何やかんやで狼の住処に。沢山居る。わんわん町だ。
あのデカイのがボス狼かな。さっさと殺して帰るか。
「あのお、目的忘れてません?」
「?狼共をぶち殺す。」
「違いますよお。狼の赤ちゃんを捕まえるんです。」
周りが騒がしくなってきた。狼にバレたみたいだ。
いっちょ必殺のあれをやりますか。
両手を上げて、可能な限り大きく体を見せる。
「わんわんわんわん!ぶち殺すぞ!わんコロ!」
「うわあ。またやってますねえ。」
案内人はドン引きだ。でも効果はあった。ボス狼以外は尻尾を股の下に挟んで震えている。
ボス狼を殺せば止めになるかな。
「来い。わんコロ。」
グルルルルと狼が威嚇している。お返しに殺気を飛ばしてやる。ゴロンとお腹を見せてきた。服従の構えだ。
誇りよりも命。狼の癖によく分かってる。
「赤ちゃん貰ってさっさと帰るぞ。」
「はあい。」
交渉は難航した。赤ちゃんの親が中々離そうとしない。
一緒に連れて行った方が良いかな。
「親子でまとめて連れて行こう。」
「大丈夫ですかあ?」
「庭あるし大丈夫じゃない?」
そうと決まれば私の荷車に乗れい!親2匹、子5匹の計7匹を新たに乗せて私は荷車を牽く。スピード出したいけど早歩きで我慢する。
ガラガラ荷車を牽いていると、前方に兵士が集まっているのが見えた。怪しい。何処かに隠れるか。
「隠れるよ。」
「どうしましたあ?」
「兵士が集まっている。」
「見えませんよお。」
「私は見えた。隠れるよ。」
岩陰に荷車を隠す。兵士の目的を確かめなければ。
わんわん五月蝿いのは逃した方が良さそうだ。
「狼逃がそうか。」
「何でですかあ?」
「町長に裏切られた……と思うから。」
「そうですかあ。」
「やり過ぎたからなあ。」
「そうですねえ。殺し過ぎですもんねえ。」
まだ目的は分からないけど気を付けた方が良い。
岩陰から岩陰に身を隠しながら近づく。
私は耳が良いからそこそこ遠くからでも声が聞こえる。
「本当にやるのか?」
「町長命令だ。殺すしかない。」
「勝てる気がしない。」
「これだけいれば勝てるだろ。」
「ヴァーチャー殺ったって話だぜ。」
「どうせ不意打ちしたんだろ。」
やっぱり私達を狙って来たんだ。
「アンゲルさんも殺るんですか?」
「いや、生かして輪姦そうぜ。」
「そうこなくっちゃ。」
すっす五月蝿い奴と鉄十字野郎の時のおっさんが居ないな。強い奴に着くって言ってたから当然か。
あいつらが居ないなら殺しても心は傷まないかな。
いても傷まないけどね。
さっさと片付けて町長殺しに町に帰ろう。