アレルヤ   作:おもちぴん様

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8章 5話

 何事も無かった顔で商人と町民の会話にまた参加する。

というかまだ話してたのか。お話好きだね。

私も好きだけど。他に娯楽ないのかな。ギャンブルとか。

私はギャンブルはしない。身ぐるみを剥がされた苦い経験があるから……でも次は勝てそうだったんだよ。

 

 昔の苦い事を思い出しながらパイプを吹く。

駄目駄目、忘れよう折角の葉っぱが不味くなる。

道路工事してた時におすすめされて貰ったやつだ。

配合を説明されたけど少しも分からなかったな。

私は吸えれば良いんだ、吸えれば。

 

 モクモクとパイプを吹いていると何だか町が騒がしくなってきた。

何だ?喧嘩か?……どうやら違うらしい。

海から巨大なエビが上がってきたそうだ。

エビかあ、話には聞いたことあるけど見たことないなあ。

ちょっと見に行こう。

 

 海に向かうと潮の香りが強くなった。

いつ嗅いでもなんとも言えない匂いだ。私は嫌い。

エビはどこかな。あれか。確かにデカイ。しかも赤い。

ハサミをチョキチョキして、兵士に襲いかかってる。

頑張れ兵士くん。倒せば褒美は思うがままだ。

気を逸らしている隙にバリスタの準備が完了したようだ。

エビの串刺しだ。緑の血が流れてる。

エビはしばらく暴れて動かなくなった。

 

 エビを近くで見るために近づく。

本当にデカイ。高さは私の2倍くらいありそうだ。

感心して見ていると兵士が鉈を持って集まってきた。

ハサミや体を切っている。辛そうだから手伝ってあげた。

とても堅い。鎧にでもするのかな。聞いてみた。

 

「食べます。」

「食べられるの?」

「はい。」

 

 私も食べたい……町のみんなで食べるらしい。

偶のご馳走だって。私も町のみんなに入ってるよね?

調理方法は簡単。ぶつ切りにして塩っぱい水を入れた大鍋に野菜と一緒にぶち込んで煮込む。

煮込んでしばらくすると良い匂いがしてきた。

私が味見しよう。

 

「もぐもぐ。」

「どうです?口の中とか痛くないですか?」

「だいじょうぶ。うまい。」

「よし!みんな食べろ!」

 

 もしかして味見じゃなくて毒味じゃない?

目を逸らすな。私と目を合わせろ。くそう、ヤケ食いだ。

バクバクとエビを食べる。塩味だ。おいしい。

今度から肉を食べる時は塩をかけよう。

 

「おい!それ寄越せ!」

「何だと!おれのエビだ!」

 

 喧嘩だ、喧嘩。エビで喧嘩するなんて奴らだ。

喧嘩両成敗。2人共倒してエビゲットだ。

もっと喧嘩起きないかな。

期待して周りを見るとさっきの喧騒が嘘みたいに静かだ。

そんなにエビが惜しいか……何それ?

エビの脳味噌と酒とスープを割って飲む?

美味しそう!私もやる!……傭兵の仕事?

30日も働いたんだし、暫く休んでも良いでしょ。

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