念願の個室を手に入れたぞ。個室という名の独房だ。
酒は没収。偉い人にすごい怒られた。反省してまーす。
これも全部何とか君のせいだ。大根役者め。
やることも無いのでダンスのチェックをする。今日もキレキレだ。
「お前反省してるのか?」
「してます。」
「じゃあ、何で悪いか分かるか?」
「分かります。」
「言ってみろ。」
「相手が悪かった。」
「明日も独房で反省な。」
「なんで。」
おかしい。この世は狂ってる。もう良い。寝ちゃうもんね。
寝て起きたら朝だ。朝食が置かれている。食べたら眠くなる。寝る。
そんなことを3日くらい繰り返していたら、偉い人が独房に来た。
「早く出せ。」
「小娘が!お前のせいで大変だったわ!」
「へいへい。大変でしたね。」
「ぐぐぐ。まあ良い。明日からまた試合に出てもらうぞ。」
「ふーん。そう。」
「ふんっ!おいっ!元の牢屋に戻してやれ!」
「はっ!行くぞ。」
久々に大部屋に。皆試合中みたいだ。あれ?何とか君がいる。
まあ良いや。酒、さけ、禁酒は終わりだ。
良い感じに酩酊していると何とか君が話し掛けてきた。
「あの、先日はすみませんでした。」
「あー良いよ。次からは頑張ってね。」
私は後輩思いだ。私の方が先に大部屋にいたから先輩。
上下関係は厳しいぞ。お前に耐えられるかな。
「ど、どうやったら強くなれますか?」
「命のやり取り。」
「そ、そんなの無理です。」
そんなことないよ。それよりも話し方が前と違くない?
素がこれかな。お前も偉い人の犠牲者か。
「はい。お酒。」
「あの、僕はお酒は……」
「私の酒が飲めねえってか!」
「ひえええ!」
「パワーちゃん、駄目よお、そんなことしちゃ。」
「どみんご!」
「ドミニオよお。相変わらずね。」
「おっ!帰ってきたか!その様子だと何も変わってねえみたいだな。」
皆も相変わらず元気なようだ。明日から試合に復帰することを伝える。
何故か皆の顔色が悪い。何でだろう。
「あー、多分明日は制裁されるぞ。お前。」
「チャンピオンと戦わされるわね。」
「強いの?」
「武器持ってんのよ。卑怯よね。」
「そんなもんか。腕使えれば余裕だね。」
「大した自信だな。」
「憧れます!」
分かる人には私の強さが分かる。
付き合いの長い人たちの方が分かってないのは何でだろう。
考えないことにしよう。
「景気づけに酒盛りするぞ!」
「よっしゃ。踊ります。」
「ガハハハ!久々の踊りだな!」
「パワーちゃんがいると場が明るくなるわあ。」
結局、朝まで飲んで踊った。ゲロゲロだ。
「おい!試合だぞ!出てこい!」
「おえええええええ!」
復帰戦は第一試合だった様だ。気分最悪。体調も最悪。
チャンピオンとやらをボコボコにして帰るときには気分最高で帰りたい。