ジャンク屋のおっさんが口を開いた。
「査定するから何日か待って貰って良いか?」
「問題ない。」
「とりあえず3日後に1回顔出してくれ。」
「うん。」
予想通り、査定には日数が掛かるみたいだ。
3日後が楽しみだ。その前にまた遺跡へ行かなければ。
遺跡の事を考えているとおっさんが聞いてきた。
「ところでこれ何処から取って来たんだ。」
「遺跡。盗賊ぶち殺して取って来た。」
「マジか〜。見た目に依らず強いんだな。」
見た目も強そうだと思うけど、そうではないらしい。
まあ私は美し過ぎるからね。仕方無いのかな。
そう思っていると商人が話し掛けてきた。何だろう。
「それではどうしますか?直ぐにでも遺跡に行きますか?」
「時間に余裕あるから今日は休んで、明日行こう。」
「分かりました。明日の朝、門前で会いましょう。」
「うん。」
明日の朝まで何しようかな。金属掘りの現場に顔出すか。
早速、金属堀りの現場に足を運ぶ。
働いているのを見ながらパイプを吹くんだ。
「やあやあ!我こそは!」
「おっ!嬢ちゃん帰ったか!」
「パワーさん!手伝って!」
「いや、私は……」
「いいから手伝って。」
「はい。」
クソ虫共め。虫人は力無いから金属掘りに向いていない。
手先は器用だから工場で作業するのが向いている。
この町は虫人が多過ぎてそういう仕事からあぶれているらしい。
仕方無いから一肌脱いでやるか。私は叫びながら金属を叩く。
「ウオオオオオ!」
「出たぞ!パワーさんの金属掘り二刀流だ!」
「パワア!パワア!」
説明しよう。金属掘り二刀流とは両手に1本ずつツルハシを持って、
金属掘りをする私の最終奥義。一子相伝で力無き者には使うことが出来ない。
ワイワイしていると現場監督が周りの虫人を叱る。
「お前らも働け。」
「はーい。」
結局、夜まで働いた。タダ飯と寝床にありつけたから良いか。
よく考えたらタダ飯じゃ無い。私は心が広いから許してやろう。
寝て起きたら朝になっていた。皆の目が覚める前に門前まで走る。
モタモタしてたら今日も金属掘りすることになったと思う。
門前につくと商人(偽)はもう来ていた。
「おはようございます。」
「おは。」
あいさつをされたから返す。よく見ると目が真っ赤だ。
興奮して眠られなかったタイプだなこいつ。分かるよその気持ち。
さらに話し掛けてきた。
「昨日はよく眠れましたか?」
「余裕。」
寝てないのに気遣いも出来る。こいつ出来るな。
「早速行きますか?」
「昼には帰りたいから行こう。」
私は荷車を装備した。気分は最高だ。
早く乗れい。パワー号発進の時間だよ。商人を急かす。
「乗りなあんちゃん。」
「はぁ……飛ばさないで下さいよ。」
「それは嫌。」
商人が乗ったのを確認して私は全速力で走り出す。
ゴロゴロ、ゴロゴロ、途中から音がしなくなった。
商人曰く浮いてたらしい。そんなこんなで遺跡に到着。
商人はまた青い顔だ。
「オエエエエエ。何度乗っても慣れません。」
「慣れて。」
帰りもあるから早く慣れてね。
死体漁りで前より荷物は軽いだろうから速度は出せると思う。
遺跡突入の前に商人に確認する。
「このまま突入する?」
「ゆっくりお願いします。」
「分かった。」
オエオエされたままだと戦力にならないからね。
遺跡の中は安全運転、ゆっくり行こう。