寝て起きたら朝。忘れない内に門番1号を起こしに行く。
ビンタすれば起きるかな。起きろ!えいえい!
「痛え!」
「起きろ。ここの集落は滅んだ。」
「マジかよ。何日寝てたんだ俺は。」
「一晩。」
「あー、ヴァーチャーさんが暴れたのか。」
1号は2号の事をよく知っているみたいだ。
「知り合いなの?」
「恩人だ。悪い人じゃねえ。イカれてるだけだ。」
「たしかに。」
悪い奴じゃ無いのは同意。イカれてるのも同意。
イカれてる奴はお人好しが多い。
「町に行くけど一緒に来る?」
「ああ、行くぜ。寝床はあるが飯が食えねえからな。」
傭兵は飯と寝床に酒とパイプがあれば生きていける。
金はあんまり要らない。金を貯め込んでる傭兵は夢がない。
私も金の代わりにポッケに夢を詰めている。
そろそろ出発の時間かな。
「そろそろ出発するぞ新入り!」
「はーい。」
久々にパーティで動く。私と1号、2号に大人が8人、子供が2人。
目指すは最寄りの町。方角は分からない。ちらっと後ろを見る。
「方角はあっちっすよ。」
すっすっ五月蝿い奴は町の方角を知っているらしい。
指差した方向に向かう。荷車には私以外の皆が乗っている。
今日の私は安全運転。子供が乗っているからね。
早歩きでノロノロ進む。どれくらいで着くかなあ。
「3日くらいかかるっす。」
「え。今日着かないの。」
遠いな。長旅だ。食料は足りるかな。
道中動物が出てくると良いな。
◆
1日目。特に何もなし。動物も出てこない。
食料は携行食のみ。不味い。
2日目。道中、虎が出現。トラブル。虎だけに。
ニヤニヤしてたら気味悪がられた。肉が食べられたのでヨシ。
暗くなる前、遠くに町が見えた。
3日目。町はもう目の前だ。町の門番に手を振る。
手を振り返される。近づいて挨拶だ。
「こんちは。」
「こんにちは。大所帯ですね。」
「実はね……」
鉄十字教の集落での出来事を話した。困り顔だ。
町の門番が口を開いた。
「お話を聞く限りあなた方の方が悪人ですが……」
「たしかに。」
「力こそ正義だぞ門番!」
「ふう……まあ証拠が無いですからね。通って下さい。」
「よっしゃ。」
門を通り、町の中に。捕まってた人達とはお別れだ。
「パワーさん、ありがとうございましたっす。」
「ありがとよ。」
「うん。」
働くなら金属掘りがオススメだよ。
残るは1号と2号だ。今後の予定を聞いておこう。
「これからどうするの?」
「あー、俺はここで仕事探すわ。あまり強くないしな。」
「ふーん。」
1号はここで働く様だ。頑張れ。2号は……。
「俺はお前に着いていくぞ新入り!」
「うん。普通に喋れないの?」
「喋れる。」
「はい。」
最初から普通に喋れよ。どっと疲れた。
携行食を補給してさっさと町を出よう。