【The back rooms】   作:T@ma

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【レベル 11:無限の都市】

気づいた時には、Rは寝転がっている状態でそこにいた。

ゆっくり身体を起こし、周りを見渡す。

公園のような所に落ちてきたようだ。遊具らしき物がいくつかある。

土の上に落ちてきたからか、痛みは今迄落ちてきた中では痛くなかった。

 

天気は快晴であり、気温は寒くも暑すぎずもない、丁度良い気温である。

空を見上げる。太陽らしきものは見当たらないが、どこからか太陽光が降り注いでいるようだ。

 

Rはこの街の事をよくは知らない。聞いた事もないからだ。

脳裏に出会った男との事を思い出す。あの男なら何か知っているかもしれない。

ハッとしてすぐに頭を横に振り、余計な考えを消していく。

 

ぐるりと上から下まで見ていく。ここが地球だと言われたら信じる人も少なくないだろう。

それまでにここは発展しており、パッと見ただけでは違和感を感じないからだ。

少し歩く事にしてみる。

 

 

 

散歩がてら歩くと、何となくではあるが都会と田舎の中間のような雰囲気を感じる。

ビルみたいな高い建物があちこちに建てられているが、電柱や他の建物の横に行先のない階段がくっついているのをよく見かける。

(トマソンと呼ばれているようだ)

ビルのその下を支えるかのように商店街が盛んになっているようだ。お客はちらほらとだがいるようで、買い物そしている姿も見られる。

見た感じは食材を売っているお店、道具を売っているお店、建材を売っているお店と何種類かあるようだ。

何か腐っていたりとか錆びていたりとか、そういう物はなさそうだ。

 

 

ふと見て思った事がある。道路には自動車が何台か放置されている。

パンクや故障といったものは見て特になさそうだが...。きちんと整備をすればあれは動かせる物に変わるのだろうか?

 

そしてもう一つ、たまにそんなに大きくない(直径1m程)の穴が開いている。

たまに此処に住んでいると思われる住民が、その穴に向かって何かを投げている。

気になったRはその穴に近づいて見てみる。

その穴の中に何かがいるわけでもなく、ただただ真っ黒な底が続いているだけだ。

何があるかは分からない。ただ分かるのは落ちたら二度と戻れないなという事だけだ。

あれからも何人かが空き缶とか何かしらを持って穴の中に入れていくから、予想をするならあれは恐らくゴミ箱なのだろう...。

ポイ捨てするよりかは幾分かはマシなのかもしれないが。何だが複雑な気持ちだ。

 

...なんて考え事をしていたら、Rはまたもややらかしを行う。

石か何かに躓いたか、或いは何もなかったか。こけて前倒れになる。

地面と顔が接する。真っ暗になる。

 

痛みがやってこなかった。痛みはないけれど。

 

ノイズのような白黒のような。

 

ここはどこですか?

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