【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く2   作:タラバ554

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13 おじさんの末路

おじさんはボコボコにされていた

持っていたブロードソードも、腰に収めていたおじさん棒も破壊され殴られた体はスキルの自動カウンターの上から叩き潰される

溢れる鼻血に呼吸が邪魔され辛い

ヘファイストスさん作成のラウンドシールドは破壊されずに盾の機能を果たすが、あまりにもステータス差がありすぎ付けていた革鎧も防具の体を成していない

単純に相手の速度を目で追うのが精一杯

気が付いた時には蹴られ、殴られ、気が付けば全身青あざだらけで顔は腫れあがっている

 

腫れあがった瞼が邪魔でまともに目を開ける事もままならん

 

「うっ……」

「まだ意識があるのか、これからアリアの相手もある。手間はかけれん」

 

そう言ってテイマーはおじさんの四肢に力を入れ、力任せに関節を破壊する

 

「ぎゃああああああああ!!!!!」

「念には念を入れておくか……」

 

首にかけられた両手が閉まり脳に血液が回らない

目の前がブラックアウトした

 

「これで良い、お前は下層に運ぶ」

 

それが気絶する前に聞いた最後の言葉

 

◆◆◆◆◆

 

気が付けばおじさんは全裸で地面に寝ていた

手足はあらぬ方向を向いて、周囲は芋虫が蠢いている

まずい

周りの芋虫はテイマーと比較すれば弱い

だがおじさんと比較すると芋虫の方が強い

直ぐに手足の関節を脂肪を消費して再生を試みた……その瞬間、芋虫が何かを吐いた

 

直ぐにその正体が分かる

 

手足にかかった液体はおじさんの四肢を一気に溶かす

 

「うぎゃああああああ!!!!!!」

 

四肢が無くなり胴体だけで身もだえをする

激痛に身を捩らせているとテイマーがどこからか近寄って来た

 

「起きたか……」

 

返事をする余裕すらない……視線だけでテイマーを見ていると腹を蹴られた

抵抗一つ出来ずに壁に突き刺さる

 

たった一度の蹴りで内臓が引っ掻き回された

どこかの内臓がやられた、吐き出すのモノに血が混じる

 

「お前は供物だ、30階層で殺した時も、そして今回も。今回はお前はアレに食わせる」

 

そう言って頭を掴まれ強制的に見せられる

 

ソコにはおじさんの手足を溶かした芋虫を、まるでお菓子でも食べるように食べ続けるモンスターが居た

 

◆◆◆◆◆

 

おじさんが攫われたとの連絡が入った日の夜

 

「それでロキ。神ヘスティアは何て?」

「まだ生きてるそうや」

「恩恵の繋がりは消えてない……か」

 

ロキとフィンはサシで話し合っていた。

 

「おじさんがアイズと共にクエストへ挑んだ24階層。そこでおじさんはテイマーに捕縛された……」

「lv5相当のテイマーならおじさん相手なら圧倒出来るやろな」

「だがおじさんを連れて行く意味が分からない、アイズなら分かるが……」

 

フィンはこの連絡を受けてから指の疼きが止まらない

とてもヤバイ事が進行しているにもかかわらず全く情報が集まらない

 

「正直おじさんの生存は望みが薄い。せやけど恩恵で繋がったドチビがおじさんは生きてると判断した、間違い無くおじさんは生きとる」

「今のオラリオでおじさんが居なくなると影響力がデカすぎる、もう少し考慮しておくべきだったかな」

「いや~、ソレは無理やろ」

「何故?」

「おじさんな、ウチ等の事をファミリアと思ってへん」

 

「別に嫌ってる訳やないで? 表面上はファミリアとして見て、行動してる……けどな、おじさんはウチ等を通して別のウチ等を見とる」

 

「多分本人も気付いて無い。心の奥底の部分で拒んでるんや。『自分の知っているロキファミリアじゃない』ってな」

 

そう言ってロキはおじさんの残したソーマを煽る

 

「多分、これから何かやばい事が起こる。ウチの勘やけどな」

「ぞっとしないね」

 

◆◆◆◆◆

 

アレからおじさんはどうなった?

体が全く動かせない……だが気持ちがいい

 

暗い

 

まるで浮いている様な感覚

 

だが猛烈に空が見たい

 

あぁ……青空が見たい……【テレポーテーション】

 

◆◆◆◆◆

 

その日オラリオは瓦解した

 

数多の冒険者が、一般人がその日唐突に表れたモンスターを見た

 

醜悪な花の中央に咲いた女のモンスターは現れて直ぐに魔法を紡いだ

 

連続で放たれた様々な魔法は家を、人を、神をも焼いた

 

都市は更地にバベルは折れ、世界一と呼ばれた都市はモンスターに潰された




敗北もあるだろう、死ぬこともあるだろう

だが人類は負けない、神が居るのだから

次回、終焉

最後の幕が上がる
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