私の前で討伐隊の列が形成されている。私は討伐隊に入れなかったので文句を言っている。
責任者を出せ。私を知らないのか?……知らないらしい。
前の町では顔パスだったんですが。わーわーしてると変な護衛が来た。
「ねえ貴方は討伐隊に参加しないの?」
「断られた。」
護衛は腹を抱えて笑っている。笑いが止まると、責任者らしき人に2、3言話した。
責任者は困り顔で溜息を吐いている。それから少しして、私の討伐隊への参加が認められた。
護衛、お前変な奴だけど良い奴だな。感謝感謝。
それにしても、この護衛はかなり強そうだ。全く隙が無い。
あれだけアホだったら護衛になれる訳がないから本当に強いんだろうなあ。
そう思っていると、そのアホと目が合った。ニッコリ笑っている。
こいつあれだ。あいつと同じ匂いがする。えーと、女みたいな男!
出来るだけ一緒に行動しない様にしよう。
「貴方は私と同じ部隊ね。監視責任があるの。」
「は?私もう討伐隊辞める!」
「辞めたら強制労働ね。契約書に書いてあるわ。」
八方塞がりだ。でも私は契約書に署名してないぞ。契約書を見せてもらう。
えーと署名はアホ女、監督オファニム……アホ女って私の事?
責任者を見る。首を縦に振る。アホを見る。首を縦に振る。
せめて名前を変えさせてくれ……頼み込んだら変えて良い事になった。
署名はパワーで、監督はアホ女。できた。責任者に渡す。責任者は笑うのを我慢している。
「オファニムさんとお似合いだな、お前。」
「最悪だ。」
「?」
チームアホ女結成秘話!それはある盗賊の討伐隊募集のための書類から始まった!
そんな馬鹿な事を考えながら、討伐隊の列に加わる。木を隠すなら森だ。
人混みに紛れた私を探すことは出来まい。こっそり別の部隊に入ろうッと。
周りを見渡して、別の部隊を探す。横にアホ女がいる。なんで?
そのまま手を引っ張られて、アホ女の部隊のところに連れて行かれた。
アホ女の部隊は傷病者を集めた部隊だった。薬中の虫人、角が折られた甲人、
片目の無い只人……枚挙に暇がない。私も本当は両腕無いしな。
怪我をしても生き残ってるから実力はそこそこあるんだろう。悪運が強いラッキー部隊かも。
そう思っているとアホ女が話し始めた。
「諸君、参加ありがとう。監督のオファニムだ。」
「かえれ。かえれ。」
「君は後でお仕置きね。」
話を要約すると、盗賊のアジトに皆で行きます。皆で攻撃します。盗賊倒します。
1人で行きたい人はどうぞ。死んでも何もないから生き残ってね、だそうだ。
あの盗賊達は何人くらいいるんだろう。先行き不安だ。