タッタカ、タッタカ、私はスクラップ業者のところへ向かう。
金を貰いに私は向かう。まずは何を買おう。串焼きだな。私は肉が食べてみたい。
「金。」
「おう、用意しているぞ。」
ドサリと金の入った革袋が置かれる。自慢じゃないが私は金を使ったことがない。
「大体の値段は分かるか?」
「当たり前。」
「これから値段当てクイズやるぞ。」
30問中30問!30問中30問だよ。すごいよね。
「全問不正解!町の外に出たら毟り取られて強制労働させられそうだな。」
「ワタシオカネノコトワカリマセーン。」
「現実逃避するな。飯と水、宿代だけは覚えとけ。お前は武器が必要ねえから、その3つ覚えておけば無駄金は使わねえだろう。」
「私も武器使いたい。」
「いらねえよ。お前は剣鉈振り回すより、鉄骨振り回した方が怖え。百歩譲って何かゴツゴツした武器なら良いかもな。」
「……」
「相手に恐怖を覚えさせろ。そうすれば負けねえ。剣持った貧相な女なんか怖くねえんだよ。」
貧相?私は械人の語り部曰く、マニアックな層に人気がある体付きらしい。私を崇めろ。金を貢げ。
「恐怖かあ。私は何も怖くないからなあ。」
「はいはい。言ってろ。携行食買うならこの店にしろよ。俺とお前のボスの知り合いだ。サービスしてくれる。」
「教えてくれてありがとう。」
さてと、そろそろ向かいますか。携行食は金がいるけど、水は井戸から組めばタダだ。
水汲みも立派な仕事だ。1日中桶を落として水を汲み上げてる。
金属掘りと同じ代わり映えのしない仕事だ。
「水くれ。」
「自分で汲むならタダ。代わりに汲むなら金払え。」
「自分で汲む。」
ガラガラガラと滑車の音がする。
ポチャン、桶が水面に着いたみたいだ。
「よし!引き上げろ!」
「よしきた。」
縄を引っ張る引っ張る。
ガラガラガラガラ、滑車の音が心地良い。
あっと言う間に桶が上がる。
「姉ちゃん、凄え力だな。ここで働かないか?」
「町の外に行くから、また今度ね。」
「残念。気が変わったら言ってくれよ。」
トクトクトク。桶に水筒を突っ込み水を注いでいく。
これで水筒は満タンだ。携行食を買って町を出よう。
井戸から離れようとすると、水汲みが話し掛けてきた。
「そう言えば、怪しい連中が町の中に入り込んだらしいぜ。」
「怪しい連中?」
「ああ、何でも破落戸共にタダで飯と酒を配ってたみたいだ。」
「タダ飯とタダ酒くれるって良いやつじゃん。」
「そんな奴、普通はいるわけねえだろ。」
「確かにイカれてる。」
ハッハッハと水汲みと顔を合わせて笑い合う。
今日も楽しい。町を出るのが楽しみだ。