食べたら寝る、それがルール。
早く寝床に案内してくれないかな。働いたし疲れた。
周りを見ると、皆十字のオブジェの下でムニャムニャ言ってる。
「鉄十字よ今日も感謝します。」
「「「感謝します。」」」
「明日の恵みをもたらし給え。」
「「「もたらし給え。」」」
祈っても何かある訳でも無い。
私は知っているが彼らは知らないみたいだ。
教えてあげても良いけど喧嘩になりそうだ。
暇だな。集落の探索するか。門番のいる建物とか怪しい。
宝があるはずだ。そうと決まれば探索、たんさく〜。
早速呼び止められる。
「そこで止まれ。」
「アアアア?」
「怪しい動きをしやがって。町からの回し者だな!」
腕をブンブン上下に振って踊っているだけなのに。
踊る回し者がいたら私にも見せてほしい。
誤解を解くために説得する。
「怪しい者じゃないよ。」
「お前を見たら100人中100人が怪しいと言うぞ。」
「同じ釜の飯を食べた仲なのに……」
「何だ、お前新入りか。祈らなくて良いのか?」
「これが私の祈りだ。」
「そうか。楽しそうで良かった。」
誤解が解けて良かった。新入りじゃないけど。
黙っていた方が良さそうだ。施設について訊ねる。
「この施設は何?」
「ここは不信心な奴らを閉じ込めておく牢獄だな。」
「へえ。」
ヤバい施設だった。平等が聞いて呆れる。
嫌な予感がしてきた。逃げようかな。
毒を食らわば皿まで。中に入ってみよう。
「入っても良い?」
「おっ、改心させるのか?入ったばかりなのに熱心な事だ。入れ入れ。」
ハッハッハと門番に肩を叩かれながら施設に入る。
ひい、ふう、みい、10人くらい居るな。
リーダー格に見える人に話しかける。
「大丈夫?」
「誰だアンタ?アイツらの仲間じゃなさそうだ。」
「良く分かるね。」
「目がね、濁ってないんだよ。」
「そんなものか。」
一発で信者じゃない事がバレた。あの門番駄目だ。
私が逃げやすくなるためにも、この人達は解放した方が良さそうだ。
「お腹減ってない?」
私は携行食を差し出す。
「ありがてえ。皆で食べるぜ。」
「水もあげる。」
水筒が回し飲みされている。子供もいるな。
子供を閉じ込めるとは許せない。全員ぶん殴ってやる。
何時からここにいるんだろう。男に訊ねる。
「あー、7日前くらいかな。」
「あいつら旅人を襲って身ぐるみ剥ぐんですよ。」
「私まずくない?」
「食事に薬が混ぜられていてな。食べたら眠くなって後はアイツらのおもちゃだ。」
「5杯はお代わりしたよ。」
「眠くないのか?」
「まったく。」
知らぬ間にアイツらの企みを潰していたらしい。
頭脳派の私らしい働きだ。全部美味しかった。
これからの事を聞いておこう。
「これからどうする?」
「武器探して来てくれねえか。」
「分かった。最悪の場合、子供だけ連れて逃げるけど良い?」
「すまねえ。頼む。」
責任重大だ。私を騙した罪を償ってもらおう。