そこのけ、そこのけ、パワーが通る。通りを進む度に兵隊(町民、傭兵、科学者、破落戸、その他色々)が増える。
私が戦わなくても勝てそうだ。
「ドキドキしてきたッス!」
「うおおおお!やるぜ俺は!」
「パワー!パワー!パワー!」
私は扇動者の才能もあったらしい。我ながら多才だ。
ここの町長は良い人だから辞めろみたいな声も聞こえるが知ったこっちゃない。私を殺そうとしたのが悪い。
「おらー!町長出てこいや!」
「裁きを受けろ!」
門の前でワイワイガヤガヤ。一向に埒が明かない。
門を蹴飛ばす。これで中に入れるね。
「どうしたの?入ろうよ。」
「改めて凄いと思ったッス。」
皆うんうん言ってる。凄いでしょ。私は凄いんだ。
崇めよ。讃えよ。町の中央に像を建てて朝昼晩礼拝しろ。
「パワー!行くぞ!」
「はいはい。」
トリップしてたら置いて行かれそうになっていた。
小走りで向かう。その勢いのまま扉を蹴破る。
「今回は怒んないッス。」
「前回も怒らないでよ。」
「あの時は町長の方に着くのが正解だったッス。」
風見鶏め。それが正しいけどね。強者に付くのが鉄則。
そしたら少なくとも生きていける。
ズカズカ奥に進んでいく。町長何処かな。
「パワーさあん。ここが怪しいでえす。」
「本当だ。怪しい。」
ここだけ床の色が違う。バレバレ過ぎて逆に怪しくない気がしてきた。悩んでいるとおっさんがハンマー持って叩きだした。これだから脳筋は。
「お前がやれよ!」
「えー。」
仕方無いから拳を振り下ろした。バキバキと音を立て床が壊れる。何の金属だろう。今までに無い叩き心地。
職業病で私は金属にはうるさい。プロなので。
「よっしゃあ!突っ込めえ!」
「ヒャッハー!」
皆突っ込んで行く。しばらく待つか。……あっ、町長連れてきた。でかした。携行食をあげよう。
「ち、違うんですよ、話を聞いて下さい。」
「うん。」
「ぎゃあ!」
私は鉈で町長の右手の指を切断した。左手もやるよ。
「ぎゃあ!痛い!痛い!」
猫と虎は案内人が連れてきていた。カジカジしてる。
よく噛んで食べなさい。
「えげつない事考えるッスねえ。」
「うわー。今日は飯食えねわ。」
「は?」
考えたのは案内人ですが。まあ良いか。続きだ。
町長を蹴飛ばし、うつ伏せにさせる。
両足同時に行くよー。ヒュンと風切り音がなる。
キレイに切れたので痛みは遅れて来るだろう。
「ぎゃあーーー!許して!許してえ!」
「準備できた?」
「出来ましたあ。」
狼を閉じ込めた部屋に連れて行く。ご飯抜きでここまで来たから腹ペコ狼だ。運が良かったら生きてるかもね。
「ごゆっくり。明日の朝来るから。」
「助けて!助けて助けて助けて助……」
うるさいなあ。これだから金持ちは。