【完結】フィジカルお化けおじさん、異世界へ行く2 作:タラバ554
「という訳で、今回の遠征は失敗だ。ロキ」
「そうか……残念や、けど皆が無事で良かったで」
「おじさんには無茶をさせてしまった」
「……あれ、ホンマにおじさんやったんか。痩せすぎて分からんかったで」
「さすがにロキファミリアの主要メンバー殆どが部位欠損をした状態でオラリオに戻った……なんて噂は立てたくなかったからね」
「なるほどな。で? おじさんは今どないしとるんや?」
「確か食べて寝るって言ってたよ」
「食っちゃ寝かい!」
「ポーション代と思えば遥かに安いさ」
「せやけど……っは! これ究極のダイエットとか言えば儲かるんやないか?!」
「命と体型じゃ天秤が釣り合わないだろ」
◆◆◆◆◆
オラリオに到着する3日前
「めっちゃ腹減った……」
「おじさん痩せたちゃったね。まるで枯れ木みたい。背負う分には良さそうだけど」
「なんで私が……せめて団長なら良いのに」
「すまんティオネ」
「あはは、僕らの中で欠損が全くないのは君位だからね」
「いえ、団長のお役に立てるのはうれしいので!」
「しかし……おじさんのスキル。そこまで消耗が激しい類だったか?」
「リヴェリア……普段は体の脂肪を移動させるとかがメインだから消耗も微々たるもんだったのよ……欠損になるとどうしても脂肪を消費しての再生だし、今回は再生した後の移動もあるからおじさんが肩代わりする形にしたんだよ。最悪テレポートで戻るつもりだったけど……」
「予想外の消耗でそれも叶わんと」
「すいませんすいませんすいませんっすー!」
ラウルに気にするなと言ってから右手でスキルの発動を試みるがうんともすんとも言わない。
やっぱりこのスキル、少なからず自分の脂肪も使ってたっぽい。エネルギーが空の状態の体では使用不可らしい。
「こりゃ戻ったら暫く食って寝る生活だな」
◆◆◆◆◆
遠征から数日後、自室にて
「おじさん、モンスターフィリアいかない?」
「あれ? モンスターフィリアって今日だっけ?」
「そうだよ、アイズと行く予定だったけどロキと一緒に行くみたいでさ。代わりにおじさん一緒に行かない? 多少は動けるようになったんでしょ?」
「本当に最低限って感じだけどね」
「よし! それじゃぁ行こう!」
「へいへい」
ティオナに連れられティオネ、レフィーヤと共にコロシアムへと向かう
◆◆◆◆◆
モンスターテイムをぼけっと眺めているとアマゾネス姉妹がガネーシャファミリアの変な動きに気が付いた
おじさんはコロシアムに居ると言ったがレフィーヤに引きずられて移動するハメに
待って、普段は良いけど今おじさん脂肪が無いから引きずられると普通に痛い! あっ、ちょっと普通に歩くから引きずるの止めて―!
三人の後を軽い駆け足であるく
エネルギー貯蔵が無いのでスタミナが速攻消える
ひぃひぃ言いながら後を付いて走るとロキと合流した
なんでもモンスターが逃げ出したらしい
ロキが余裕の態度なのはアイズを処理に向かわせたから
よし! じゃぁおじさんが対応する必要も無いな! 屋台で飯食おう。
「おじさん! ぼさっとしてないで行くわよ!」
「早く早くー!」
「置いていきますよ!」
え? 何でおじさんも行く流れ?
「さっさと行って来ぃや! コレはウチが変わりに貰とくで」
あー! おじさんのイカ焼き!
◆◆◆◆◆
三人はどうやらアイズを追っかけてるらしい
おじさんは三人の後方100m程を追いかけてる
純粋にlv差で追いつけねぇ
ゼェハァ言って汗垂らしながら三人に追いつくも既にモンスターは処理されており、アイズは更に先へ進んでる
「もう……残りはアイズまかせで……良いと……おじさんは思います。キッツ」
「まぁ我々武器も無いですからね」
とかやってたら地中から何か出てきた
直ぐにティオネ、ティオナ姉妹が迎撃に当たるも敵が固すぎてパンチが効いてない
あの二人で無理ならおじさんも無理、というかスキル碌に使えないとおじさんポンコツなので大人しくレフィーヤのタンクに徹する
レフィーヤの呪文が紡がれる中、すぐそばの地面に亀裂が走る
何時ものノリで敵との間に入るが盾も脂肪も無いおじさんは腹をごっそり食い破られた
◆◆◆◆◆
ケガから回復するのに数日、戦闘するにしても脂肪が無いとおじさんが弱体しまくりなので体型がある程度戻るまでダンジョン入り禁止にされた
劇的に体型が変化したのでケガを治してからは元の世界に戻って食道楽
食べて飲んで、折角なのでレシピを色々と集める
2週間もする頃には大体半分位の体重が戻っていた
痩せてしまったおじさん、戦力外のおじさん
脂肪の無いおじさんはおじさんでは無いらしい
次回、おじさん走る
努力よりも楽しむことが成功の秘訣である