こいつは困った。デカい熊は私を明らかに狙っている。
バリスタで倒すしか勝ち目が無さそうだ。バリスタの射線まで誘導しなければ。
バリスタ撃つくらいならできるよね?それくらいはしてほしい。
「バリスタの射線まで誘導するから後はよろしく。」
「任せろ!」
「うおおおおお!バリスタボルトパンチ!」
まずは挑発だ。バリスタボルトを持って突貫する。
やっぱり柔くて固い。刺さらない。熊はすごい怒ってる。
熊タックルだ。何とか避ける。バリケードの一部がメタメタになった。
「小娘!バリスタ準備完了だ。」
「でかした。」
よく弦を張れたなと思ったら5人掛かりで張ったようだ。
急いでバリスタの射線まで走る。熊も来た。やっぱり私より足早くない?
危な!噛みつかれるとこだった。あと少しで射線だ。アイタ!
何かに足を取られて素っ転んだ。
あっ!熊愛護野郎の死体だ!いんがおーほー。死体撃ちした罪なのか。
「タ、タスケテー。」
「喰らえ熊野郎!」
バリスタが発射される。腹に当たった。死んではないが頭が垂れた。
好機到来だ。右腕に力を込め、熊に走り寄る。
悪あがきの熊パンチを掻い潜り、チョップを頭に叩き込む。
ボキボキと骨が砕ける音がする。熊の頭と私の肩が逝った。私の勝ちだ。
興奮しているためか痛みはない。
「でか熊倒したぞー。」
「でかした小娘!後は任せろ!」
それからは残った熊たちの掃討だ。こちら側もかなり被害が出たけど、
襲撃してきた熊は全滅だ。時間も経って肩も良くなってきた。
「皮剥ぎの時間だ。」
「さっさと終わらすぞ。飯と酒を飲んで寝たいぜ。」
「同感。」
疲労でヘトヘトの中、皆で皮剥ぎをした。クマキチは喧しいので黙らせておいた。
皮剥ぎも意外と楽しい。キレイに出来たときは不覚にも興奮してしまった。
「あなた達、何をしているのですか!」
「皮剥ぎ。」
「野蛮な!熊の命を何だと思っているんですか!」
「熊愛護野郎殺した筈では?!」
ハッとして私が死体撃ちした熊愛護野郎を探す。いた。なんだちゃんと死んでるじゃないか。
びっくりさせやがって。熊愛護固めを喰らえ。
「痛い痛い痛い!ギブギブギブ!」
「悔い改めよ。」
「ぎゃはははは。いいぞ!やったれ!」
片付けや皮剥ぎの作業を止め、皆が私の一方的な蹂躙を見ている。
もう一丁いくか。喰らえ熊愛護固めツー。
「その辺にしてもらえませんか?」
「ちょっと待って。これから熊愛護固めスリーに変化するから。」
「お辞めなさい。」
「ウワー。」
急に出てきた奴に止められた。こいつ力強い。
械人だが、どこか血生臭い。生臭機械ってやつ?
「あなた達後悔しますよ。こんな事をして。」
「こんな事ってどんな事だ!イカレ機械野郎!」
「すぐに分かります。」
非難轟々だ。こっちは命懸けで戦ったのだ。何か言われる筋合いはない。
械人は去っていったが、関節を極めた奴は放置だ。何しに来た。
まあ良いか。また関節極めようっと。ギヤーっと叫び声が門前に響いた。