快適な眠りだった。研究所さいこー。
私の拠点にしたい。くれないかな。くれないよね。
部屋を出ると研究者がいたので挨拶をする。
「おは。」
「何じゃ、まだ居たのか。」
「これから出るよ。」
研究スペースに顔を出すと全員勢揃いだった。
こいつら寝てないな。診察台の上は血だらけだ。
手足が切断された甲人、別の手足が着いた虫人、手足が逆に着けられた虫人、
選り取り見取りだ。趣味悪いなこいつら。一応聞いておこう。
「どれか成功した?」
「虫人に他の種族の手足は着くが、逆は無理じゃった。」
「へえ。」
何で今まで気付かなかったのだろう。
そう思っていると答えてくれた。
「科学者に虫人居なかったからじゃ。」
「なるほど。」
至極真っ当な理由だ。科学者は大体、自分の体を使って実験するから、
虫人が居なかったら、この発見は無い。
この研究って何か役に立つのかな。
「何か役立ちそう?」
「分からん。が、面白いじゃろ。」
「そうだね。」
面白いか面白く無いかで言えば面白い。
手足を逆にした意味は分からないけど。1個提案してみる。
「腰から切断して繋げてみたら?」
「面白そうじゃ。見ていくか?」
「ジャンク屋行くからいい。」
「そうか。」
荷車に戦利品を載せてジャンク屋に行く。
パイプを吹くタイミングが無かったから道中吹いていく。
久々のパイプは効く。この町の葉っぱはどんな味だろう。
そう思っていると到着だ。ジャンク屋のおっさんに挨拶をする。
「ちわ。」
「応!嬢ちゃん、査定はまだだぜ。」
「違う。別の買取お願い。」
死体漁りで手に入れた武器と服を渡す。
何と無料で手に入れた。コスパ最高!コスパ最高!
おっさんが口を開いた。
「こんだけなら前貰ったやつと同じで明日までに査定してやるよ。」
「よろしくね。」
「そういや前一緒に居たあんちゃんは?」
「死んだ。」
「ホントだ、あんちゃんの服入ってたわ。」
「ね。」
査定まで暇だな。研究所でゴロゴロするか。
ぶらぶら歩いていると会いたくない奴らに出会った。
「あっ!パワーさん!」
「げっ!金属掘りの虫人!」
私は走り出す。金属掘りは嫌だ。私は研究所でゴロゴロするんだ。
全速力で走る。足は私の方が上だ。町に詳しいのは向こう。
勝つのはどっちだ。
「捕まえた!」
「うおおおおおお!」
こいつ足早い。機械義肢の私に追い付くなんて。
鍛えれば良い傭兵になる。傭兵歴20日くらいの私には分かる。
トリップしていると話し掛けられる。
「何ニヤニヤしてるんすか。行きますよ。」
「嫌じゃ〜。金属掘りはしとうない!」
手足をバタバタさせて私は抗うが無駄な抵抗の様だ。
こいつ力も強いんだな。ますます傭兵向きだ。
せめてもの抵抗だ。明日出ることを伝える。
「私、明日には出るけど。」
「じゃあ、明日まで働いて下さい。」
交渉決裂。私は金属掘りを1日させられることに。
ヤケクソだ!掘り尽くしてやるわ!
「パワーさん、お疲れっす。」
「昨日と今日の分の金払え。」
「親方〜。パワーさんが金払えって。」
「馬鹿野郎!うちは月払いだ!」
「は?」
結局、タダ働きさせられた。
死体漁りはタダだったのにプラマイゼロだ。