謎の一行での旅は続く。虎が意外と役に立った。匂いには敏感らしく、
遠くの動物を察知して教えてくれる。お陰で食料は余ってるくらいだ。
よくよく考えると飯食べるの、私とおっさん2人と何とか君と虎だけだった。
一瞬で食料問題が解決したから万々歳だ。
戦闘要員は私、以上。13人と1匹いて1人しか戦えないって何なんだ。
兵士と警備兵は何を守って、警備していたんだろう。
おっさん2人と何とか君は武器無いから仕方ないのかも。
コロシアムは素手で戦ってたけど、生身で動物には勝てないよね。
私は勝てます。はい、論破。そんなことを考えていると水場が見えてきた。
「あの水場からもう2日くらい行くと町がありますよ。」
「やっと町か。遠いなあ。」
「あの町は械人ばかりで忌避されてますからね。」
「お前(械人)が言うなよ。」
はっはっはと店長が笑っている。械人ジョークというやつだろうか。
ブラック過ぎて笑えない。他の械人も笑っている。
お前ら人間のこと勉強し直した方が良いぞ。
私以外の人間組は械人にトラウマがあるのか笑ってるのを見て震えている。
虎は我関せずだ。賢い。
「ぶっはー!うめえ!」
「水最高です!」
「にゃーん。」
「うまい。」
水場に着いた。微妙な時間だけどここで野営をしよう。
役立たずしかいないから夜間の強行軍は危険だ。
道中手に入れた巨大鳥の肉を皆で分ける。味付けは無いがおいしい。
生身組も嬉しそうだ。コロシアムの飯は不味かったからね。
械人は暇そうにしている。そう言えば気になることがあった。
「械人て夢見るの?」
「見ませんよ。見たって言う人も大体再プログラミングされてました。」
「再ぷろぐらみんぐ?!何か怖い響きだ。」
「我々が一番忌避するものですね。別人になってしまいます。」
やっぱり械人の世界怖い。私の体に別の人が入って暴れ回った時の事を考える。
ずるい!私が暴れたいのに!なんて恐ろしいんだ。再ぷろぐらみんぐ。
人間で良かった。体を奪われる事だけは無いからね。
「実は再プログラミングに関して面白い話があって。」
「どんなの?」
「実は再プログラミングを逃れた者が何人かいて、彼らが集まって盗賊をしているらしいです。」
「おもしろくなーい。」
皆から非難轟々だ。虎も怒っている。再プログラミングしたら殺人衝動に陥ったとかさあ。
これも械人ジョークってやつ?考えた奴に説教してやりたい。
そう思っていると虎が鳴き出した。敵襲か?
「ちなみにこの辺りはその盗賊の縄張りです。」
「早く言えよ。」
械人はやっぱり駄目だ。そう思いながら私は戦闘準備を整えた。