私をおとりに逃げた2人に追いついた。挨拶代わりに関節を極めた。
地面をバンバンしている。いい気味だ。ざまあみろ。
「パワーさん!殺した熊はどうしたんですか?」
「第一声がそれか。」
もう1回関節を極めてやった。地面バンバン。私はカンカン。
殺した熊は諦めよう。行くの怖い。
おっさんも呆れ顔でクマキチを見ている。
「でけえ熊はどうした?」
「逃げた。私も逃げた。」
「やべえな、報復があるかも。」
「報復もするのか。熊やばいな。」
肩は治ってきたがあの熊に勝てるビジョンが浮かばない。
私は町から逃げることを決意した。
「町から逃げよう。」
「嫁さんいるから逃げられねえ。」
「どんまい。」
おっさんは既婚者だった。こんな危ない仕事よく出来るな。
私だったら町の中で安全に金属掘るね。
「町に戻ったら緊急招集かけるぞ。」
「大変だね。」
「お前も来るんだよ。」
「え。」
そうだ。私は無償奉仕中だった。嫌じゃ。わしは死にとうない。
地面に転がり駄々をこねる。おっさんは呆れ顔だ。さっきも同じ顔を見たぞ。
「まあ良い、さっさと帰るぞ。」
「そうだね。」
「いてて、熊の死体は?」
おっさんと私はコクリと頷き、両腕の関節を極めた。
ヨシ、町に帰ろう。緊急招集だ。私が戦わなくて済むように立ち回るぞ。
アホを置いて、私とおっさんの2人は町に向かう。途中で追いつかれたが無視だ。
もうすぐ町に着くというところで、おっさんは大声で門番に叫んだ。
「熊の報復が来るぞ!緊急招集だ!」
門番は驚いている。あれはラッパだ。良いなあ、欲しいなあ。
ラッパの音が鳴り響く。町の中は大騒ぎだ。
武装した兵士や傭兵が門の前に集まってきた。
「本当に来るのか?」
「間違いねえ。しかも大物が来る。」
「大物か、バリスタを用意する必要があるな。」
「バリケードを用意しろ!家畜を町の中に入れろ!」
町中大騒ぎだ。私?私はラッパを持ってる門番を物欲しそうな顔で見ている。
すごい迷惑そうな顔だ。だって、やる事無いんだもん。減るもんじゃないし良いじゃん。
「熊を狩るのはおやめなさい!」
「熊愛護野郎が来たぞ!」
「イカレ野郎にはイカレ野郎をぶつけろ!」
「行け!小娘!」
「は?」
ゴロゴロしてたら熊愛護野郎と戦うことに。かかってこい私は強いぞ。
「あー野蛮人の匂いがします。すぐ戦おうとする野蛮人の匂いが。」
「は?」
「おら小娘!言い返せ!」
「えーと、アホ!」
「ぎゃはははは!アホだってよ。」
戦いは熾烈を極めた。途中で私がキレて熊愛護野郎の関節を極めて勝利した。
お前は地面をバンバンしているのがお似合いだ。
「こいつを餌にしよう。」
「そうするかあ。」
大きな杭に熊愛護野郎を括り付けて、バリスタの射線に入るところに突き刺す。
新鮮な肉だ、熊も近寄ってくるだろう。