5章 1話
目が覚めた。クマダから助けてあげた人達と町の酒場に行ってからの記憶がない。
頭が痛い。水、水が欲しい。あと服。なんですっぽんぽん何だろう。
周囲を見渡す。私は牢獄にいた。
「目が覚めたか小娘。」
「水くれ。」
「おらあ!」
バケツに入った水を被せられる。水は水だ。人心地ついた。
何があったか聞いてみよう。
「本当に覚えていねえのか?」
「うん。何も。」
「チッ、仕方ねえな。」
牢番曰くこうだ。
私とその一行は酒場でどんちゃん騒ぎ。酒を飲んだ私が歌って踊りだす。
それが面白いのか周りにいた傭兵が私に酒を飲ます。私が歌って踊りだす。
周りにいた傭兵が……何度もこんな事をしていたら、私が急に外に飛び出し、
町の高い建物に登り始めたそうだ。
傭兵はそれを肴に酒を飲み始める。私が建物一番上で歌って踊りだす。傭兵爆笑。
気をよくした私が曲芸を始める。傭兵爆笑。
私が建物から飛び降りる。傭兵爆笑。無傷で着地してまた踊りだす。傭兵爆笑。
で、その後、暴れだしたが、眠たくなったのか寝たらしい。
傭兵は笑うことしかできないのか。あきれたぞ。
「反省したか?」
「うん、ところで私の歌と踊りどうだった?」
「一生そこにいろ!」
大声はやめろ。頭に響く。無理やり出ることもできるけどすっぽんぽんだからな。
「反省したから服返して。」
「本当に反省したか?」
「うん、何でもするよ。」
「何でも?」
「何でも。」
────────────────
私は今、熊を狩るために町の外にいます。何でもすると言ったのが運の尽き。
傭兵改め熊ハンターのパワーです。どうぞよろしく。
「ガッハッハ!姉ちゃん、やっぱり面白えわ!」
「でも、助かります。腕は確かなので。」
「照れる。」
熊から助けた人達と熊狩りに。クマダじゃなくて熊だった。こいつはくまった。
ニヤニヤしていると話しかけられる。
「両手とも機械義肢なんですか?」
「片手だけ。片方は械人の腕をつけてる。」
「そんなことできるんですか!すごいなあ外の人は。」
この人は機械義肢に興味津々だ。本当はハンターじゃなくて科学者になりたかったらしい。
ハンターになって正解だ。あいつらはイカレ中のイカレだからな。
「熊良いですよね。あのごつい腕とか憧れます。」
「へー。」
訂正。こいつは科学者向きだ。早くこんな仕事辞めて科学者になれ。
両腕を切って、熊の腕をつけかねない。
「あっそうだ!パワーさん、熊の腕切断してくれませんか?」
「なんで?」
「私の両腕につけるためです!」
ほら見ろ。こうなった。もう一人のおっさんは我関せずで向こうを見ている。
こっち向いてこの状況をどうにかしてほしい。タスケテー。
章の最初の導入難しいですね。