7章 1話
水場で休んでいたら、械人に囲まれていた。数は5人かな。人数の上では勝ってる。
皆趣味の悪いお面を被っている。虫人、甲人、只人の顔に似せたお面だ。
やっぱり械人の趣味は悪いなあ。人の真似をしている。
「へへへ!新鮮な人間だあ!」
「今のマスクには飽きてたんだ。」
「新しい顔、新しい顔。」
皆と顔を見合わせる。おっさん'sと何とか君は顔が青い。仕方ないなあ。
私がぶち殺してやるか。戦闘準備をしたまま、一番近くにいた盗賊に走り寄る。
一撃一殺の拳を喰らえ。正拳突きを放つが受け止められた。
え。結構本気なんだけど。
「ぎひひ、へなちょこパンチなんて効かなーい。」
「は?殺すぞ。」
ムキになって連打連打。止められる止められる。それでも連打。
相手の腕の動きが鈍くなってきた。もう一発。腕を壊すことに成功した。
手こずらせやがって。頭を叩きつぶす。
こいつと同じのが後4人いるのか。こいつだけかな?
「ひぃー!パワーさん助けてください!」
「やめろ!くそ械人!」
「離せこら!」
「にゃーん。」
見ると生身の3人と虎が械人に襲われている。3人は良いけど虎はやめろ。
その虎は町に着いたら高く売るんだ。毛皮に傷をつけてみろ。お前の頭を潰してやる。
ゲヘヘと下品な笑い声をあげる械人。虎の顎下を触るな。ゴロゴロ声を出すな。
そういえば味方の械人は……物陰に隠れてやがる。お前らも戦え!
「彼らはリミッター解除してるので私達じゃ勝てないです。」
「解除しろよ。」
「夢を見た械人しかできないのですよ。」
「今から寝て夢見ろ!」
その場で横になる械人達。良い夢見ろよ。可及的速やかに。
役立たず共は置いといて、クソ盗人共だ。まずは虎を助けるぞ。
飛び蹴りを盗人に喰らわす。腹に入って吹き飛んだ。ピンピンしてるな。
反撃が来る。パンチ、パンチ、避ける、止める。受け止めた左腕からバキバキと音がした。
私の番だ。相手の腕を掴み関節と逆方向に捻じ曲げる。
腕を持ったまま、ジャンプして首を両脚で締め、首を捻じ曲げる。死んだな。これで2つ。
残り3人は……あれ?いないぞ。逃げられちゃった。
「このまま町に行くぞー!おー!」
「にゃー。」
寝ている械人を叩き起こして、夜中の強行軍だ。また襲われないとは限らないしね。
人数は3人減って、10人と虎。飯の心配もなくなった。町まで2日か。
さようならコロシアムの知り合い達。生きてたらまた会おう。
「あのー。助けに行かれないんですか?」
「うん。助ける義理ないし。」
何か言いたげな械人がいるが無視する。助けたいなら君がやりたまえ。
私は早く町で虎を売りたいんだ。