アレルヤ   作:おもちぴん様

60 / 82
6章 5話

 中に入ると既に誰かがスタンバイしている。あれがチャンピオンか。

両腕にギザギザ刃の鉈がついた械人だ。格好良いな。私もやってみたい。

何か話しかけてきた。

 

「お前が例の問題児か。教育してやるよ。」

「私が教育する。」

 

 私の返答で一触即発状態だ。観客も盛り上がっている。

意外にも私への声援が多い。こいつ人気ないな。1人だけ武器使ってたら当たり前か。

やっぱりコロシアムの醍醐味は体と体のぶつかり合い。ステゴロ最高。

あいつの顔面に拳を叩き込むイメトレをしていると審判に話し掛けられた。

 

「あっ!お前は腕使用禁止な。」

「え?」

 

 イメトレの意味は無かったようだ。腕を後ろ手に縛られたことに加え、酒が回っていることで、

私の足元は覚束ない。試合前からフラフラしている。

審判は私を心配して試合開始を遅らせている様だが、チャンピオンが急かしてくる。

これ以上は引き延ばせ無い様だ。開始の合図が審判から告げられる。

 

「開始!」

「おらぁ!」

「危な!」

 

 後ろに飛び下がって避けるが、着地に失敗して地面に倒れる。駄目だ。

酒が抜けてない。何とか上体だけ使って跳ね起きる。

クソ野郎は余裕なのか追撃してこなかった。

切れ味悪そうな鉈だから捨て身で攻撃しようかな。そうしよう。

私はクソ野郎に突撃する。笑っていやがる。後悔するが良い。

肩を切られたが、顔面に頭突きを入れてやった。私の頭は痛かろう。

そういえば械人て痛いとか熱いとかあるのかな。

そんなことを思いながら、クソ野郎が倒れている隙に腕を縛っている縄を、

鉈でギコギコ切る。後ろ手だから難しいな。切れた。

 

「アー、ナンカシラナイケド、ナワガキレター。ラッキー。」

「あっお前!どさくさに紛れて。」

 

 審判が近づいてきたけど凄んで追い払う。殺気を受けて縮み上がっている様だ。

ここからは教育の時間だ。私はマウントをとった状態で、手加減して顔面を殴る、殴る、殴る。

表情が無いから効いてるのか分からない。

 

 お次は腕だ。卑怯者め。腕から生えている鉈を無理やり引きはがす。

両腕ともオシャカだ。後で直してもらってね。

次は足だ。マウント状態を解除して、思いっきり踏みつける。足の付け根が壊れた。

直るから大丈夫でしょ。観客も大盛り上がりだ。

調子に乗ってポーズを取る。物が投げ込まれる。ポーズを取るのはやめよう。

 

「お、お前、こんなことして許されると……」

「許されるよ。強いからね。」

 

 何か冷めちゃった。頭に正拳突きをぶち込み、頭を破壊した。

あーあ、反則負けだ。殺しはコロシアムでは禁止されている。

審判も観客も引いている。物投げて来いよ!酒とか。

試合終了の合図を聞く前に私は控室に戻った。

 




────
皆さんの所は台風大丈夫でしょうか。
私は九州なので昨日今日で準備してました。
皆さんもご安全に。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。