「金が無い。」
力を手に入れたが金が無い。困った。これでは町の外に出られない。
現場に戻ると遺跡の入口にボスと知らない人が集まっていた。
「良いところに来たな。お前が倒したロボットを買いたいと言う奴が来てる。」
「……いくら出す?」
「決まりだな。遺跡から引き揚げてくれ。頼んだぜ。」
私はまた遺跡のハシゴを降りる。
今度のメンバーは、私、スクラップ屋の店長、その護衛。
遺跡には金のなる木がある。6本足のロボットよ、私のために金になってくれ。
そんなこんなで私が破壊したロボットのところに着いた。
「こいつか〜、そのまま引き上げるのは無理だな。」
スクラップ屋の店長とその護衛はロボットを見て溜息をつく。
「バラバラにすれば持っていけそうだな。」
「お姉ちゃんよ、これバラせるか?」
「任せろ。」
私は力任せにロボットの足を引きちぎる。余裕だ。余裕。
「胴体はどうする?」
「やっぱ、すげえな……パーツごとに持っていきたいからもっと分割できるか?」
「はいはい。」
最終的に腕6本、2分割の胴体、ひしゃげた頭の9パーツにロボットはなった。
そのパーツを護衛が持って、地上に持って上がることになった。
「店長、これ重たいっすよ!持って上がるの無理です。」
「……お姉ちゃん、買い取り価格オマケするから持って上がってくれねえか?」
「よしきた。」
機械義肢で強化された私にかかれば重い部品を担いでハシゴを登るのも余裕だ。
ひょいひょいと部品を担いで、地上と遺跡を往復する。
「これで最後。」
「ありがとよ!……他の機械も引き上げられないか?」
「いくら払う?」
結局、目につく機械を全部引き上げられさせた。
途中から面倒になったから、ハシゴを使わずに飛び降り、ジャンプで出入りするようにした。
皆目を丸くして驚いていた。
スクラップ屋に機械とロボットのパーツを持っていくのは護衛くんだ。
「店長!持っていくの無理っす!」
リアカーに大量に機械が積み込まれているがピクリとも動かない。
あの護衛は何が護衛出来るんだろう。
「任された。」
「……まだ何も言ってねえ。あー、町の外に行きたいんだったな。買い取り金と追加で何か使えそうな道具を見繕ってやるよ。」
◆
ゴロゴロ、ゴロゴロ、リアカーを引っ張り、スクラップ屋に。
「お姉ちゃん、町の外に出るのやめて、うちで人足しないか?3食寝床付きだ。」
「断る。それに金属掘りと待遇変わらない。」
「だよなー。あそこ待遇良いからな。ここいらの奴は皆金属掘りになりたがる。」
そう言えば壊れた機械が何に使われるんだろう。
金になるなら文句はないけどね。
「頭の良い学者さんが研究して町の発電や便利な道具を作るらしい。」
「聞いてない。」
「へいへい。後よ、換金には2,3日掛かるから暫く待ってくれ。」
「は?聞いてない。」
「言ってねえからな。そこに置いてある道具が町の外で役立つ道具だ。俺が見繕っても良いけど、それじゃあ面白くねえだろ。3個選ばせてやる。」
「やってやろうじゃん。」
これは挑戦だ。高級品を選ばれて店長の狼狽えた顔が楽しみだ。
いんてりじぇんすな私に選ばせることを後悔するが良い。