撮影会で締めくくられ、歓迎パーティーは盛況のうちに終わる。
また次の有あ・・・じゃなくて、パーティーまでと、
なんかみんな結束を強めてハイタッチしてる中、
虚脱状態の白野は心の中で、二度とこんな人形作らせるもんかと、固く固く誓っていた。
おまけ。
ぷちストラ劇場。
ある日のはくの 『あんたがたどこさ』
今日も白野は地上に行ってサタディナイトフィーバー、ゲットしたレアアイテム掲げて
ポーズをとりネトゲに興じる。
そんな訳で思いっきり夜更かし、を通り過ぎて翌日まで延長戦。
「悪い子は居ねがーっ」
BBがいつもの如く連れ戻しに来る。
しかし帰り道には誘惑が一杯。
白野、アビリティ【とんずら】発動、ワンダリングを開始する。
「スネェェェェェェクッ!?」
振り返れば貴女は居ない、BBちゃん、大ショーーック。
段ボール、段ボールはどこだ!?
段ボールを叩けばきっと出て来る筈。
取り乱し、うろたえ者となった挙句
BB、トラウマ、オープンセサミ。
行動不能状態になる。
しかしそこにタイミング良く、泉からでは無く茂みから、
「お前が無くしたのは、金の我か?それとも銀の贋作か?
はたまた、平凡なこいつか?」
白野を連れた、ギルガメッシュ登場。
BB、
「コ・ロ・シ・てでも奪い取る」
と、発奮。
「うわー、なにをする貴様、よもや、そこまでっ」
ギルガメッシュを突き飛ばして、
「イケモンゲットだぜっ」
白野を確保。
そして、始まる二人の時間。
お仕置き、お仕置きをするんだ、
と、ボコスカウォーズの開始。
その後二人は手を繋いで、家へと帰った。
ちなみに、帰宅後、白野さんまた彷徨の元凶が判明。
滅殺の罰を与えられた。
みなさん感想ありがとうございます。
今回は、休み中だったので、ついおまけを張り切ってしまい、
本編?より、おまけの方が時間が掛しまいました。
白野の受難は続くよ、どこまでもと、これからも短編制作を頑張っていきたいと思いますので、
よろしければ読んでいってください。
それではまた。