戻ってきた道をまた進む。今度は先頭ではなく一番後ろだ。
盗賊が弱ったところをボコボコよ、ボコボコ。いつも通り、道中は暇だ。
薬中くんに参加理由を尋ねる。なんでも、械人のオイルとハッパを入れた酒を
飲むとすごいトリップできるそうだ。強い械人のオイルなら尚更だと思っているらしい。
どれも変わらないと思うけど頑張ってね。
他愛もない会話をしながら進んでいると前が騒がしくなってきた。
戦闘開始されたかな。ここまで来るのは時間がかかりそうだ。
パイプを吹いて待つ。ゆっくり3包み分のパイプ草を消費したくらいで、
戦闘音が間近になる。そろそろかなあ。
盗賊は既に5人まで減っているが、討伐隊はほぼ壊滅状態だ。
満身創痍なのかな?械人は疲れとか無さそうだから、傷付いていない奴は、
ほぼ無傷だろう。忘れていたけど私達の部隊は他にも人がいる。
3人で盗賊1人相手にするといったところだろうか。私は1人で相手するけど。
まずは、挨拶代わりのパンチだ。両腕で受け止められる。
そのまま流れで右回し蹴りを放つ。左腕と脇腹の間で右足を挟まれた。
ならばと左足で飛んで、相手の頭に蹴りを入れる。右足は挟まれたままだ。
効かなかったか。頭から落ちそうになったので両手で着地して、
腕の力だけで相手を押し込む様に跳ねる。相手は地面に背中から落ちた。
形勢逆転だ。そのままマウントポジションに移行して、顔を殴る、殴る。
動かなくなった。まずは1人。
周りを見渡すと変態が1人盗賊を倒していた。本当に強いな。
他の人達は……皆殺られてた。薬中くんも頭が粉々だ。これで2対3か。
どうしたものかと思っていると盗賊が話し掛けてきた。
「げへへ、1対1でやろうぜ。」
「なんで?」
「強い奴と戦いてえ。」
変態と顔を見合わせる。なんで笑う。私も盗賊側になりたい。
了解の返事をしたら空気が緩んだ。そこを狙って、盗賊の1人の頭を潰す。
見るからに盗賊は動揺している。そこを狙って変態が1人倒した。
これで2対1、唖然としている間に2人で盗賊を叩きつぶす。仕事完了。
うおおおおお!古代の武器の時間だあ!
「ちょっと待って。盗賊のアジトも確かめないと。」
「嫌です。」
「じゃあ行こうね。」
手を掴まれてズルズルと盗賊のアジトに引っ張られる。
もう良いじゃん。大体殺したよ。1人ぐらい見逃しても問題ないって。
全力で駄々を捏ねていたら、膝と腰を腕で支えられて、そのまま持ち上げられた。
何か嫌だったので、バランスは悪いけど、自分の腕は変態の首に回さなかった。
盗賊のアジトはもう目の前だ。頼むから誰もいません様に。